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助産師のスキルアップに役立つ資格は?プラスで取得したい資格一覧

助産師の仕事に慣れてくると、さらなるスキルアップを考える方もいるでしょう。
自主的に勉強するのも一つの方法ですが、効率が良いのは資格を取得することです。

妊娠・出産に関する技術は常に進化を続け、出産や育児に対する社会の考え方も日々変化しています。
一人で情報収集するのは大変ですが、資格取得の勉強をすれば、効率良く正確な情報を学ぶことが可能です。

今回は、助産師のスキルアップに役立つ資格を紹介します。

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助産師のスキルアップに役立つ資格

助産師のスキルアップに役立つ資格

少子高齢化が進む日本では、高齢出産などのハイリスク出産に対応できる高い知識や技術を持つ助産師を求めるニーズがあります。

また、社会の動きや新技術の開発に合わせて、助産師も知識をアップデートしていかなければなりません。

ここでは、取得によって高度な知識を得られるだけでなく、キャリアアップも望める資格を3つ紹介します。

アドバンス助産師

アドバンス助産師とは、一般財団法人日本助産評価機構が設ける、CLoCMiPレベルIII認証制度によって認証された助産師です。

助産師として高度な技術や知識を持っていると認められた場合に取得できる資格で、まさに助産師のエキスパートです。

資格は5年間の更新制で、最先端の助産を学ぶために各種研修を受講することが資格取得の条件です。
つまり、アドバンス助産師を取得すれば、最新の技術・知識を習得できます。

アドバンス助産師の仕事内容

アドバンス助産師は高度な助産技術や知識を持つことから、主体的に助産ケアの提供を行える助産師、と公表することが認められています。

これを活かして、アドバンス助産師は分娩介助などのケアを主体的に提供するのが仕事です。
高齢出産やハイリスク妊産婦などの、通常よりも注意が必要なお産を任されることもあり、チーム医療の一員として働くことが求められます。

アドバンス助産師の給与相場

アドバンス助産師を取得すると、月に1万~2万円の資格手当がつくようになります。

助産師の全国平均年収は約570万円なので、ここに資格手当がついた額がアドバンス助産師の給与相場になります。
職場によってはアドバンス助産師の資格取得費用を負担してくれるところや、反対に資格手当がないところもあるため、確認しておきましょう。

助産師との違い

助産師とアドバンス助産師の大きな違いは、CLoCMiPレベルIII認証制度によって高水準な知識や技術を取得していることが認められているかどうかです。

そもそもアドバンス助産師の申請には5年以上の実務経験が必要なため、持っているだけで経験のある助産師ということがわかります。

仕事内容に明確な違いはありませんが、アドバンス助産師の取得は職場や患者さんからの信頼につながり、チーム医療においても主体的に働くことができます。

アドバンス助産師の申請方法

アドバンス助産師を取得するには、日本助産評価機構に申請が必要です。

申請対象者(以下の要件をすべて満たす者)

  • 満5年以上の実践経験を持つ日本国助産師の資格保持者
  • CLoCMiPレベルⅢ認証の新規申請要件を満たしている
  • 過去にCLoCMiPレベルⅢ認証の取得経験がない

申請料

  • 50,000円(新規/更新/再認証)

このほかにも、各種研修の受講や助産ケア事例数など申請要件が細かく決まっています。
2022年の申請スケジュールは4月上旬に発表されるので、取得を考えている方はチェックしてください。

アドバンス助産師を取得する4つのメリット

アドバンス助産師を取得するメリットは多くありますが、特にメリットに感じる点を4つ紹介します。

メリット メリットを感じる場面
信頼の獲得 職場・患者さんから助産師として信頼をえることができます。
自信につながるだけでなく、働くモチベーションの維持にも役立ちます。
キャリアアップ アドバンス助産師は助産師資格の取得が大前提なため、資格としての希少性があります。
そのため、助産師としてキャリアアップが期待できます。
活躍できる場の拡大 アドバンス助産師の研修には後輩の指導・育成も含まれているため、
新人育成の現場でも活躍できるようになります。
転職や独立に有利 アドバンス助産師は産婦人科などの職場が取得を推奨しているほど、需要が高い資格です。
転職を有利に進められるだけでなく、独立の際にも助産師の実力を示す証明になります。

産後ケアエキスパート助産師

産後ケアエキスパート助産師は、一般社団法人 大阪府助産師会が設けている、産後ケアエキスパート助産師認定講習を受講し、認定を受けた助産師です。

全国的な問題となっているハイリスク妊産婦を支援する目的で作られた認証資格で、研修や勉強会を通じて産前・産後ケアに必要なスキルを身につけることができます。

産後ケアエキスパートを取得するメリット

産後ケアエキスパートを取得することで得られる大きなメリットは、助産師としてのスキルアップにつながる点です。

産後ケアエキスパートを取得するには、研修や勉強会に参加する必要があります。
そのため、幅広い知識や技術を修得でき、自己研鑽や職場の信頼獲得につながります。

産後ケアエキスパートの取得方法

産後ケアエキスパートを取得するには、大阪府助産師会のホームページより申し込みを行います。

申請対象者

  • 実務経験5年以上の助産師

申請料

  • 大阪府助産師会会員:33,000 円(税込)
  • 他府県会員または非会員:66,000 円(税込)

