
「歯科技工士ってどのような仕事?」
「具体的にはどのようなものを作るの?」
「働く場所は?」
歯科技工士について、このような疑問を持っている方もいるでしょう。
本記事では、歯科技工士の仕事内容や職場について解説していきます。
これから進路を決めるうえで、歯科技工士が選択肢にある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
歯科技工士の仕事内容と職場
歯科技工士の仕事について、以下の4項目を解説します。
- 主な仕事内容
- 歯科技工士が作るもの
- 歯科技工士の職場
- 歯科衛生士との業務内容の違い
主な仕事内容
歯科技工士の仕事内容は、歯科医師の指示のもと、人工の歯(技工物)の作成や修繕をすることです。
患者さんの口腔内をしっかりと把握し、適切な技工物を作ることが求められます。
患者さんの健康はもちろん、審美性を守るうえでも重要な役割を持つ職種です。
一日の仕事内容は職場や時期によって異なりますが、ここでは歯科医院に勤務する歯科技工士の、一般的なスケジュールを紹介します。
8時 | 出勤 | スケジュールの確認やミーティング |
9時 | 診察開始 | 技工物の作成や修繕 |
13時〜14時 | 休憩 | |
14時 | 診察再開 | 午前中の作業の続き |
18時 | 退勤 |
なお、納期に間に合わせるために残業を行うこともあります。
歯科技工士が作るもの
歯科技工士が作る主な技工物には、下表のようなものがあります。
クラウン | 歯の被せ物であり「銀歯」と呼ばれています。歯全体を覆うように人工の冠を被せ、歯の機能や形を改善させます。 |
インレー | 一般的に「詰め物」と呼ばれています。歯の治療の際に部分的に詰める技工物です。 |
ブリッジ | 歯と歯の間に人工の歯を入れ、橋のようにつなぐ技工物です。歯の機能と形を改善させます。 |
総義歯 | 一般的に「総入れ歯」と呼ばれるものです。歯がすべてなくなった患者さんに使われます。 |
局部義歯 | 一般的に「部分入れ歯」と呼ばれるものです。失われた歯の部分に使われます。 |
インプラント | あごの骨に支柱を埋め込み、歯の機能と形を改善させます。 |
矯正装置 | 歯並びを適切な位置にするための装置です。あごの位置がずれているときにも使われます。 |
マウスガード | スポーツ時に口内をけがから守るために使われる装具です。 |
歯科技工士の主な職場は以下のとおりです。
- 歯科技工所
- 歯科診療所(歯科医院)
- 病院
- 歯科器材・材料に関連する企業
- 歯科技工士養成校
歯科技工士の職場は歯科技工所が最も多く、次いで歯科診療所や病院になります。
なかには独立開業をする人や、免許不要のアメリカで働く人もいます。
歯科衛生士との業務内容の違い
歯科技工士と歯科衛生士は、いずれも歯科医師の指示に従って業務を行います。
しかし、両者の業務内容は大きく異なります。
歯科技工士の仕事は、前述のとおり、患者さんのための技工物を作ることです。
一方で、歯科衛生士が行うのは、歯科医師のサポート業務です。
具体的には、診療補助、予防処置、歯科保健指導などが当てはまります。
歯科技工士の将来・未来について興味がある方は、次の記事を参考にしてください。
>>歯科技工士がなくなる可能性は?将来性があるかを検証
歯科技工士をめざすなら、まずは仕事内容を把握しよう
歯科技工士の仕事は、医師の指示のもと、人工の歯(技工物)を作成することです。
代表的な技工物としては、クラウン(銀歯)や入れ歯(義歯)、矯正装置などがあります。
職場としては歯科技工所が最も多く、次いで歯科診療所、病院です。
歯科技工士の役割としては、患者さんの健康はもちろん、審美性を守ることも挙げられます。