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全国で働く助産師の人数はどれくらい?人手が不足している都道府県も紹介

少子高齢化が進む日本国内で大きな問題となっているのが、医療従事者の人手不足です。
そこで今回は、新しい命の誕生をサポートするとても重要な役割を果たす助産師に注目し、ここ数年の助産師の数について徹底解説します。

記事の後半では、多くの助産師が活躍する都道府県をはじめ、助産師を必要としている都道府県についてもご紹介します。
これから助産師として活躍しようとお考えの方は必見です。

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助産師の人数は年々増加傾向にある

助産師の人数は年々増加傾向にある
公益社団法人日本看護協会の統計によると、助産師の就業者数は2010年以降増加傾向にあることがわかります。

▽助産師就業者数の推移

年次 総数 前年度との比較増減 指数
2010年 32,480 1,168 100
2011年 33,606 1,126 103.5
2012年 35,185 1,579 108.3
2013年 36,395 1,210 112.1
2014年 37,572 1,177 115.7
2015年 38,486 914 118.5
2016年 39,613 1,127 122.0
2017年 39,720 107 122.3
2018年 40,272 552 124.0
2019年 40,632 360 125.1

引用元:公益社団法人日本看護協会

2010年からの10年間でおよそ25%増を記録しており、助産師の仕事が必要とされていること、また助産師の仕事に注目し就業を希望する人が多いことがとてもよくわかります。

▽助産師が注目されている4つの要因

  • 助産師の仕事はいくらAIが進歩しようとなくなることはない
  • アドバンス助産師制度により助産師のキャリア形成がしやすくなった
  • 新しい命の誕生の手助けができる仕事である
  • 出産、子育てなどの経験を活かせる職業である

近年AI技術が進歩し、医療現場でも活用が期待されていますが、助産師の仕事はいくらAI技術が進歩しようとなくなることはありません。
また2015年からスタートしたアドバンス助産師制度により、助産師のキャリア形成がしやすくなったことも注目されている理由の一つです。

その他にも、新しい命の誕生に立ち会うことのできる職業であることや、出産や子育てでキャリアを中断したとしてもそれらの経験が助産師としてプラスになることも、人気の理由といえるでしょう。

2020年に国家資格を取得した助産師の人数

2020年に助産師の国家資格を取得した人数は、以下のとおりです。

出願者数 受験者数 合格者数 合格率
第103回助産師 2,130人 2,105人 2,093人 99.4%

引用元:第106回保健師国家試験、第103回助産師国家試験及び第109回看護師国家試験の合格発表

2021年に国家資格を取得した助産師の人数

2021年に助産師の国家資格を取得した人数は、以下のとおりです。

出願者数 受験者数 合格者数 合格率
第104回助産師 2,125人 2,108人 2,100人 99.6%

引用元:第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験及び第110回看護師国家試験の合格発表

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助産師が多く活躍する都道府県は?

助産師が多く活躍する都道府県は?

ここからは、東京都福祉保健局が発表した2018年末現在の【都道府県別】保健師・助産師・看護師・准看護師就業者数及び率(人口10万対)を参考に、助産師が多く働く都道府県をピックアップしてご紹介します。

ご紹介する都道府県は、求人数も比較的多い都道府県ですので、たくさんの選択肢から就職先を決めたいという方におすすめです。

東京都

助産師の就業者数が最も多い都道府県は東京都で、4,088人でした。
しかし、この数字は人口の多さに比例するものです。

人口比率で見ると、人口10万人に対し29.6人と全国のなかでも低いほうであるため、決して十分な人数とはいえないでしょう。

大阪府

大阪府の助産師の就業者数は2,706人で、東京についで多いエリアです。
大規模な総合病院をはじめ、医療機関が多いこと、そして人口が多いエリアであることが大きな要因といえるでしょう。

神奈川県

大阪についで第3位にランクインしたのが神奈川県の2,337人でした。
政令都市の横浜市や川崎市を擁し、東京のベッドタウンとして栄える神奈川県は、医療機関の数も豊富なのが特徴です。

助産師が必要とされている都道府県は?

助産師が必要とされている都道府県は?

ここからは、助産師の数がまだまだ足りずに困っているという都道府県についてみていきましょう。

先ほどのランキングと同様、東京都福祉保健局が発表した2018年末現在の【都道府県別】保健師・助産師・看護師・准看護師就業者数及び率(人口10万対)を参考に、人口10万人あたりの助産師数をご紹介していきます。

埼玉県

全国で最も助産師を必要としている都道府県は埼玉県でした。
人口10万人あたりの助産師数は23.1人です。
人口比率で最も多い都道府県である島根県の47.9人と比較すると倍以上の差があることがわかります。

埼玉県は、全国でも5番目の人口を誇る都道府県であることから、多くの助産師を必要としているといえるでしょう。

千葉県

千葉県も埼玉県についで助産師が必要な都道府県で、人口10万人あたりの助産師数は23.9人です。

千葉県は医療体制の地域差がとても大きい都道府県とされており、医療施設従事医師数も全国水準を大きく下回っています。
このような背景から、看護師や助産師の数も少ない傾向があるようです。

神奈川県

埼玉県、千葉県と同様に首都圏を構成する神奈川県も、人口10万人あたりの助産師数は25.5人と少ない水準となっています。

神奈川県の人口は東京都に次いで全国2位であること、そして産科や産婦人科に従事する医師の数も全国44位と全国平均を下回っていることが助産師不足の大きな要因と考えられます。

茨城県

茨城県も、全国的にみて助産師が不足しているエリアです。茨城県における人口10万人あたりの助産師数は25.7人でした。

つくばや水戸以外のエリアの慢性的な人手不足が大きな原因と考えられています。
そのため、茨城県外の医療機関にかかる県民や勤務する医療従事者も多くいるのが現状です。

東京都

東京都は、最も助産師が働くエリアであるものの、人手がまだまだ足りないエリアです。
人口10万人あたりの助産師数は29.6人と決して十分な医療体制が整っていません。

病院の数が豊富でたくさんの選択肢から選べることから、就職先として狙い目のエリアともいえるでしょう。

助産師として全国で活躍しよう

統計からみる全国の助産師の数について徹底解説しました。
医療機関の人手不足が懸念されているなか、助産師の資格取得者や就業者数は年々増加傾向にあることがわかりました。

全国的に助産師が不足している都道府県が多いため、好条件の福利厚生や給与を提示している医療機関もあります。
いま住んでいるエリアはもちろんのこと、助産師が必要とされているエリアも考慮に入れながら、労働条件に納得できる就職先を見つけましょう。

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