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専門看護師の資格は更新が必要|更新の手順や書類について詳しく紹介

専門看護師の資格は、一度取得すれば永久に有効な看護師資格とは異なり、定期的な更新が必要です。

更新に必要な条件を事前に確認し、条件をクリアしておきましょう。
更新手続きは、日本看護協会によって指定された手順を踏んで実施します。

今回の記事では、専門看護師の更新の手順や必要な書類について詳しく紹介していきます。

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専門看護師資格は5年ごとに更新が必須

専門看護師資格は5年ごとに更新が必須

専門看護師の資格は5年ごとに更新が必要です。

日本看護協会は、専門看護師のレベルを保持するために、更新制度を設けています。
申請期日や書類提出日などが厳密に定められているので、事前に更新スケジュールを確認しておきましょう。

専門看護師の概要については、こちらの記事でまとめています。
専門看護師の資格取得を検討している方は、確認しておくと良いでしょう。

専門看護師の更新申請をするための要件

専門看護師の資格を更新するための要件は、以下の3つです。

  • 看護師免許を有していること
  • 申請時に専門看護師であること
  • 直近5年間に看護実践、研究業績および研究実績等があること

このうち、直近5年間での看護実践と研究業績では、以下のような内容が求められます。

  • 看護実践時間が2,000時間以上
  • 研修実績および研究業績等が合わせて100点以上

現場で看護を実践している時間が2,000時間以上

専門看護師の資格更新には、直近5年間で2,000時間以上の看護実践が求められます。
「看護実践」とは、病院やクリニック、介護福祉施設などの実際の医療現場で看護師として働いた時間を指します。

専門看護師のなかには、大学で研究を行っていたり、教職として看護師の教育に携わっていたりする人もいるかもしれません。
このような時間は、基本的に「看護実践」の時間に含まれないので注意しましょう。

例外として、以下の教育職では年間400時間までの教育時間を「看護実践」の時間に入れることができます。

  • CNS 教育課程の教員
  • CN 教員課程の教員
  • 看護師養成学校 (大学・短期大学・専門学校) および大学院の教員

研修や研究の実績が100点以上

専門看護師資格を更新するには、直近5年間の研修実績・研究業績が100点以上必要です。
研修実績、研究業績ともにさまざまな活動に対し、それぞれ一定の点数が定められています。
更新の際には、直近5年間での活動で得られた点数の合計が、100点を超えていなければなりません。

研修実績としては、専門看護師の知識を生かした講師活動や研修参加などがあります。

■研修実績の点数一例

  • マスコミや一般市民に対する普及活動(10点)
  • 専門看護師教育課程の非常勤講師(5点)
  • 専門看護分野の研修プログラムの参加(2点)

研究業績として点数加算の対象となる活動には、学会や研究会の参加、論文発表などがあります。

■研究業績の点数一例

  • 学会での研究発表(筆頭者:10点)(共同研究者:5点)
  • 基調講演の講師としての学会講演(10点)
  • 論文発表(筆頭執筆者:10点)

それぞれの研修実績・研究業績は、実施を証明するための資料を保管しておくようにしましょう。

専門看護師の更新手順

専門看護師の更新手順の流れは、以下のとおりです。

専門看護師の更新手順

更新審査の手続きは、オンライン上で申請し、必要書類を郵送する形で行います。
手順ごとに期限が決められているので、それぞれの実施期限を意識しながら進めていきましょう。

個人情報の確認

まずは、日本看護協会のサイトから『資格認定制度 審査・申請システム』にログインし、「個人情報編集」画面を開きます。
登録している氏名や住所、所属施設名などの個人情報を確認し、登録内容に変更があれば、速やかに申請しましょう。

終了したら、「個人情報保護方針」に同意を行い、確認画面に移行します。
確認できたら、登録して完了です。

オンライン上で審査申請

次に『資格認定制度 審査・申請システム』で審査申請を行いましょう。
手順は、以下の3つです。

  1. 「申請メニュー」から専門看護師の「認定更新」を開き、必要事項を入力する
  2. 「申請状況一覧」から「専門看護師」をクリックし、申請状況詳細確認画面を開く
  3. 「申請状況詳細」画面に表示されている審査料の振込口座番号を確認する

審査料の振込

審査料30,800円(税込)の振り込みをします。
振込期日を過ぎると審査申請が取り下げられてしまうので、余裕をもって行いましょう。

振込口座は、申請者ごとに異なります。
口座番号を忘れてしまったからといって、他の人に口座情報を確認することは避けましょう。
口座番号は、『資格認定制度 審査・申請システム』に自分のアカウントでログインすれば、確認できます。

審査書類の提出

認定審査に必要な書類を提出します。
提出方法はオンラインと郵送の2種類があり、書類によって提出方法が定められています。
正しい方法で提出するようにしましょう。

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専門看護師の認定更新に必要な書類一覧

提出方法 提出物 備考
オンライン(『資格認定制度 審査・申請システム』)にて提出 実践報告書 1回目の更新申請者のみ
研修実績及び研究業績等申告表
郵送にて提出 認定更新審査 審査書類 確認用紙
実践時間証明書
研修実績及び研究業績等申告表
研修実績及び研究業績に関する証明資料
改姓に関する証明 各種審査書類と姓が異なる場合のみ