全8回の講習を受講することで、資格の認定を受けられます。
講習は月に一度なので取得までに最短でも8ヵ月かかり、働きながら受講する時間を作る必要があります。

産後ケアリスト

産後ケアリストとは、一般社団法人 日本産後ケア協会が設けている認定試験に合格した人のことを指します。
出産を終えたお母さんの心と体をサポートする専門職であり、育児や家庭の悩みに寄り添いながら解決していくプロフェッショナルになります。

産後ケアリストの働き方

産後ケアリストの働き方はさまざまで、産後ケアセンター勤務やママ向けのサロンの開催、セラピーやカウンセリングの相談など幅広い活躍の方法があります。
助産師でも、産後ケアリストの資格を取得している方がいます。

助産師が産後ケアリストを取得する意義

産後ケアリストは医療従事者ではありません。
しかし、助産師が仕事をするうえでも産後ケアリストの考え方は重要で、患者さんの考え方や気持ちに寄り添い、尊重する姿勢を身につけることができます。

また、ホスピタリティの面では学ぶべき部分も多く、出産後のお母さんもサポートしたいと考える助産師にとっては有意義な知識をえられます。

産後ケアリストの取得方法

産後ケアリストの受講資格に条件はありません。
認定講座を受講して試験に合格すれば、誰でも産後ケアリストを取得できます。

産後ケアリストの資格は1級と2級があり、2級だけでは産後ケアリストとしての商業活動は認められません。
1級試験に合格することで、プロの産後ケアリストとして活動が可能になります。

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助産師のスキルアップにつながる看護資格

助産師のスキルアップにつながる看護資格

助産師になるために看護師資格が必要なように、知識や技術のベースとなっている部分は共通しています。
そのため、看護スキルを上げることで助産師としてレベルアップをめざす方もいるようです。

認定看護師

認定看護師とは、日本看護協会から特定分野の看護におけるスペシャリストと認められた看護師のことです。
現在19分野が認定看護分野として定められており、新生児集中ケア生殖看護のような助産師の仕事と直接つながっている分野もあります。

認定看護師を取得するメリット

認定看護師を取得していると、特定分野のプロフェッショナルとして一般の看護師や他部署へ指導する機会も生まれ、活躍の幅を広げられます。

また、同じ分野のプロをめざす看護師や助産師との交流により、最新情報の交換やモチベーションの維持というメリットも得られるでしょう。

認定看護師の取得方法

認定看護師になるためには、認定看護師教育課程の受講と筆記試験の合格が必要です。

受験資格

  • 看護師としての実務研修5年以上
    (内3年以上の認定看護分野の実務研修)
  • 認定看護師教育機関の修了

審査料

  • 51,700円(税込)

専門看護師

専門看護師とは、日本看護協会から特定の看護分野で高水準の看護を提供できる知識や技術を持っていると認められた看護師のことです。
現在14分野が専門看護師の特定分野として定められており、助産師に関わるものでは母性看護や小児看護などがあります。

専門看護師を取得するメリット

専門看護師は看護の実践のほかにも、ケアに関わる医療・福祉関係者のコーディネートや患者さんの抱える倫理的問題の解決を担う役割があります。
看護師の育成や研究活動も業務の一環に含まれるので、仕事の幅が一気に広がることがメリットです。

責任ある立場になることで、待遇アップも見込めます。

専門看護師の取得方法

専門看護師になるためには、実務研修と認定試験の合格が必要です。

受験資格

  • 看護師としての実務研修5年以上
    (内3年以上の認定看護分野の実務研修)
  • 看護系大学院修士課程修了者で、専門看護師教育課程の基準所定単位を取得していること

審査料

  • 51,700円

認定看護師と専門看護師の違い

認定看護師と専門看護師は資格取得の条件が異なりますが、業務内容にも違いがあります。

認定看護師のメインとなる役割は、現場での看護です。
認定看護の分野が細分化されており、より専門的な知識や技術を持つプロフェッショナルの活躍が期待されています。

一方で専門看護師の役割には看護の実践のほかにも、教育や研究、人材の調整などが含まれています。
看護分野全体で活躍が期待されている資格です。

認定看護師に向いている人

認定看護師に向いているのは、特定の分野に対する知識やスキルを極めたい人です。
また、看護の現場にこだわる人にも向いているでしょう。

専門看護師になるには大学院への進学が必要なのですが、認定看護師なら進学が困難な場合でも取得できる可能性があります。

専門看護師に向いている人

専門看護師に向いているのは、高クオリティのケアを提供する仕組みづくりや教育・研究に携わりたい人です。
特定分野に対する広く深い知識を得たい場合や、組織の管理に関心がある場合も向いています。

自分にあった資格を取得してスキルアップしよう

助産師がスキルアップする方法は、母子のケアに重点を置いた資格や医学的な看護の資格までさまざまです。

助産師としてどのような働き方をしていきたいのか、どの分野でプロフェッショナルになりたいのかを考えてみて、自分にあった資格習得をめざしてみてください。

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執筆者について

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