介護職の求人に応募したい人のなかには、職務経歴書の書き方がわからず悩む人もいるでしょう。
基本的な書き方は知っていても、介護職ならではの書き方を知りたい人もいるかもしれません。
この記事では、介護職の職務経歴書の書き方と、押さえておきたいポイントを解説します。
介護職として働きたい人は、より良い職務経歴書を完成させるために、ぜひ参考にしてください。
目次
介護職の職務経歴書の書き方

職務経歴書は業務経験やスキルを伝えるためのものであり、氏名や住所などの基本的プロフィールを書く履歴書とは少し異なります。
職務経歴書とは、自分が今までどこでどう働いてきたかをアピールするための書類なのです。
ここからは、介護職の職務経歴書の書き方として、次の2つを紹介します。
- 職務経歴書の種類
- 職務経歴書に書く内容
では、さっそく見ていきましょう。
職務経歴書の種類
職務経歴書のフォーマットとしては、「編年体式」と「キャリア式」があります。
編年体式は、経歴や業務内容を時系列に並べて書く方式であり、一般的な形式です。
キャリア式は時系列ではなく、業務内容や職種ごとにまとめてに書く方式です。
特にアピールしたい業務経験や経歴などがある場合はキャリア式を選び、アピールしたいものから書きましょう。
また、転職回数が極端に多い場合もキャリア式を使用することをおすすめします。
一方で、介護職が未経験または経験が浅い場合は、編年体式を選ぶと良いでしょう。
職務経歴書に書く内容
ここからは職務経歴書に書く内容として、以下の6つを紹介します。
- タイトル・氏名・日付
- 職務要約
- 職務経歴・詳細
- 保有資格
- 自己PR
- 志望動機
タイトル・氏名・日付
まずは、タイトル・氏名・日付を記載します。
タイトルは「職務経歴書」です。
日付は書類の提出日を書きます。
西暦でも和暦でも構いませんが、あとから出てくる年月日と統一することが大切です。
氏名は、日付の下に本名をフルネームで記載します。
職務要約
職務要約とは、今まで経験してきた職務をまとめて記載する項目のことです。
具体的には、所属した職場、就業期間、職務内容などを書きますが、詳しい内容は職務経歴で書くため、簡潔に記載するようにしましょう。
とはいえ、職務要約は採用担当者がまず見る部分であるため、一読してこれまでの経験がわかるよう、丁寧につくりこんだ内容を記す必要があります。
採用につながるアピールが何であるかを考え、採用担当者の目の止まるような経験やスキルをピックアップして書くようにしましょう。
職務経歴・詳細
職務経歴として書く内容は以下のとおりです。
- 在籍期間
- 勤務先名
- 雇用形態
- 職務内容
在籍期間はいつからいつまで勤めたのかを書きます。
現在も働いている場合は「〜現在」と書き、退職予定がある場合は退職予定日を書きましょう。
勤務先名は「株式会社」なども省略せずに、正式名称で書く必要があります。
雇用形態は働き方のことです。
正社員だったのか、パート・アルバイトだったのかなどを書きます。
職務内容には、どのような仕事をしてきたのか、何を学んだのかなどを書きます。
具体性を持たせるために、成果を数字などを交えて盛り込むのもおすすめです。
ただし、採用担当者が読み飛ばすことのないよう、適度な長さに調整し、読みやすく工夫することが大切です。
保有資格
保有資格では運転免許証の有無やこれまでに取得した資格などを書きますが、介護に関わる資格を持っていると有利でしょう。
介護職の資格には、以下のようなものが当てはまります。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
- 認定介護福祉士
- 介護支援専門員(ケアマネジャー)
- 社会福祉士
上記の資格はあくまで一例であり、他にも介護職に関わる資格は存在しています。
また、介護職の資格でなくとも、パソコン関連の仕事は事務作業に役立つこともあるため、記載しておくと良いでしょう。
他にも活かせそうな保有資格がある場合は、記載しておくと有利になるかもしれません。
自己PR
自己PRでは今までの経験やスキルなど、応募先が採用したいと感じる内容をアピールすることが大切です。
