医療事務の求人に応募する際、どのような内容を書けば良いのか迷う方も多いでしょう。
病院やクリニックで事務作業や窓口業務を行う医療事務は、未経験でもめざすことができ、医療現場を支える仕事であることから、人気の職種です。
本記事では、医療事務の履歴書を書くうえで、押さえておきたい基本的な項目を紹介します。
志望動機の書き方についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
医療事務の履歴書の基本的な書き方
医療事務の履歴書は、自分の強みをアピールしやすい履歴書を用意し、応募先の規定に合わせた書き方をすると、採用担当者の印象に残る内容に仕上がります。
医療事務の履歴書を書くときの基本を、以下で詳しく解説します。
履歴書の大きさ・形式・種類
医療事務の応募で用意する履歴書は、A4サイズが一般的です。
また、履歴書には厚生労働省様式例やJIS規格、転職者向け、パート・アルバイト向けなどさまざまな規格がありますが、厚生労働省様式例を選んでおけば間違いないでしょう。
過去にはJIS規格が主流でしたが、令和2年7月にJIS(日本規格協会)の様式例から削除されました。
これを受けて、厚生労働省が新たに作成した規格が厚生労働省様式例です。
厚生労働省様式の履歴書は、ハローワークのホームページからダウンロードできます。
パソコンと手書き
履歴書は、応募先からの指定がなければ、パソコン・手書きのどちらでも問題ありません。
効率良く作成したいならパソコン、字の丁寧さをアピールしたいなら手書きと、目的に合わせた手法を選んでください。
ただし、手書きの場合、書き間違えたときに修正テープや修正液を使ってはいけません。
書き損じた場合は、新しい履歴書を用意し、最初から書き直しましょう。
医療事務の履歴書の書き方【項目別】
医療事務の履歴書に記入する項目は、以下のとおりです。
- 基本情報|日付・氏名・住所など
- 学歴・職歴
- 免許・資格
- 志望動機
- 本人希望記入欄
それぞれ見ていきましょう。
基本情報|日付・氏名・住所など
最初に書くのは、日付・氏名・住所といった基本情報です。
履歴書の左上部にある記入欄に記入しましょう。
日付は、履歴書作成日ではなく、郵送する日、もしくは持参して提出する日を記入します。
西暦・和暦のどちらでも問題ありませんが、履歴書全体で統一してください。
生年月日も、他の記入欄が和暦なら和暦、西暦なら西暦で書きましょう。
氏名は、簡略化された漢字を使わず、戸籍に登録された正しい漢字を使用します。
現住所も同様で、アパート・マンション名を省略せず、都道府県から正しい番地や部屋番号まで記入してください。
現住所と連絡先が異なる場合は、連絡先の欄にも必要事項を記入しましょう。
写真の貼り付けが必要な場合は、3ヵ月以内に撮影した証明写真を貼ってください。
清潔感のある服装・髪型で、落ち着いた表情のものを用意しましょう。
スマートフォンなどで撮影した自撮り写真を使ってはいけません。
学歴・職歴
学歴・職歴欄は、履歴書の左側、基本情報欄の下にあります。
一行目中央に「学歴」と書き、高校入学年度から記入してください。
職歴は、学歴の最終行から一行を空け、次の行の中央に「職歴」と記載してから書き始めます。
学歴・職歴を書くときは、学校名・会社名を省略せず、図のように「〇〇県立〇〇高等学校」「株式会社〇〇」などの正式名称を用いましょう。
免許・資格
免許や資格欄は、取得した年度順に、正式名称で記載します。
上記の表のように、資格・免許名から一文字分の空間を空け、「取得」「合格」と記入してください。
資格・免許の数が多いときは、医療事務に役立つものを優先して記載します。
また、医療事務関係の資格は名称が似ているケースも多いため、正式名称に加えて、運営している団体名も記載すると親切です。
志望動機
医療事務の志望動機は、応募者が、職場の求める人材に合致しているかどうかを見極める材料の一つになります。
作成の際には、以下の3つのポイントを押さえましょう。
- 医療事務で求められる適性を把握して書く
- 選考先の医療機関の理念やポイントなどをリサーチして書く
- 志望動機の主軸にそって書く
➀医療事務で求められる適性を把握して書く
医療事務では、主に次のようなスキルが求められます。
- 仕事の正確性・スピード
- コミュニケーションスキル
- 臨機応変な対応ができるか
- スケジュール管理能力があるか
- パソコンの操作スキル
医療事務は、医療機関で働く医療関係者をサポートしなければなりません。
性格で素早い仕事ぶりに加えて、医師や看護師などのさまざまな職種と連携できるコミュニケーションスキル、不測の事態にも柔軟に対応できる能力などが求められます。
②選考先の医療機関の理念やポイントなどをリサーチして書く
応募先の医療機関が掲げている理念や、求める人材像などをリサーチし、理解したうえで、志望動機を書くようにしましょう。
医療機関独自の制度や特徴について知っておくことも重要です。
「他の医療機関ではなく、その医療機関に応募した理由」が明確に伝わるようにすると、採用される可能性が高まります。
③志望動機の主軸にそって書く
志望動機は、主軸を設定して、そこから外れないように書くとまとまりやすくなります。
例えば、自分の経験を主軸にするなら、身につけたスキルやキャリアを医療事務の仕事にからめ、応募先で役立つ人材だとアピールできるように書きましょう。
応募先の医療機関を選んだ理由を主軸にするなら、他機関にはない魅力を伝え、意欲を示します。
自分の強みを主軸に置く場合、医療事務でどのように役立てられるかを伝えれば、実際に働いている姿を想像してもらいやすくなるでしょう。
医療事務の志望動機に関する情報は、以下の記事でも詳しく解説しています。
ぜひご参照ください。
本人希望記入欄
本人希望記入欄は、勤務先や勤務時間帯など、何かしらの希望がある場合に詳細を記入します。
例えば、「〇〇時〜〇〇時の勤務時間帯を希望」「可能なら〇〇での勤務希望」など、伝えたい希望を書いてください。
ただし、本人希望欄は働くうえでの絶対に譲れない条件としてみなされるため、必要以上に記載してしまうと採用されにくくなる可能性があります。
また、給与金額や待遇面での優遇は、印象が悪くなるため書いてはいけません。
特に伝えたい希望がない場合は、空欄にはせず、「貴院の規定に従います」と記入しておきましょう。
医療事務ならではの履歴書の書き方を知ろう
医療事務の求人に応募する際の、履歴書の書き方を紹介しました。
履歴書のサイズはA4を選び、様式は厚生労働省様式例のものを用いると間違いがないでしょう。
作成方法は、応募先からの指定がなければ、パソコンでも手書きでも問題ありません。
基本情報や学歴・職歴、免許・資格などの欄は、間違いのないように確認しながら書きましょう。
志望動機は、自身の経験や強みを棚卸ししたり、応募先の求める人材像などを調べたりしておくと、好印象を与える内容を書きやすくなります。