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薬剤師の面接の質問内容は?聞かれることや回答のコツ

薬剤師の就職面接でどのような質問をされるのか、どのような対策が必要なのかと不安に思っている方もいるのではないでしょうか。

薬剤師の就職面接では、よく聞かれる質問がある程度決まっています。
頻出する質問内容の対策について、詳しく解説します。

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薬剤師面接の質問内容と回答例

薬剤師面接の質問内容と回答例

薬剤師の面接でよく聞かれる質問と、それに対する回答例を見てみましょう。
質問に対して事前に回答を準備しておけば、本番でも落ち着いて答えられるでしょう。
ぜひ参考にしてください。

【質問1】簡単に自己紹介をお願いします

お互いに初対面である面接の場では、面接官はまず応募者の人物像を知りたいものです。
よって、まずは自己紹介を促されることが想定されます。

自己紹介を通して面接官が知りたいのは、主に次のようなポイントです。

  • 応募者がどのような人物か
  • 薬剤師としての経歴(即戦力となるか)
  • 面接相手を採用するメリットは何か

したがって、自己紹介の際には薬剤師としての経歴を簡単に述べたほうが良いでしょう。
また、強みもさりげなくアピールすると効果的です。

【例文】

〇〇と申します。
本日はお忙しいなか面接のお時間を取っていただき、ありがとうございます。

私は××薬科大学を卒業後、5年間△△病院で勤務してまいりました。
4年目からは病棟業務を経験し、多職種で連携をとりながら医療安全に貢献しました。

こうした経験から、多くの人と円滑にコミュニケーションをとり仕事を進めることが得意です。
本日はよろしくお願いいたします。

【質問2】当調剤薬局・当社を選んだ志望動機について教えてください

志望動機は、応募者が仕事に対して持つモチベーションや、応募先の企業をどうとらえているかを表します。
数ある調剤薬局や病院、企業から選んだ志望先や志望動機から、何を優先して職場を選ぶかがわかるのです。

まずは志望する調剤薬局や企業、病院の特色と、業界での立ち位置を事前に調べて理解することが重要です。
そのうえで自分ができる仕事や、入社後に挑戦したいことを述べましょう。

【例文】

私は病院薬剤師として5年間の勤務経験があります。
入院患者さんと接する機会が多く、そこで普段の薬剤の管理や、患者さんに自分の薬や治療を理解してもらうことがいかに重要かを学びました。
そうした経験から、普段患者さんと接する「かかりつけ薬剤師」の仕事に興味を持ちました。

御社はかかりつけ調剤薬局を推進していると伺っております。
私もかかりつけ調剤薬局の薬剤師として貢献したいと考え、御社を志望いたしました。

患者さんと深くコミュニケーションをとり、自宅での病勢のコントロールを改善したいと考えています。

【質問3】これまで経験した薬剤師の業務はどのようなものですか

薬剤師の面接では、面接官は即戦力かどうかを確認します。
これまでの勤務先でどういった経験をしたのかや、どの程度経験が豊富かで、即戦力になるかどうかを判断します。

経験のある分野から業務につけると、効率よく職場になじめます。
過去に経験してきた業務は、面接官としては事前に求職者に確認しておきたいポイントです。

こういった質問に答える際には、具体的に例を挙げながら説明するとわかりやすいでしょう。
今まで在籍した職場で担当した業務内容、業務を通して身につけたスキル、結果として企業側にもたらした成果の3点を説明しましょう。
具体的な数字を用いて説明すると、説得力が増します。

【例文】

私は病院薬剤師として働いてきました。
調剤室と病棟業務、両方の経験があります。

調剤室では、正確な調剤やさまざまな薬の取り扱い方を身につけました。

病棟業務では、入院患者さんの服薬状況を把握する情報整理能力が培われたほか、多職種で連携するためのコミュニケーション能力も得ることができました。
また、より効率良く情報を共有するため、院内のシステム構築も行い、患者さんからの服薬指導の依頼が1.5倍程度に増加するなどの成果を挙げています。

【質問4】薬剤師として今後のキャリアプランはどのように考えていますか

面接では、企業側の希望する人材と、本人の希望する働き方にギャップがないかを確認するため、今後のキャリアプランを聞かれることがあります。
本人が仕事に対して、どの程度具体的なビジョンを持っているかを知る意図もあるでしょう。

こうした質問に対しては、数年後の目標をできるだけ具体的に述べる必要があります。
このときも、会社にどのように貢献できるかという視点を持つことが大切です。

【例文】

私は患者さんとの関わりを大切にする、かかりつけ調剤薬局の運営に貢献しながら、数年以内にエリアマネージャーをめざしたいと思っています。

地域の方々に愛される調剤薬局を作っていくには、患者さんに接する一人ひとりのスタッフのコミュニケーションスキルが重要です。
勉強会や意見交換の場を作り、スタッフ間の連携を深めることから始めるのが良いと考えます。

