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助産師に男性がなれない理由は?助産師として働きたい場合はどうすべきか

人材不足の医療業界で人気の助産師ですが、女性の助産師にしか会ったことがないとお気付きでしょうか?
助産師といえば女性を思い浮かべるかもしれませんが、男性で助産師になりたい人もいるでしょう。

この記事では、男性は助産師になれるのか、妊婦からの意見、助産師に類似している仕事の資格などをご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

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男性は助産師になれない

男性は助産師になれない

助産師の仕事は、妊娠した女性の産前、出産、産後をサポートすることです。
妊娠中や産後の健康指導、新生児ケア、乳房マッサージなど、業務は多岐にわたります。

現在の日本には女性の助産師しかおらず、男性は助産師にはなれません。
助産師の学校に入学できるのは女性のみとなっており、助産師試験の受験資格も与えられていないのが現状です。

男性が助産師になれない理由

男性が助産師になれない理由は以下のとおりです。

  • 助産師に男性がなれないのは法律があるから
  • 女性助産師を求める妊婦の意見

それぞれの詳細を解説します。

助産師に男性がなれないのは法律があるから

男性が助産師になれないのは、日本の法律で定められているからです。
保健師助産師看護師法 第三条には、以下のように記載されています。

第三条 この法律において「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。

引用元:「保健師助産師看護師法 第三条

助産師に男性がなれないとは明記されていませんが、「女子をいう」と記載されています。
この言葉があるために、男性が助産師になることが認められていないのです。

妊婦の意見

男性が助産師になれない理由には、その他に妊婦さんからの意見もあるようです。

産婦人科医は男性ですが、医療行為をするため妊婦にも受け入れられます。しかし、妊娠中から産後までのケアを行う助産師は、女性に対応してほしいという妊婦さんが少なくないようです。

上記のことから、助産師は女性のみが働ける職業になっていると考えられます。

外国では男性も助産師になれる

現在の日本では男性は助産師になれませんが、アメリカやイギリス、オーストラリアなどの海外では男性が助産師として活躍しています。
例えば、イギリスでも日本と同じように男性助産師への批判がありましたが、現在は男性助産師も存在しています。

日本で男性助産師が誕生するには、まず法律が変わらなければなりません。
一度廃案になってしまった経緯もあるため、男性助産師が日本で活躍するにはまだまだ時間がかかりそうです。

助産師が男性でもOK?妊婦の意見

助産師が男性でもOK?妊婦の意見

助産師に男性がなることに、妊婦はどのような意見を持っているのでしょうか。
賛成の声と反対の声を見ていきましょう。

賛成の声

男性が助産師になるのに賛成の声には、以下のようなものがあります。

  • 男性の助産師のほうがかえっていろいろと気を配ってくれそう
  • 男性は女性にないものをもっていますし、どちらも医療にいてくれたほうがいい
  • 助産師も人手不足だから分娩を扱える人が増えることには賛成

妊娠出産の課程において男性の存在を求める声も見受けられました。
人手不足だから男性の助産師は仕方ないという意見もあります。

反対の声

助産師に男性がなることに反対の声には、以下のようなものがあります。

  • 出産のときに手伝ってくれる人が男性だと抵抗がある
  • 乳房マッサージや母乳が出ているかを確認するのは女性がいい
  • 悪露の処理を男性に任せたくない

妊娠出産の時期は女性の心もデリケートです。
男性に妊娠や出産、出産後のケアをお願いするのは抵抗がある方もいるでしょう。

また、出産時に男性がそばにいることや男性が産後ケアをすることに難色を示す夫がいることも、反対の要因になっています。

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助産師に男性がなれる将来はあるのか

助産師に男性がなれる将来はあるのか

男性が助産師になるためには法律を変える必要があります。

1985年に男女差別撤廃条約が締結されて議論が白熱し、男性助産師の実現の話もありました。
しかし、現在は男性が助産師になれない状況です。
助産師になりたい男性の気持ちと、妊婦の気持ちを考えたとき、やはり優先するのは女性の気持ちだからかもしれません。

ただし、「男女差別をなくそう」「性別ではなく知識や能力、技術などの面で判断したがほうがよい」という声もあり、意見は大きく分かれています。
実際、助産師に男性がなれるかどうかの議論は現在も続いています。

また、以前は看護師も女性だけでしたが、現在では男性の看護師も珍しくなくなりました。将来的には男性が助産師になれる可能性もゼロとはいえないでしょう。

男性が目指せる助産師以外の資格

男性が目指せる助産師以外の資格

現在の日本では、男性が助産師になることは法律で認められていません。
しかし、目線を変えて他の仕事を目指してみてはいかがでしょうか。
助産師と近い仕事には、産婦人科医や小児科医、認定看護師、専門看護師などがあります。

【産婦人科医】
妊婦検診や妊婦に適切なケア、胎児の健康管理などを行います。
また、女性特有の疾患の診断や治療も担っています。

【小児科医】
小児科医は生まれてから15歳までの子どもの病気を診断・治療します。
産前と出産のサポートはできませんが、産婦人科医と連携して子どもの治療も行います。

【認定看護師】
認定看護の分野で、専門の看護知識や技術を用いて、水準の高い看護を実践します。
認定看護分野には、新生児集中ケアや小児救急看護、不妊症看護なども含まれています。

【専門看護師】
専門看護師とは、特定の分野で高い水準の看護を提供できると認められた看護師です。
専門看護分野には小児介護や母性看護があり、女性と母子への専門看護を担います。

助産師に近い仕事を選ぶ道もある

助産師に男性がなれない理由や妊婦の意見をご紹介しました。

どうしても助産師として働きたい場合は法律が変わるのを待つか、海外で働く必要がありますが、時間がかかったり言語の壁が生じたりと困難なこともあるでしょう。

助産師になりたいと考えている方は、どうして助産師になりたいのかを考え、近い道を選ぶのも1つの手です。
医師や看護、介護など、助産師に近い仕事はたくさん存在しています。

男性は助産師になれないからと、妊娠や出産に関わる医療の道をあきらめず、自分の目指したい道に目を向けて仕事を探してみましょう。

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執筆者について

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