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薬剤師の志望動機を書くポイント|注意点や状況別の例文も紹介

薬剤師とは、医療用医薬品から一般用医薬品まですべての薬を扱うことのできるプロです。

調剤薬局や病院が主な就業場所となりますが、それ以外にもドラッグストアや、薬事監視員として行政で働くなど、活躍の場は多岐にわたります。

本記事では、薬剤師になるために役立つ志望動機の例文や、志望動機を面接で直接伝えるコツなどをご紹介します。

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【応募先別】薬剤師の志望動機の例文

【応募先別】薬剤師の志望動機の例文

薬剤師としての一歩目を踏み出すタイミングは人それぞれ違います。
そのため、タイミングによって、志望動機の内容は変更しなければなりません。
ここでは、薬学部への入学時や新卒時、転職時など応募先別の志望動機の例文をご紹介していきます。

大学入学時の薬剤師の志望動機

薬剤師になるには、大学の薬学部に進学する必要があります。
自身の経験にからめて書くことで、志望する理由が伝わりやすくなるでしょう。
大学を受験する際の志望動機の例文を、以下に紹介します。

私は、安心して服薬してもらえるような薬剤師になりたいと考えています。

私の祖父は元々病気がちで、よく入退院を繰り返していました。

その際、飲んでいる薬は多くの種類があり、看護師さんに言われてもそれぞれの薬の効果がわからないでいました。

しかし、病室を訪れた薬剤師さんが薬の効果や、なぜこの組み合わせになっているかなどをわかりやすく説明してくださり、そのあとの祖父のほっとした顔を見て家族みんなが安心したのを覚えています。

薬は、ドラッグストアで販売されており私たちにとって身近なものですが、効果や組み合わせまでは詳しく知りません。

誰にでもわかりやすく説明することで、薬のことだけでも安心してもらえるような薬剤師になりたいです。

新卒時の薬剤師の志望動機

新卒で薬剤師を志望する際には、大学や実習で学んだことに加え、なぜその職場でなければいけないのかを具体的に述べると良いでしょう。
以下の例文を参考にしてください。

私は将来、慢性期医療から急性期医療まで、薬剤師として高度医療の担い手になりたいと考えています。

その動機は、貴院での実務実習中に行われた糖尿病患者さんへの服薬指導の経験からです。

服薬を忘れてしまう患者さんへの服薬指導でしたが、はじめは服薬の意味が理解されておらず、なかなか続けてもらえませんでした。

しかし、その方に合った話し方や言葉を使用することで最終的には理解していただくことができました。

この経験から、学んだ知識だけでなく話し方や説明方法など、患者さんへの適切な医療を提供する大切さを学びました。

また、実際に働いている薬剤師の方も、積極的な学会に参加をし、それを実際の現場へと還元している姿を見て、私も同じ環境で働きたいと思いました。

将来は、日本糖尿病療養指導士やがん専門薬剤師などの資格取得をめざし、現場へと還元したいと考えています。

転職時の薬剤師の志望動機

転職時の志望理由は、前職での経験を踏まえながら述べると良いでしょう。
以下に例文を紹介します。

私は、薬剤師として地域の人々の支えとなる調剤薬局の運営に貢献したいです。

出産のため一度離職いたしましたが、以前は病院薬剤師として勤務しておりました。

勤務中は病棟業務も多く、患者さんの疑問や意見をお聞きし多くのことを学びました。

育児が少し落ち着いた現在、再び薬剤師として地域医療に貢献したい思いが強くなったため、地域に密着した薬剤師訪問サービスを広く展開されている貴社を志望いたします。

また、私は在宅医療の分野に強く興味を持っています。

将来的には自宅療養支援認定薬剤師の資格を取得し、在宅での療養を余儀なくされている方のために、服薬指導や残薬指導など薬についての知識を、わかりやすく伝えていきたいと考えています。

公務員の薬剤師の志望動機

公務員への志望理由は、なぜその地域に貢献したいのかを述べることが重要です。
例文は以下になります。

私は、地域の人々の暮らしを一番に考えて行動し貢献できる薬剤師になりたいと考えています。

私事ですが、私の生まれ育った地域は、医療への関心が高い街だったことや被災地への支援を行っていることもあり、小さい頃からこの地元や地域のために働きたいと考えていました。

地域医療への貢献は公務員でなくてはならず、貢献だけでなく医療費を抑えるための見直しにも関わることができるのは、やりがいの一つだと感じました。

また、地域の皆さんが安心して暮らすために保健所以外にも働く場所があり、多くの経験ができる働き方にも魅力を感じています。

どの部署に配属されても、地域の人の暮らしを考えて行動したいと考えています。

薬剤師の志望動機を書く際のポイント

薬剤師の志望動機を書く際のポイント

ここからは、志望動機を書くときに気をつけるポイントをご紹介します。

応募先が求めている条件を理解したうえで作成する

志望動機は、応募する企業が求めている条件を理解したうえで作成することが重要です。

例えば、応募先が責任感のある人を求めているのならば、責任感をアピールできるエピソードを。
医療に貢献したい人を求めているのであれば、貢献したい理由や対象を具体的に記述できると良いでしょう。