職場内のコミュニケーションが、より良好になるように尽力する所存です。

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薬剤師の面接で答えにくい質問をされたときの対策

面接では、答えにくい質問をされる場合があります。
事前に質問内容を予測し、その回答例を準備しておくと、返答に困らずに済むでしょう。
ここでは、答えにくい質問にポジティブに回答する方法をご紹介します。

調剤薬局・病院を退職した理由はポジティブに変換する

前職を退職した理由や転職活動を行っている理由は、面接官の関心が高い質問です。
答え方によっては、「些細なことで辞めてしまうのではないか」「前の職場でトラブルになったのではないか」などと憶測を呼んでしまうため、注意しましょう。

転職の理由は、できるだけポジティブに表現できるようにしておく必要があります。
嘘をつく必要はありませんが、「スキルアップやキャリアアップをめざす」「前の職場ではできないことを求めている」などの前向きな理由のほうが納得を得やすいでしょう。

【例文】

前の職場では、地域に根差した治療を行うのが難しいと感じました。
例えば、病院に通うまでに時間のかかる患者さんへの遠隔医療の導入などです。

私は普段の病気の治療やコントロールが患者さんの健康に与える影響の大きさを実感しています。
地域医療に貢献するため、適切な現場でもう一度学び直したいと考え、転職を希望しました。

大きな病院に勤めていると、一人に与えられる裁量が小さくなります。
自己決定権を大事にされている御社を、さらなる成長の場とさせていただければ幸いです。

転職した回数が多い場合は伝え方を工夫する

短期間で転職を繰り返している場合、面接官に警戒心を抱かせてしまいます。
採用しても、またすぐに辞めてしまうのではないかと疑われるためです。

転職回数が多い場合には、転職した理由を簡単に言い添えると良いでしょう。

【例1】

前の職場では自己研鑽に充てられる時間が少なく、仕事も単調なものになりがちだったので、スキルアップを求めて転職しました。

【例2】

前の職場で〇〇の資格の必要性を痛感したので、資格をとれる施設に転職しました。

離職期間について聞かれたときは正直に伝える

離職期間がある場合、面接官が疑問を持ち、理由を問われる可能性があります。
その場合、正直に理由を答えるほうが良いでしょう。

再び同じ状況に陥って離職する可能性がないのであれば、申し添えましょう。

【例1】

薬剤師としてキャリアアップするための勉強をしていました。
実際に、〇〇という資格を取得しています。

【例2】

体調を崩して休職していました。
現在は完治しているので、フルタイムで勤務できます。

長所と短所は薬剤師としての具体的なエピソードを添えて伝える

長所と短所を分析する質問は、比較的頻繁に聞かれる質問です。
ここでも、薬剤師としての具体的なエピソードがあれば、アピールになります。

短所に関しては、補うために工夫していることなどを申し添えると良いでしょう。

【例文】

私の長所は、人とコミュニケーションを取るのが得意なところです。
現在の職場では、医師、看護師たちともコミュニケーションを取り、より良い医療の提供をめざしています。
時折ほかの薬剤への変更を提案したり、薬剤の血中濃度の確認を依頼したりしますが、快く受け入れられています。

逆に短所になるのは、過度に慎重なところです。
確認を何度もしたり、念のために調べ直したりしてしまうので、時間がかかることが稀にあります。

これを補うため、確認は別の人にも依頼してダブルチェックをする、よく聞く質問はマニュアルに記載するなど、安全性を高めながら、かかる時間を短縮するように取り組んでいます。

逆質問では具体的なビジョンを持って質問する

「何か当社について質問はありますか?」と逆質問をされた場合、準備していないと戸惑うかもしれません。
しかし、この質問もアピールのチャンスです。

自分が入社後のビジョンを持っていることや、仕事に対するやる気が伝わる内容の質問にすると良いでしょう。

とっさに思いつくのは難しいので、事前にいくつか適切な質問を準備しておくと安心です。

【例1】

私は〇〇の資格をもっていますが、それを活かせるような場はありますか?

【例2】

業務内容を踏まえ、入社前に準備しておくことはありますか?

【例3】

今後力を入れていく分野や業務展開は何でしょうか?

