薬剤師が勤務する際の服装は白衣を着るのが一般的ですが、中に着るシャツやボトムスなどで、どの程度おしゃれをして良いのか迷う人もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、白衣に合わせる服装や勤務先によっての違いを解説しています。
薬剤師の職場でのふさわしい服装を知りたい方は、参考にしてみてください。
目次
薬剤師に服装規定はある?
薬剤師は、職場で白衣を着て仕事をします。
白衣を着る理由は、患者さんからの信頼感を高めたり、医療従事者としての清潔感を高めたり、汚れが目立つようにしたりするためです。
白衣には、ボタンタイプやジップアップタイプ、長袖、半袖など、いろいろな種類がありますが、職場指定のものを身につけることが一般的です。
薬剤師が白衣の下に着る服装は?
薬剤師が白衣の下に着る服装を、それぞれの白衣に合わせて紹介します。
- 半袖ショートタイプの白衣
- ロングコートタイプの白衣|女性薬剤師
- ロングコートタイプの白衣|男性薬剤師
半袖ショートタイプの白衣の場合
半袖ショートタイプには、「ケーシー」や「スクラブ」と呼ばれる白衣があります。
ケーシーは首元がタートルネック、スクラブは首元がVネックです。
半袖ショートタイプのインナーの色は、ベージュなどの透けにくいものが良いでしょう。
また、首元や袖口がゆるいタイプでは、屈んだときや手をあげたときに、胸や脇が見えてしまう可能性があるため、見えないように体にフィットするインナーを着るのがおすすめです。
ロングコートタイプの白衣の場合|女性薬剤師
女性薬剤師のロングコートタイプ白衣に合わせる服装は以下のとおりです。
- 胸元が開いていないインナーが無難
- 動きやすいパンツまたはスカート
- 足元は動きやすい靴
胸元が開いていないインナーが無難
ロングコートタイプの白衣は胸元が大きく開いているため、合わせるインナーは胸元が開いていないものが無難です。
具体的には、ブラウスやTシャツ、多機能キャミソールが一般的ですが、職場での服装規定で許されるなら、首元にレースやフリルのついたシャツは可愛く着こなせます。
インナーの襟あり・襟なしや色を変えるだけでも雰囲気が大きく変わりますので、ロングコート白衣に合わせてみてください。
動きやすいパンツまたはスカート
ロングコートタイプの白衣に合わせるボトムスには、動きやすいパンツまたはスカートが適しています。
職場の服装規定にもよりますが、デニムやコーデュロイなどのカジュアルなボトムスは避けたほうが無難です。
信頼感や清潔感を高めるためにもオフィスカジュアルに適する素材のボトムスが良いでしょう。
また、薬剤師の仕事は病院内や調剤薬局内を動き回ったり、しゃがんだりする機会も多いため、ストレッチのきくスキニーパンツなどがおすすめです。
足元は動きやすい靴
足元は動きやすい靴やナースシューズが一般的です。
薬剤師は、病院内や調剤薬局内を動き回り、かつ立ち仕事でもあるため、スニーカーなど動きやすくて疲れにくいものが良いでしょう。
靴下が見えるタイプのサンダルやナースシューズでは、靴下やストッキングの色へ配慮を忘れずに選びます。
また、歩くときの靴音を嫌がる患者さんもいるため、試着をして靴音の確認も必要です。
ロングコートタイプの白衣の場合|男性薬剤師
男性薬剤師でロングコートタイプの白衣には、オフィスカジュアルなYシャツやTシャツを合わせるのが一般的です。
職場の服装規定で、Yシャツやネクタイが必須である職場もあります。
毎日シャツを着る場合は扱いやすさが重要で、形状安定のYシャツやシワになりにくいTシャツを選ぶと良いでしょう。
薬剤師の服装は勤務先によって異なる
薬剤師の服装は、勤務先によって異なります。
ここでは以下に挙げる3つの職場ごとに、おすすめの服装をそれぞれ紹介します。
- ドラッグストア
- 調剤薬局
- 医療機関
ドラッグストアの薬剤師の服装
ドラッグストアで働く薬剤師の服装は、動きやすさを重視したものをおすすめします。
調剤や一般用医薬品の販売だけでなく、食料品や生活雑貨などを取り扱っているため、さまざまな商品の品出しやレジ業務を任せられる可能性があるからです。
ドラッグストアの服装規定は、病院や調剤薬局と比べてゆるい傾向ですが、患者さんと接する機会も多く、身だしなみのルールには変わりありません。
しかし、店舗面積が広く取り扱い商品も多いため、動きやすさを重視したオフィスカジュアルが良いでしょう。
調剤薬局の薬剤師の服装
調剤薬局で働く薬剤師の服装は、一般的には白衣を着用します。
患者さんと対面で接する仕事があるため、着用する白衣は常に清潔に保つことが大切です。
白衣にシワや汚れがないかを職場内でお互いに確認しましょう。
白衣の清潔感は、患者さんに安心感を与えるだけでなく、職場の雰囲気にも影響を及ぼします。
医療機関の薬剤師の服装
医療機関の薬剤師の服装は、職場の服装規定を遵守します。
規定がない医療機関の場合も、医療スタッフの一員である自覚をもち、医師や看護師、その他のメディカルスタッフの身だしなみに合わせるのが基本です。
服装規定をゆるく設定している医療機関もありますが、患者さんからどのように見えるかを常に想像すると求められる服装は限られます。
医療スタッフの一人として常に見られている自覚をもち、清潔感ある服装を心がけましょう。
【男女共通】薬剤師の身だしなみポイント
ヘアスタイルやネイル、香水など、服装以外の身だしなみのポイントを紹介します。
キーワードは、服装と同様に「清潔感」です。
髪が長い場合は束ね、定期的に散髪し整えるなど、薬剤師として患者さんに不快感を与えないようにします。
ネイルは職場にもよりますが、多くの場合は禁止されています。
また、爪は定期的に切り、常に短い状態を保ちましょう。
爪が長いと細かな作業がしにくいだけではなく、PTPシートや薬の包装を破ってしまう可能性があります。
香水は禁止されている職場が多いです。
体調が悪い患者さんが香水の匂いを嗅ぐと、さらに気分が悪くなってしまうこともあります。
服装以外の身だしなみも、清潔感を常に意識しておきましょう。
薬剤師の服装|その他の場面
薬剤師の就職面接と実習時の服装のキーワードも「清潔感」です。
就職面接時の服装は、リクルートスーツが基本で、男女ともに色はブラックやネイビー、グレーといったシンプルで清潔感のあるものを選びます。
女性のインナーは、白・クリーム色・淡いブルーやピンク、男性のワイシャツは白が基本で、襟はレギュラーカラーが良いでしょう。
実習時の初日はリクルートスーツで行き、私服の許可が出たとしてもオフィスカジュアルを選択します。
色は、白やグレー、ブラック、ネイビーなど落ち着いたものがおすすめです。
清潔感のある服装で信頼される薬剤師へ
薬剤師の職場では、白衣を着用して業務を行うことが多いものの、インナーやボトムスは各職場での服装規定の範囲内で自由に選べます。
ただし自由に選べるからといって奇抜なものではなく、あくまでも医療スタッフの一員として、「清潔感」のある服装が基本です。
医療機関や調剤薬局、ドラッグストアでは、行動範囲や行動量も異なりますので、それぞれの職場に合わせた清潔感のある服装で、信頼される薬剤師をめざしましょう。