どのような人材を求めているのかわからない場合は、会社説明会やOB、OG訪問、インターンシップなどを利用し、情報を集めてから記載を始めましょう。

自分の経験と紐付けて記載し差別化する

志望動機には、自分にしかない経験を加えて差別化しなくてはなりません。

特に応募先の倍率が高い場合、採用側は一日に膨大な数の履歴書を判断しているため、一枚の履歴書を判断する時間は少なくなっています。
自分の経験を交えて書くことで、他の応募者との違いをアピールしやすくなります。

また、ここで書く自分の経験は、かならずしも特別な体験である必要はありません。
例えば、調剤薬局で勤務しているときに出会った患者さんのことや、現在の職場で感じる課題などで十分です。

同じ出来事を経験しても、感じ方は人それぞれ異なります。
ありのままの経験、経歴を志望動機に書くことが差別化につながるでしょう。

コミュニケーション能力をアピールする

コミュニケーション能力をアピールすることも、薬剤師として志望動機を書くうえで重要です。
薬剤師は、年齢や性別、職業を問わず、さまざまな患者さんと直接話すため、コミュニケーション能力を必要とする仕事です。

志望動機を書く際は、自身の経験からコミュニケーション能力の高さを書き、薬の知識以外にもスキルがあることをアピールしましょう。

数ある職場からこの職場を選んだ理由を明確にする

薬剤師として働く場所は多くありますが、なぜこの職場を選んだのかも具体的にしておきましょう。

薬の処方や服薬管理など、一般的な薬剤師としての志望理由だけでは、「ここではなく、他の職場でも良いのではないか」と思われて、志望度の高さが伝わりにくくなります。

そのためにも、職場の特徴や長所、理念、雰囲気など、その会社が大切にしていることを事前に調べておくことが重要です。

例えば、OBやOGに対して実際に働いてみて何を感じているのか聞き取ることや、実際に自分や友人が患者として利用したときの感想なども集めておくと良いでしょう。

将来のビジョンを明確に伝える

実際にこの職場で働いたときの将来的なビジョンをアピールしておくことも、ポイントの一つです。

目標を書いておくことで、仕事に対する前向きな姿勢や入社後の活躍がイメージされやすくなります。

ただ、薬剤師として頑張りたいというイメージだけでは相手に伝わりづらいため、どのような薬剤師になりたいか、どのような資格を取得しその資格をもってどうなりたいのかなど、なるべく具体的に書くと良いでしょう。

また、この際自分がなりたい薬剤師になるためには、どのようなスキルや資格が必要なのかについても、しっかりと調べておきましょう。

確固たる薬剤師像を作り上げておけば、志望動機を書く以外に、面接でも大きく役にたちます。

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薬剤師をめざした理由としてNGな志望動機

志望動機はその人の熱意や本気度を知り、会社と個人のアンマッチをなくすものですが、薬剤師の志望動機としてNGなものがあります。
ここでは、志望動機を書く際に避けたい表現について紹介します。

ネガティブ理由や自分都合だけの志望動機

前職でのネガティブな理由や、自分都合の志望動機を書くのはやめておきましょう。

自分の希望を軸に志望動機を考えることは、悪いことではありません。

しかし、面接の場面では、採用側とのニーズと志望動機がマッチしているかどうかが重要です。
「薬剤師として培ってきた経験を生かしたい」「転職することで自分のキャリアアップにつなげたい」などの自分軸で志望動機を考えることは、採用側にあまり良い印象を与えません。

志望動機を書く際は、自分軸だけでなく、採用側が求める人材と自身の希望が重なっているかを考えてみましょう。

会社が求める人材のニーズを把握するために、会社のホームページやインタビューを確認しておくことがおすすめです。

どこの会社でも通用する内容

どこの会社でも使い回しできそうな志望動機はやめておきましょう。
採用側が受験者の熱意を感じにくく、どこの会社でも良いのではと思われてしまいます。

例えば、「専門スキルを身につけたい」や「チームで患者さんの健康に貢献したい」という表現は、具体性がありません。

企業研究を行い、その職場で求められている人物像を理解したうえで、なぜこの職場でなければいけないのかが伝わるような志望理由を書くと良いでしょう。

薬剤師になりたいきっかけや志望動機を面接で上手に伝えるコツ

志望動機をうまく書けて書類選考を通過しても、面接でうまくアピールできなければ内定を得るのは困難です。

ここからは、志望動機を面接で上手に伝えられるコツを2つご紹介します。

面接では丸暗記しない!要点を押さえて熱意を伝える

面接では、志望動機を丸暗記する必要はありません。
丸暗記の面接対策では、面接官の質問に対して噛み合わない回答をしてしまったり、想定外の質問に対応できなくなったりするといった失敗が起こりやすくなります。

想定される質問の答えだけを準備するのではなく、面接官の質問内容をしっかりと受け取り、その場で適切な答えを返せるよう練習していきましょう。

過去の経験、これからやりたいことを自分の言葉で伝える

過去の経験から得たことやこれからの目標を、自身の言葉で伝えることが重要です。

将来の目標や達成への道筋などについては、質問されても答えられるよう、自分のなかで整理しておきましょう。
過去の経験については、具体的な数値も交えて話すと採用率が大きく上がります。

職務経歴書に書いたことを土台として、それに詳細な情報を加える形で答えるとわかりやすく解答できるでしょう。

自分の強みを活かした志望動機を作成しよう

本記事では、薬剤師の志望動機の例文や、志望動機を書くコツ、面接で志望理由を伝えるコツをご紹介してきました。
志望動機の記載に迷った際は、今回紹介したポイントを参考にしてみてください。

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執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国71,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

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