
登録販売者の資格は更新する必要があるのか、気になるかもしれません。
特に、転職や休職でブランクが生じた場合、資格が無効にならないか不安になるでしょう。
本記事では、登録販売者資格は更新が必要なのかや、注意点などを解説します。
外部研修や費用も紹介しているので、更新に関する疑問をなくせるでしょう。
目次
登録販売者資格は更新する必要はある?
登録販売者の資格は更新する必要があるのか、3つに分けて解説します。
- 資格自体は無効にならない
- 要件を満たさなければ「研修中」に戻る
- 勤務している場合は外部研修を受ける必要がある
資格にどのように影響するのか、確認していきましょう。
資格自体は無効にならない
登録販売者の資格は、更新しなくても無効にはなりません。
たとえブランクがあったとしても、登録販売者として就業が可能です。
また、試験に合格すれば資格は生涯有効になり、期間が空いても再受験する必要はありません。
要件を満たさなければ「研修中」に戻る
前述のとおり、登録販売者の資格は更新の必要はありません。
ただし、一定の要件を満たさなければ「研修中」のステータスに戻ってしまい、単独で医薬品の販売はできません。
正規の登録販売者として活動するためには、直近5年間に以下の実務経験が必要です。
- 過去5年間のうち実務期間が通算して2年(1,920時間)以上
- 過去5年間のうち実務経験が通算して1年(1,920時間)+継続的研修並びに追加的研修を修了
- 実務経験が通算して1年(1,920時間)+店舗管理者等の経験
登録販売者の仕事を一時的に離れる際は、店舗管理者の要件から外れないよう注意してください。
勤務している場合は外部研修を受ける必要がある
更新とは意味合いが異なりますが、登録販売者として勤務している場合は、毎年外部研修を受ける必要があります。
試験に合格したあとも最新の知識を習得して、適切な情報提供を行うためです。
登録販売者として勤務を続けるうえで必要なプロセスであり、年に計12時間以上の講義を受講します。
研修の参加方法は以下の2つです。
- 集合研修
- eラーニング
毎年最低1回は集合研修を受講しなければならず、残り1回分の集合研修に参加できない場合は、eラーニングで補うことも可能です。
近年では、新型コロナウイルス感染予防のため、集合研修がeラーニングに代替されるケースもあります。
外部研修については、最新の情報をご確認ください。
登録販売者資格の更新についてのよくある質問
登録販売者資格の更新に関連する質問を4つ紹介します。
- 外部研修を受けなかった場合は?
- 個人で外部研修を受けるには?
- 更新料は必要?
- 氏名や住所が変わったら?
外部研修を受講しない場合や、更新手続きにかかる費用を確認しましょう。
外部研修を受けなかった場合は?
登録販売者として働きながら外部研修を受けなかった場合でも、個人に罰則やペナルティが科されることはありません。
しかし、雇用主は業務に従事する登録販売者に対して、研修を受けさせる義務が生じます。
よって、個人に罰則はないものの、勤務先側から受講を命じられるのが一般的です。
また、外部研修に参加しなければ知識のアップデートが困難となり、業務に影響を及ぼす可能性があります。
登録販売者として勤務している場合は、毎年研修を受けることが重要です。
一方、登録販売者の業務に従事していない場合は、研修を受ける義務は発生しません。
しかし、知識やスキルの向上のために、個人で研修を受けることは可能です。
仕事を離れているものの、知識を保ち続けたい場合は受講をおすすめします。
個人で外部研修を受けるには?
企業に属していれば、所属先がまとめて研修に申し込んでくれることも多いでしょう。
個人で外部研修を受ける場合は、自分で研修機関を探して申し込む必要があります。
研修実施場所や各機関の公式サイトは、厚生労働省の「令和5年度 届出済み研修実施機関一覧」で確認が可能です。
集合研修は、6時間ほどの講義を1日で受講します。
eラーニングはパソコンやスマートフォンで受講するため、自宅からでも気軽に受けられる点がメリットです。
詳しくは、実施機関の公式サイトをご確認ください。
更新料は必要?
登録販売者資格は更新制ではないため、更新料としての特定の費用は必要ありません。
しかし、外部研修を受講する場合は、下記の費用が必要です。
- 集合研修:約2,000円
- eラーニング:約1,500円
合わせて、3,500~4,000円程度の費用がかかると想定しておきましょう。
しかし、研修費は勤務先企業が負担するケースも多く、個人負担はない可能性もあります。
氏名や住所が変わったら?
登録販売者資格を有しており、以下の事項に変更がある場合は、変更後30日以内に手続きを行ってください。
- 本籍地都道府県名
- 氏名
- 生年月日
- 性別
変更手続きの具体的な方法は自治体によって異なるため、提出先となる都道府県の公式サイトをご確認ください。
登録販売者の更新は不要だが管理者要件に注意しよう
登録販売者の資格は更新の必要がありません。
一度取得したら生涯有効ですので、期間が空いても失効はしません。
ただし、登録販売者として勤務する場合は、毎年外部研修を受講する必要があります。
受けないことで個人へのペナルティはないものの、雇用側に受講させる義務が生じるため、毎年受けましょう。
また、ブランクが空きすぎると、管理者要件から外れてしまう可能性があります。
要件を満たさなければ「研修中」に戻り、一人で医薬品の相談・販売業務ができなくなるため、転職や退職の際は注意しましょう。