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医療従事者の働き方を見つけるインタビューVol.9|看護師として働く方のホンネ【前編】

お話を伺った人
櫻木ねこ

櫻木ねこさん

東京都在住。看護師6年目。現在は内視鏡室で勤務しながら、コンセプトカフェのキャストやアイドル活動に注力中。自身の活動と看護師の両立を行うため、ICU、ER、外来、保育園、デイサービス、保健所など、さまざまな働き方に挑戦した経験を持つ。
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医療・介護業界で働いたことがある人に仕事のホンネを伺うインタビュー企画。第5回目の今回は、看護師の仕事とアイドルグループ「燎-kagari-」でのアイドル活動を両立している櫻木ねこさんにお話を伺いました。”現役看護師 兼 アイドル”の櫻木さんに、看護師をめざしたキッカケ・活動両立に至った背景について聞いてみました。

櫻木ねこさんが看護師をめざしたキッカケ

ーー今日はよろしくお願いします。まずは櫻木さんがなぜ看護師に興味を持ったかを教えてください。

看護師をめざした理由は、単刀直入にいえば需要のある安定した職業に就きたかったからです。

ーー当時、「安定した職業」を求めたのは、どのような理由でしたか?

安定した職業についたら、両親の私に対する不安が少なくなると考え、安定した職業を求めるようになりました。私は高校生の頃から弾き語りやバンド活動をしていて、本音をいえばずっと音楽をやっていたかったんです。ただ、両親は「いつ音楽を辞めるんだ?」と、将来についての不安があって……。

ーー好きなことを続けるための、周囲の方を安心させる選択肢だったというわけですね。

はい。看護師のように需要があり給与面も安定していれば、さすがに両親もそこまで心配しないだろうと。良い意味で「放っておいてくれそうだな」って(笑)当時はそう考えて、看護師を視野に入れ始めました。
実は「安定した職業」として、教師になることも候補にあがっていたのですが、友人や先輩から「教師になるのは狭き門だから、とても大変だよ」 と耳にする機会が何度かあって。

ーー教師と看護師の二択から、最終的に看護師を選んだというわけですね。

それと、看護師を選んだ理由として、私自身「何かを教える」のがとても苦手だったんです。高校生のとき、友人とわからない問題を教えあうことってよくありませんでしたか?

ーーよくありましたね〜!とても懐かしい。

友人に対して、全然上手に解説できなくて……(笑)「こりゃ、教師向いてないぞ」と自覚しました。

ーー二択の候補を出したあと、ご自身の適性から看護師という選択をされたんですね。

そうですね。実際に働き始めてからのことを考えてみても、私の場合は看護師のほうが魅力に感じる点が多かったです。病院や保育園などさまざまなサービス形態・雇用形態で、柔軟な働き方ができることや、全国的に需要があり比較的求人を見つけやすいことなど、少しずつ魅力を知っていくうちに看護師をめざすことを決意したという流れです。
現在は、週5日パート・アルバイトとして内視鏡室の看護師をしています。朝〜昼頃は看護師として勤務、夜の時間帯はアイドル活動を行うというライフスタイルです。

櫻木ねこさんがアイドルをめざしたキッカケ

ーー時間帯で分けて、看護師とアイドル活動を両立されているということですね。次に、アイドルをめざすようになったキッカケをお聞きしたいです。

アイドルをめざす前から、学生時代にライブハウスや学園祭で自分の音楽を披露する機会がありました。バンド活動はずっと続けていたのですが、コロナ禍でライブハウスの閉業・規模縮小の影響もあり、活動休止せざるを得ませんでした。
実は、アイドル活動にチャレンジしたのは、コロナ以降のタイミングなんです。当時コンセプトカフェでも働いていたのですが、私が働いてたカフェを運営する事務所がアイドルユニットを始めることになり、「チャレンジしてみないか」とお声がけいただきました。

ーーアイドル活動を開始するまでは、バンド活動が中心だったのですね。

はい。それと、チャレンジしたキッカケの一つとして、バンド時代のファンの方たちに、アイドルに関心がある方が多かったんです。アイドル活動にチャレンジしてからも、応援してくれているファンの方が楽しんでくれそうだと感じたことも後押しになりました。

ーー応援してくれるファンがいるというのは、別ジャンルにチャレンジするうえでとても心強いですね。

そうなんです。私自身、新しいことにチャレンジすることは好きなので、とても良いタイミング、そしてとても良い環境だったと感じています。

両立していくうえで大変だと感じたこと

ーー現在は活動を両立されていますが、看護師という職業は、体力面・精神面ともに大変に感じることが多いかと思います。両立するうえで大変だと感じたことはありますか?

【櫻木さん執筆記事 | 看護師として大変なことは?苦労を乗り越えるポイントも紹介】

あります!4年制大学の看護学部を卒業してから、正社員として総合病院のICU(集中治療室)で働いていました。その職場で働いていたときは、体力的にも、時間的にも、看護師以外の活動をする余裕はまったくなく、活動を両立することすらできていなかったですね……。

ーー活動両立のハードルは、職場の「業務量・勤務時間」に関係しますよね。

おっしゃるとおりです。体力的・時間的な大変さもあるのですが、ICUは生死の境目に直結する場所なので、プレッシャーを感じ、精神面でもかなり負担を感じました。
「私の不手際で、人命を救えなくなるかもしれない」という恐怖がありました。ICU時代は、看護師以外の活動は、とてもじゃないけど手を出せない精神状態でした。

ーー新人看護師として勤務自体に不安を抱えながら、緊急度の高いICUでの勤務……。あらゆる面でとても大変だったと思います。

当時、お手洗いに行く時間すらまともに確保することができず「腎盂腎炎」という病気になってしまいました。夜勤明けに、自分の職場にそのまま入院してしまい、40度近い発熱が5日ほど続きました。
そのとき「働き方を見直さないと、本当にマズイ」と確信しました。自分の好きな活動を両立したい!という思いだけでなく、体調面の不安もあり、この入院が働き方を考え直すキッカケになったんです。

高校時代、弾き語り・バンド活動に没頭していた櫻木さん。音楽活動を続けていくため、両親の安心させられる安定した職業に就く必要があったことが、看護師をめざしたキッカケだったというお話をしていただきました。

進路選択の時期に入り、看護師の魅力を少しずつ知る櫻木さんは「サービス形態・雇用形態の豊富さ」「全国的な高需要」という2点を、魅力に感じたようです。最後の質問では、新卒時代の苦労話をお聞きすることができました。働き方について見直した櫻木さんは、果たしてどのような職場を次に選んだのでしょうか。

【後編】では、「働き方についての考え」「お給料事情」「看護師をめざす方へのメッセージ」を、櫻木さんにお話していただきます。

執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国54,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://twitter.com/karu_keru

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