
歯科技工士をめざしている人のなかには、自分が歯科技工士に向いているのかを不安に思ってる人もいるでしょう。
歯科技工士は数ミリ単位の小さく繊細な歯科技工物を取り扱うため、手先の器用さや正確性を求められる仕事です。
しかし、今は手先の器用さに自信がなくても、歯科技工士になれる可能性は十分あります。
本記事では、歯科技工士に向いている人の特徴と、向いていない人の特徴をそれぞれ紹介します。
目次
歯科技工士に向いている人|必要な能力と適性
歯科技工士に向いている人の特徴としては、以下の5つが挙げられます。
- 手先が器用で緻密な作業が好き
- 向上心がある
- 集中力・忍耐力がある
- 前向きに努力を継続できる
- コミュニケーション能力が高い
それぞれ見ていきましょう。
手先が器用で緻密な作業が好き
手先が器用で緻密な作業が好きな人は、歯科技工士に向いています。
例えば、プラモデルやアクセサリーを作ることが得意な人は、歯科技工士に向いているといえるでしょう。
歯科技工士が扱う歯科技工物は指先ほど小さく、患者さんそれぞれの口や歯の形に合わせて製作するため、わずかなずれも許されません。
近年は技術の発達により、デジタル技術を用いて歯科技工物を製作することも増えています。
しかし、最終的な調整は歯科技工士が手作業で行うため、手先の器用さは依然として欠かせない要素です。
向上心がある
医療技術の進化に関心を持ち、学び続ける向上心を持つことも、歯科技工士に欠かせない要素です。
現代の歯科医療では、一昔前に比べて審美的な観点が求められています。
かつては銀歯や金歯の被せ物が主流でしたが、近年は白い被せ物により自然な白い歯に見せるといった、審美性を重視した歯科技工物へと変化してきました。
このように、医療技術は日々絶え間なく進歩しているため、向上心や探究心を持ち、最新の知識や技術を会得することが大切です。
集中力・忍耐力がある
歯科技工士には、集中力と忍耐力が求められます。
歯科技工物は患者さんの口に合わせて作られるオーダーメイド品です。
患者さんがわずかな違和感にストレスを感じることがないよう、集中して仕事に取り組む必要があります。
また、歯科技工士は手元で長時間、細かな作業を行います。
飽きずに作業を続けるには、根気や忍耐力が必要です。
前向きに努力を継続できる
前向きに努力を継続できる人には、歯科技工士の適性があります。
歯科技工士になるには、手先が器用であることに越したことはありません。
しかし、手先の器用さに自信がなくても、こつこつと努力を積み重ねることで、あとから技術を身につけることはできます。
また、歯科技工士は努力次第で独立や活躍の場を広げることが可能な職業です。
ゆくゆくは自分の技工所を持ちたい、海外で活躍したい、指導者になりたいなどといった高い志を持ち、その実現に向けて努力を続けられる人は、歯科技工士に向いているといえます。
コミュニケーション能力が高い
歯科技工士は静かに作業しているイメージがあるかもしれませんが、コミュニケーション能力の高さを求められる場面も多くあります。
歯科技工士にとってコミュニケーション能力は、歯科医師との連携と、自分を売り込むという2つの観点から重要な能力です。
まず、歯科技工物の製作にあたり、歯科医師の指示を正しく理解し、疑問点や確認事項を的確に医師に伝える必要があります。
また、歯科技工士として独立するには、自分が作った歯科技工物を歯科医師や患者さんへアピールしたり、歯科医師が所属する学会に出席したりと、積極的に自分を売り込む必要があります。
そのためには、自分のスキルをアピールできるコミュニケーション能力が欠かせません。
歯科技工士に向いていない人の特徴
以下の2点に当てはまる人は、歯科技工士に向いていない可能性があります。
- 一人で黙々と作業することが苦手
- 繰り返しの作業に飽きやすい
こちらも順番に見ていきましょう。
一人で黙々と作業することが苦手
一人で黙々と作業することが苦手な人は、歯科技工士に向いていません。
歯科技工士は集中して歯科技工物の製作を行うため、大半の時間を一人で作業します。
したがって、活発にコミュニケーションをとりながら仕事に取り組みたい人にとっては、希望を叶えられる職場環境とはいえないでしょう。
繰り返しの作業に飽きやすい
繰り返しの作業に飽きやすく、常に違うことをしていたい人も、歯科技工士には向いていません。
歯科技工士は、人それぞれの口腔内に合わせた詰め物や被せ物を作るため、ミリ単位の調整を繰り返す根気のいる仕事です。
短時間で飽きやすい人は仕事が捗らず、納期に影響を及ぼすかもしれません。
歯科技工士に向いているかどうか考えてキャリアを選択しよう
歯科技工士は、患者さんそれぞれの口や歯の形に合う歯科技工物を作るため、細かな作業に集中して取り組めることが重要です。
また、歯科技工士は、就業したら終わりではなく、技術や知識を習得し続ける必要があります。
医療に関心を持ち、自身のスキルアップのために継続的に努力できる人は歯科技工士に向いているでしょう。
今回紹介した内容を参考に、歯科技工士としてのキャリアを検討してみてください。