「介護福祉士の合格率が知りたい」
「介護福祉士は誰でも受かるって本当?」
これから介護福祉士をめざす方に、上記のような疑問は多いものです。
介護福祉士は専門的なスキル・知識を用いて、心身の障害により日常生活を送れない方に身体介護や生活支援を提供したり、介護者への介護指導を行ったりする専門職。
介護士としてキャリアアップしたい場合、ぜひ取得しておきたい資格です。
今回は過去10年の合格率推移や合格基準、受験資格などを解説します。
目次
介護福祉士の合格率推移
過去10年の合格率推移からわかるように、介護福祉士の試験では受験者の6割から7割前後が合格しています。
2022年1月に行われた介護福祉士国家試験(第34回)では、83,082名の方が受験し60,099名が合格、合格率は72.3%でした。
また、介護福祉士の合格基準として定められているのは下記の項目です。
- 筆記問題の6割程度の得点を基準に、問題の難易度に応じて補正された合格点以上を得点している。
- 上記をクリアし、筆記試験の科目(11科目)すべてに得点がある。
- 実技課題の6割程度の得点を基準に、課題の難易度に応じて補正された合格点以上を得点している。
第34回筆記試験の合格点は125点中78点でしたが、上記の合格基準で考えると、本来なら合格点は6割の75点となるはずです。
基準よりも3点高く補正されている理由は、試験の難易度が比較的低かった点にあります。
介護福祉士合格率の詳細は、下記のサイトをご参照ください。
介護福祉士の合格率に見る試験難易度
上記のグラフからわかるように、介護福祉士の合格率は初回が2割程度しかありませんでしたが、2回目以降は徐々に上昇しています。
特に最近の5年で合格率は安定した上昇を見せ、7割前後を推移しています。
かつては合格率が5割を切る年度も多く、難関資格とされていた介護福祉士ですが、今では受験資格を満たせば誰もが取得しやすい資格となりました。
介護福祉士は国家資格のなかでは比較的難易度が低めなので、しっかりと試験対策をすれば働きながらでも十分に合格をめざせます。
また、介護福祉士は厚生労働省が示す介護人材のキャリアパスにて重要なポジションを担う資格のため、介護従事者はぜひ取得しておく価値のある資格といえるでしょう。
介護福祉士に「誰でも受かる」との声がある理由を知りたい方は、下記のサイトをご参照ください。
介護福祉士の受験資格
介護福祉士を受験するには、下記のうちいずれかの要件を満たす必要があります。
- 指定された養成施設などを卒業している。(養成施設ルート)
- 福祉系高校で定められた教科と単位を修了し卒業している。(福祉系高校ルート)
- 実務経験(3年以上かつ540日)と実務者研修の修了を満たしている。(実務経験ルート)
なお、介護福祉士を受験される方の大半は、実務経験ルートを経ている傾向にあります。
介護福祉士になるには、厚生労働省指定の教育機関を修了していなくても、働きながら十分に合格をめざせる資格といえるでしょう。
介護福祉士にある受験資格の詳細が気になる方は、下記のサイトをご参照ください。
介護福祉士の合格率は高い
介護福祉士の試験は、初回こそ難易度が高く合格率は2割程度でしたが、現在では7割前後を推移しており取得しやすい国家資格といえます。
介護従事者のキャリアアップに必要不可欠といっても過言ではないのが介護福祉士。
介護業界で長く働きたい方であれば、めざす価値のある資格でしょう。
また、介護福祉士合格者の多くは、実務経験を積みながら試験対策をしてきた方です。
もし仕事と勉強の両立に不安がある場合、ご自身と同じ境遇で介護福祉士を取得された方が多くいると考えれば、学習の励みになるのではないでしょうか。