認定更新のために提出が必要な書類は、不備があったり、提出期限に遅れたりしてしまうと不合格となってしまいます。
これから紹介する作成方法・提出方法や、日本看護協会が提示している「認定更新の手引き」を確認し、細心の注意を払って作成しましょう。

オンライン提出書類

「実践報告書」「研修実績 及び 研究業績等 申告表」の2種類は、『資格認定制度 審査・申請システム』からオンラインで書類を提出します。
「申請状況一覧」画面から「専門看護師」を選択し、「申請状況詳細画面」から提出が可能です。

一度提出してしまうと、提出期間内であっても、再度提出することはできません。
提出前に、間違いや記載漏れがないか今一度確認するようにしましょう。

オンラインにて提出する書類には、「審査対象期間」の情報を入力します。
更新回数によって、対象期間が異なります。
自分の更新回数に合わせた審査対象期間を確認しましょう。

実践報告書

「実践報告書」は、5つの看護実践(「実践」「相談」「調整」「倫理調整」「教育」)の内容を記載する書類であり、1回目の更新者のみ提出が必要です。
以下の2つの内容を1,600〜2,000字でまとめます。

  • 活動の総括:認定後5年間の活動内容の過程を記載する
  • 代表的な実践例:「活動の目的や意図」「具体的な活動内容と時期」「活動の評価と課題」の3点を含めて記載する

「認定更新の手引き」にて、記載方法の注意点を確認しましょう。

研修実績 及び 研究業績等 申告表

審査対象期間に実施した研修実績や研究業績を、「研修実績および研究業績等申告表項目一覧」を参考に、「大分類」「中分類」「小分類」を確認しながら入力します。
その他の情報も、画面の入力欄に沿って入力していきましょう。
入力した実績の点数の合計が、申請に必要な100点以上となると、「提出する」のボタンが押せるようになります。

なお、実績の合計点数が200点を超えてしまうと、書類の不備扱いとなり、申請が通らなくなるので注意しましょう。

郵送提出書類

郵便で提出する書類は、日本看護協会のホームページからダウンロードしたフォーマットをA4サイズで印刷し、作成します。
オンラインで提出する書類と同様に、一度提出した書類は差し替えできないため、作成書類に不備がないよう留意しましょう。

作成が完了したら、審査書類が折り曲げずに入る大きさの封筒に入れて、配達記録が残るよう簡易書留や特定記録郵便で提出期限内に送付します。

送付先は、『資格認定制度 審査・申請システム』で確認できます。
その他の注意事項も「認定更新の手引き」で確認しましょう。

認定更新審査 審査書類確認用紙

以下の手順で準備します。

  1. 所定欄に申請 ID・認定番号・認定年・分野名・氏名を記載する
  2. 更新回数の該当欄にチェックをつける
  3. 書類を確認し、本人確認欄にチェックをつける

実践時間証明書

看護実践時間が2,000時間以上であることを、証明するための書類です。
所属施設の長や看護実践を行ったことを証明できる第三者に、看護実践の証明をお願いしましょう。

常勤で勤務している場合は、1年間の勤務時間を「看護実践の2,000時間に該当する」とみなすことができるため、細かな時間計算を行う必要はありません。
非常勤の場合は、勤務時間を計算するようにしましょう。

研修実績及び 研究業績等申告表

『資格認定制度 審査・申請システム』にて、提出済みの書類を印刷しましょう。
申告表に手書きで加筆・修正しても、申請内容として追加することはできません。

実施した研修実績や研究業績に応じて、添付すべき必要書類が異なります。
「研修実績及び研究業績等申告表項目一覧」に提出が必要な書類が記載されているので、確認しましょう。

添付書類を用意したら、それぞれに以下内容を記入します。

  • 「書類番号」「証明資料番号」「申請ID」
  • 資料の該当箇所に「番号」「アンダーライン」

それぞれ、記載箇所にも指定があります。
詳しくは「認定更新の手引き」を参照してください。

該当者のみ必要な提出書類

苗字の変更により、提出した書類のなかに旧姓の苗字が記載されている場合に、改姓に関する証明を提出します。
戸籍謄本、運転免許証・パスポートのコピーなど、旧姓・現姓の両方が記載されている書類を用意しましょう。
書類番号・申請IDも記載します。

専門看護師資格を更新できない場合は再認定も可能

専門看護師の資格を一度喪失してしまっても、再認定を申請できます。
再認定の場合は、認定時のように筆記試験を受ける必要はありません。

再認定の申請要件は、専門看護師の更新時とほとんど同じです。

■再認定要件

  • 看護師免許を有していること
  • 過去に専門看護師として認定されていること
  • 直近5年間に看護実践、研修実績および研究業績等があること
    ・看護実践時間が2,000時間以上
    ・研修実績および研究業績等が合わせて100点以上

専門看護師の更新手続きは慎重に行おう

専門看護師の更新手続きは、日本看護協会が定めた手順どおりに行うことが大切です。
提出書類の作成方法や提出方法にも細かい規定があるので、「認定更新の手引き」をよく確認し、確実に手続きを進めましょう。

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執筆者について

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