介護職に携わったことがあるならば、ぜひ介護職での経験を存分にアピールしたいところでしょう。
介護職未経験の場合、趣味やボランティアなど業務外のことをアピールしても構いません。
その際には、そうした経験をどのように介護職に活かせるかをあわせて伝えることが必要です。
入社後にどのように貢献したいのか、どのくらいのやる気があるのか、将来像やキャリアアップの希望なども踏まえ、介護職への熱意を思い切り伝えるようにしましょう。
志望動機
志望動機は自己PRと同じ内容にならないように注意しましょう。
また、履歴書に志望動機欄がある場合も、まったく同じ内容にならないように気をつける必要があります。
志望動機には志望するに至った具体的なきっかけなどを盛り込み、これまでの経験を応募先企業にどのように活かせるか、どのように貢献していきたいかを書くのがおすすめです。
介護職の職務経歴書を書くポイント

ここでは、介護職の職務経歴書を書くポイントとして次の6つを紹介します。
- 用紙サイズはA4
- 正式名称を書く
- 手書きでもパソコンでもOK
- 具体的に書く
- 自己PRにはキャリアプランも盛り込む
- ポジティブな内容を書く
用紙サイズはA4
職務経歴書の用紙サイズは、一般的にA4サイズです。
枚数は1〜2枚にまとめるようにしましょう。
枚数が増えると長すぎてわかりづらくなり、短すぎると熱意が足りないと思われる可能性があります。
正式名称を書く
過去の勤務先、住所、保有資格などを記載する場合は、正式名称を書くようにしましょう。
例えば、株式会社の場合(株)と省略しないように注意が必要です。
また、都道府県名や建物名も省略せず、正確に記載しましょう。
資格名は一般的に呼ばれているものが正式名称とは限りません。
例えば、「ケアマネ」は職種の短縮名であり、資格の正式名称は「介護支援専門員」になります。
手書きでもパソコンでもOK
職務経歴書は、手書きでもパソコン入力でも問題ありません。
いずれにしても、誤字・脱字には注意する必要があります。
手書きは消せるボールペンや鉛筆ではなく、消えない黒のボールペンか万年筆を使いましょう。
パソコン入力では、間違えたときにすぐに修正できるのがメリットです。
また、適切なフォントや文字サイズを使えば見栄えが良くなります。
ただし、行間がバラバラだったり、統一感がなかったりすると、逆に印象が悪くなるので注意しましょう。
具体的に書く
職務経歴書には、具体的な内容を書くことが大切です。
具体的な内容がないと、他の人と差別化するのが難しくなります。
例えば、勤めていた施設でこれまでに対応した人数を具体的な数字で示すと、成果への信頼性が増すでしょう。
施設の規模や勤務体制などを具体的に伝えるのもおすすめです。
自己PRにはキャリアプランも盛り込む
自己PRは自分の強みをアピールするためのものですが、もう一歩踏み込んでキャリアプランまで伝えると良いでしょう。
将来をしっかりと考えている、長く続けてくれそう、やる気があるなど、好印象を与える可能性が高まります。
将来的な働き方はもちろん、今後取得をめざしたい資格などを盛り込むと、具体性が増して熱意が伝わりやすくなるのでおすすめです。
さらに、取得した資格やそれまでの経験を、応募先でどのように活かすつもりかを伝えることも大切です。
ポジティブな内容を書く
退職理由などを書く際は、嘘ではなく本当のことを書く必要があります。
場合によってはどうしてもネガティブな理由になりがちですが、職務経歴書にはポジティブな表現に置き換えて書くようにしましょう。
転職回数が多いことはマイナスになりそうですが、「豊富な経験がある」と言い換えるだけでもプラスのイメージになります。
また、人間関係が悪化したことで退職したとしても「より多くの人と連携できる職場で働きたい」と書くなど、表現に気をつけることで、受け手の印象も変わってくるでしょう。
職務経歴書の書き方を理解して介護職に応募しよう
介護職の職務経歴書はポイントを押さえることで、スムーズに作成できます。
職務経歴書は文具店で購入できるほか、インターネットでも無料でダウンロードできるものがあるので、使いやすいテンプレートを使用しましょう。
今回紹介した基本的な書き方を参考にして、ぜひ良い職務経歴書を完成させてください。
