
ケアマネジャーになるためには、所定の実務経験を満たしたうえで、試験に合格する必要があります。
この試験の対策をするためのスクールや通信講座もありますが、きちんと対策を立てて勉強すれば、独学での合格も不可能ではありません。
本記事では、ケアマネジャー試験のポイントや、独学のメリット・デメリット、独学で勉強する方法などを解説していきます。
目次
ケアマネジャーの資格は独学でも取得できる
ケアマネジャーの資格は、独学でも取得することが可能です。
しかし、ケアマネジャー試験の合格率は決して高くはないため、独学の場合はさらに周到な試験対策を講じたうえで試験勉強を進める必要があります。
参考までに、令和4年度のケアマネジャー試験の合格率は19パーセントでした。
ケアマネジャー試験は年に1、2回行われており、近年の合格率は20パーセント前後と、あまり高くはない水準で推移しています。
なお、この数値は独学で勉強している人の合格率ではなく、受験者全体の合格率です。
独学での勉強方法のコツ
ここでは、独学で勉強を進めるうえでのコツを紹介していきます。
ケアマネジャーの試験対策についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参照してください。
学習計画を立てる
ただでさえ合格率が高くないケアマネジャー試験に独学で合格するためには、効率的な学習が不可欠です。
試験日から残りの日数を逆算し、勉強に充てられる日数や時間を確認したうえで、1週間単位、1ヵ月単位での学習計画を立てていきましょう。
勉強する分野やテキストのページを、勉強時間に割り当てていくイメージで計画を立てるのがおすすめです。
スケジュールがずれたときにも柔軟に調整できるよう、学習計画は余裕を持って立てると良いでしょう。
仕事との兼ね合いでまとまった時間を確保しづらい方は、通勤時間などのスキマ時間を活用する方法も検討してみてください。
1日の勉強時間を考える
ケアマネジャーの試験に合格するためには、少なくても200時間以上、人によっては300時間以上の勉強が必要とされています。
必要な勉強時間をケアマネジャー試験までの日数で割って、1日に確保すべき勉強時間を算出しましょう。
ただし、独学の試験勉強ではスケジュールが自由な反面、予定が狂ってしまい勉強時間が足りなくなる可能性もあります。
1日の勉強時間は余裕を持たせ、毎日2〜3時間の勉強を、半年以上続けるイメージで考えましょう。
朝の時間に勉強する
朝に勉強する習慣をつけることで、出勤前にまとまった勉強時間を確保できます。
また、朝は充分に睡眠を取った直後なので、集中力が上がりやすい傾向にあります。
自分に合った参考書を購入する
質問相手が限られる独学の場合は、わからないことがあった際にまず確認するのがテキストになるため、自分に合ったテキストを選ぶことが非常に重要です。
数冊のテキストを購入し、自分にとって使いやすいものを学習の軸に据えると良いでしょう。
参考書・テキスト選びで悩む場合は、多くの人に活用されている人気の参考書・テキストから吟味するのも良い方法です。
下記のページでは、ケアマネジャー試験の対策用テキストや、おすすめの過去問集・参考書をご紹介しています。
ぜひご参照ください。
演習・アウトプットを中心に取り組む
ケアマネジャーの資格試験を独学で受ける場合は、演習・アウトプット学習に重点を置きましょう。
参考書・テキスト内の演習問題や、過去問に数多く取り組めば理解度がわかり、間違えた問題を復習することで用語なども定着しやすくなります。
通勤中の移動時間や、仕事・家事の隙間時間にアウトプット学習をするなら、アプリを利用した学習が効果的です。
例えば、一問一答式でひたすら問題を解くアプリや、苦手分野に絞って学習できるアプリなど、さまざまなアプリから選べるので自分に合った方法で学習できます。
無料で利用できるアプリも多いので、隙間時間に効率良く勉強したい人におすすめです。
ケアマネジャー試験対策用アプリは、以下のページで詳しくご紹介しています。
ぜひご参照ください。
分野別に理解を深める
ケアマネジャーの問題数は全部で60問あり、出題分野は介護支援分野:25問、保健医療福祉サービス分野:35問に分けられています。
合格には各分野で70%以上の正答が必要なので、できる限り苦手分野を作らず、 バランスよく勉強を進めてください。
また、過去問やテキストなどから試験の傾向を把握し、よく出題される分野や範囲をあらかじめ知っておくことも、効率的な勉強につながります。
ケアマネジャーを独学で勉強するメリット・デメリット
ここでは、ケアマネジャー試験に独学で臨むメリット・デメリットを紹介します。
独学のメリット | ・費用を抑えられる ・自分のペースで勉強できる |
独学のデメリット | ・勉強のペース配分やモチベーション維持が難しい ・苦手科目へのアプローチが難しい(質疑応答ができない) |
メリット
独学で勉強するメリットは、費用を抑えられることや、自分のペースで勉強できることです。
試験対策のためのスクールや通信講座を利用すると、数万円から10万円近くの費用がかかります。
独学であれば、それらの費用を抑えることが可能です。
また、スクールや通信講座は授業の時間が決められていることが多く、仕事とかぶってしまうことがあります。
しかし、独学の場合はスケジュールに縛られることなく、自分のペースで勉強できます。
苦手分野だけ勉強時間を増やすなど、自身で勉強の配分を調整できることも独学のメリットです。
デメリット
独学のデメリットとしては、ペース配分やモチベーションの維持、わからない部分の質問が難しいことなどが挙げられます。
特に仕事と勉強を両立する場合は、仕事との兼ね合いで思うように勉強時間を確保できないと、学習計画に狂いが生じたり、モチベーションの維持に苦労したりといった事態に陥りがちです。
また、わからない問題や苦手分野があった場合に質問する相手がいないと、わからない部分や苦手分野の克服にも苦労するでしょう。
ケアマネジャーを独学で勉強するのが向いている人
ケアマネジャー試験に向けての独学は、次のような人に向いています。
- すでに介護職の経験・基礎知識を持っている人
- スケジュール管理できる人
- 勉強へのモチベーションが保てる人
- 過去に独学で結果を出した経験がある人
介護職の経験・知識があると専門用語も理解しやすく、すでに身につけている内容もあるため、独学でも効率良く勉強できます。
過去に独学で結果を出した経験がある人は、コツをつかんでいるため自分に合った学習方法を見つけられるでしょう。
ケアマネジャー試験の合格へ向けて、モチベーションを保ちつつ勉強できる人は、スケジュール管理を怠らず勉強を続けられます。
独学が向いている人の特徴を知って、自分が独学に向いているか確認してみましょう。
効率良い勉強方法を見つければ独学でもケアマネジャーをめざせる
ケアマネジャー試験の合格率は決して高いとはいえませんが、十分な対策を取ることができれば、独学での合格をめざすこともできます。
特に働きながら勉強する場合は学習時間も限られるため、ただ闇雲にテキストを読んだり問題を解くばかりではなく、テキストなどから出題傾向などを把握しつつ、学習の効率化を図ると良いでしょう。
ケアマネジャーの試験対策は、独学以外にも予備校や専門学校の通学講座、通信講座を受ける方法もあります。
以下のページで、ケアマネジャー試験合格へ向けた、効率的な勉強方法を解説していますので、自分に合った勉強方法を探してみましょう。