答えがすぐ浮かばなくても「特にありません」は避ける

逆質問に対して、「質問はありません」と答えると、企業に興味がない、やる気がない印象を与えてしまい、アピールのチャンスも逃してしまいます。
したがって、いくつか事前に準備しておくことが有効です。

しかし、注意すべきポイントもあります。
逆質問に向かない質問もあるためです。
例えば、以下のような質問は避けたほうが良いでしょう。

  • ホームページなどを調べればすぐにわかること
  • 面接官が面接中に答えていること
  • 前の職場を貶めるような質問、発言

また、逆質問以外でも、「特にありません」という答えはコミュニケーションを取りにくい印象を与える可能性があります。
できるだけ何か考えて答えるようにするのがおすすめです。

しかし、どうしても思いつかない場合には、「今すぐには思いつきません」などとマイルドな印象になるように答え方を工夫してみましょう。
薬剤師の面接を成功させるコツ

薬剤師の面接では、質問への回答内容に限らず、採用に近づくためのコツがあります。
面接の場で何が重視されているのかをご紹介します。

マナーの良さが好印象につながりやすい

薬剤師は患者さんに対する説明など、人と接する機会が多い職業です。
社会人として基本的なマナーが身についているかもチェックされます。
「お願い致します」「ありがとうございました」など、挨拶をきちんとできることが高評価につながります。

面接中は面接官の顔をよく見る、面接官の質問を最後まで聞くなど、人間関係において基本的なマナーを押さえておくのも重要です。

また、清潔感を意識して身だしなみを整え、面接にのぞみましょう。
服装も明るく清潔に見えるものが良いです。

遅刻をしないように、時間に余裕をもって現地に到着することも大切です。
面接会場への道のりを前もって確認しておくと良いでしょう。
万が一不測の事態で遅刻するときのため、担当者の連絡先を控えておきましょう。

事前準備をしっかり行う

薬剤師の面接は、事前準備が重要です。

希望の就職先の情報収集を事前に行っていれば、面接で質問を促されたときも慌てずにアピールできます。
何の分野に強いか、今後の展開や業界でのポジションなど、必要な情報は集めておくと安心です。
企業側に準備してきていることが伝わると、関心とやる気があることの表れとしてアピールになるでしょう。

また、自分自身のことも分析、整理しておく必要があります。
転職で何を求めているのか、強みや経歴は何か、どのような薬剤師として働きたいのか、ビジョンは何かなど、あらかじめまとめておくと質問にも答えやすくなるでしょう。

時間が取れれば、面接の練習もしておくと良いでしょう。
面接の形式に慣れておくだけで、落ち着いて対応できるはずです。

コミュニケーションスキルの高さも評価される

薬剤師は患者さんと直接やり取りをする機会も多い職業です。
したがって、コミュニケーションスキルの高さが薬剤師としての価値にも響いてきます。
会話の意図を適切にくみ取れるか、自分の考えを相手に伝えられるかなども、重要な選考基準です。

コミュニケーションスキルは、面接時の態度でチェックされています。
投げやりな態度や横柄な態度をとらないように、受け答えの姿勢にも注意し、自然な笑顔を心がけましょう。
丁寧な口調、正しい日本語と敬語で話すことも大切です。

薬剤師の面接で役立つ職場別の対策ポイント

薬剤師の面接で役立つ職場別の対策ポイント

同じ薬剤師でも、職場によって重視されるスキルは異なります。
それにともなって、面接時に問われる質問の内容も異なるでしょう。
志望先ごとに、面接や質問内容の特徴や違いを説明していきます。

製薬会社など企業の面談では仕事経験が重要

製薬会社など企業の就職面接では、治験の経験や研究内容が重視されます。
治験関係の薬剤師の募集では、過去に治験に関わった経験がないと雇用につながりにくい傾向です。
また、研究職の場合も、大学時代からの研究内容などを問われることが多いです。

複数回の面接があったり、面接前に適性試験があったりと、特殊な段階を踏んで採用活動を行う企業もあります。

調剤薬局の面談では即戦力になるとアピールする

調剤薬局は慢性的な人手不足に悩まされています。
調剤薬局に限定したデータではないものの、医師・薬剤師などの有効求人倍率は2022年9月の時点で、アルバイト・パートを含む場合は2.00倍、除く場合は2.86倍です。
一人あたり2~3件程度の就職先があることから、企業や病院などでは薬剤師が不足していることがわかります。
したがって、即戦力になる人材は重宝されることでしょう。

具体的には、調剤の経験が十分にあり、採用後教育の必要性が低いと認められると雇用の可能性が高まります。

面接は一度の場合が多く、答えにくい質問は少ない傾向が見られます。
製薬会社と比較すると、シンプルな採用手順を踏む施設が多いです。
特別な対策や事前準備が少なくても、雇用につながる可能性があります。

薬剤師の面接は事前対策が重要

薬剤師の面接では、事前の対策を行うことが重要です。
よく聞かれる質問に対して自分の答えを準備しておいたり、希望の調剤薬局や企業の情報収集を行っておきましょう。

準備をしておけば、安心して面接に挑めます。
面接の際には、ぜひ本記事を見直して事前に準備をしてください。

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執筆者について

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