ドラッグストアで医薬品を販売するには、薬剤師か登録販売者が必要です。
登録販売者がいれば、一般用医薬品(第二類医薬品および第三類医薬品)を販売できます 。
登録販売者の資格を取得している場合、履歴書にはどのように書けば良いのでしょうか。
今回は、登録販売者として就職や転職をするための履歴書や志望動機の書き方をご紹介します。
実務経験の有無で履歴書の書き方が変わってしまうので、注意してください。
目次
登録販売者の履歴書への書き方は?
登録販売者として就職や転職をする際、履歴書にどのように書けば良いのか悩んでいる方もいるかもしれません。
登録販売者の資格を履歴書に書く際は、さまざまな注意点があります。
まずは、登録販売者の履歴書の書き方やルールをご紹介します。
履歴書には正式名称で書く
登録販売者は、平成27年4月1日に新制度として改正されました 。
この資格があれば、一般用医薬品(医師の処方箋がなくても購入できる薬品)の大部分を販売できるようになります。
登録販売者は正式名称ではないため、履歴書に記載する際は医薬品登録販売者と正しく記入しましょう。
登録販売者という職種を知らない人からすると、名前を聞いただけではどのような資格なのかわかりません。
医薬品とつくことで、医療や薬に関する資格だとわかりやすくなります。
特に就職を希望する企業が登録販売者と直接的な関わりがない場合には、正式名称を記載することでアピールにつながります。
実務経験の有無で違う
登録販売者として働く場合、実務経験が非常に重要です。
持っているだけで有利になる資格とは違い、登録販売者は実務経験がなければ一人で店頭に立てない研修中の扱いになります。
また、実務経験を積まなければ正式な登録販売者になれないため、市場価値も変わります。
正規の登録販売者になるには、直近5年間のうち通算して2年以上の実務経験が必要です。
実務経験を満たすまでの間は、ドラッグストアやホームセンター、調剤薬局など一般用医薬品を取り扱っている店舗で、薬剤師か実務経験を満たした登録販売者の管理・指導のもと働くことになります。
実務経験の有無は給与や資格手当にも影響する可能性があり、履歴書への書き方も変わってしまうため注意が必要です。
実務経験がある場合
登録販売者の資格を取得し、かつ実務経験もある場合は、履歴書に医薬品登録販売者試験合格(実務経験あり)と記入します。
資格欄には取得した年月日も忘れず書きましょう。
また、実務経験がある場合は実務従事証明書が必要です。
実務経験を積んだ職場が発行するので、事前に依頼し用意しておくと良いでしょう。
ただし、実務経験があってもブランクが長ければ、再度研修を受けなくてはいけません。
その場合、履歴書には「医薬品登録販売者(ブランクにより研修中)」などの表記が必要です。
ちなみに実務経験として認定されるポイントは、薬剤師または実務経験を満たしている登録販売者の下で働いたかどうかです。
勤務先の業態や地域は関係しません。
実務経験なしの場合
先述したとおり、正規の登録販売者として働くには直近5年間のうち2年以上の実務経験が必要となります。
実務経験がない場合、業務を行う際には正規の登録販売者や薬剤師も一緒に現場で働いていなくてはなりません。
あとから話が違うとトラブルにならないためにも、実務経験がない場合には、履歴書に医薬品登録販売者試験合格と記入しましょう。
登録販売者の志望動機の書き方
登録販売者として就職をめざす場合、面接でよく聞かれる志望動機はどのように書けば良いのでしょうか。
次に、志望動機の書き方をご紹介しましょう。
志望動機には何を書くべき?
就職や転職試験で志望動機をどう書くかは、多くの人が悩む部分でもあります。
志望先の企業がどういった人材を欲しがっているのか、しっかりリサーチしたうえで自分をアピールすることが大切です。
以下では志望動機の書き方を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
志望先の企業の強みを調べて書く
登録販売者として就職を希望する際、その会社を選んだ理由を明確にし、アピールしましょう。
アピールする際はどこに魅力を感じたのかを、最初のほうで簡潔にまとめて伝えると効果的です。
さらに、その企業で何を目標として働くのかといった意気込みを書き加えると、採用担当者に好印象を与えやすくなります。
登録販売者になりたいと思ったきっかけ
志望動機では、なぜ登録販売者の資格を取得しようと考えたのか、なりたいと思ったきっかけを書くのも良いでしょう。
きっかけを書く際は、登録販売者としてどのような仕事がしたいのかを伝わるように書くことも重要です。
例文をそのまま使わず、自分の言葉に変えて表現するよう心がけることが大切です。
自分の言葉で書くことで、採用担当者から質問された際も答えやすくなり、アピールしやすくなります。
自分の経験に落とし込む
志望動機は、過去の経験を踏まえてまとめるのも1つの方法です。
たとえば、過去にドラッグストアで働いていた職歴があるものの登録販売者の資格がなかったため、医薬品に関する質問に答えられず情けない思いをしたなど、何か関連する経験に落とし込むことで説得力が増します。
このような志望動機を裏づけるエピソードがあると、一緒に働くイメージを相手に想起させることになり、与える印象も良くなるでしょう。
戦力になれることをアピール
採用担当者は面接で、職場で活躍できるか、自社が求めている人材かなどを見ています。
すでに実務経験のある方は、培ってきたキャリアを活かして店舗運営に携わりたいと意思表示するなど、戦力になれることの積極的なアピールが大切です。
また、志望先の企業の特色を理解し、自分は相手が欲しいと思っている人材であることをアピールします。
書き終わったら、論理的につながっているか確認
志望動機を書くうえで大切なことは、最初の1文に志望理由を完結にまとめることです。
次に来る文章は最初の1文を補足するものとして、企業の魅力や自分の考えなどを書きましょう。
そして書き終わったあとは、文章が論理的につながっているか校正・添削をします。
文章がちぐはぐだと説得力もなくなるため、おかしい部分がないか何度も確認してください。
志望動機の例
志望動機を経験者と未経験者のパターン別にご紹介します。
販売登録者の志望動機で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
経験者の場合の例
長年勤務したなかで、一般用医薬品販売だけでなく、店舗全体を考えた運営を心がけてきました。他のスタッフとも連携し、問題が発生した際には解決に向けて尽力します。
今回は、より専門的な医薬品知識を学びキャリアアップをしたいと考え、貴社に応募いたしました。
以前の職場で培った経験を、ぜひ貴社で発揮したいと思っております。
未経験者の場合の例
やりがいはありましたが、医学や薬学に興味があり、より専門的な知識を身につけ働きたいとの考えから、登録販売者の試験を受け合格した次第です。貴社の求人を知り、取得した資格を活かして自身のスキルアップを図りたいと考え、応募いたします。
未経験ではありますが、前職で培った接遇やスキルを活かし、貴社に貢献したいと考えております。
登録販売者は実務経験の有無で履歴書の書き方が異なるため要注意!
今回は登録販売者の履歴書の書き方や志望動機を、例も交えながらご紹介しました。
登録販売者の正式名称は医薬品登録販売者です。
履歴書には、きちんと正式名称で書くようにしましょう。
また、登録販売者は実務経験があるかどうかで、履歴書の資格欄に書く文言も変わります。
自分はどちらに該当するかを確認し、間違いのないよう記入してください。
今回紹介した志望動機の書き方も参考にしつつ、ぜひ自身のスキルを活かせる職場に上手にアピールしていきましょう。