
人々の健康を支えるべく、予防医療に従事する保健師。
保健師として働くためには、看護師と保健師、二種類の国家試験に合格する必要があります。
実習や卒業試験、論文で忙しい中、迫ってくる2つの国家試験に焦る方は少なくありません。
特に、看護師と比べて実習の機会や授業数が少ない保健師に関しては、どのように試験勉強を進めていけば良いのかわからず、困る場合も多いでしょう。
本記事では保健師国家試験の勉強方法を詳しく解説していきます。
目次
保健師国家試験の勉強はいつからはじめるべき?
看護師・保健師国家試験は、どちらも毎年2月初旬に行われます。
保健師国家試験単独受験の場合は、勉強期間1ヵ月を確保するために年明けから、
看護師・保健師国家試験を同時受験する場合は、2ヵ月から2ヵ月半を確保するために12月から、それぞれこの時期には勉強を始めましょう。
看護学生は年末まで実習や卒業論文で忙しく、試験勉強に本腰を入れられるのは12月頃になる可能性が高いです。
試験勉強モードへと切り替えるタイミングですぐに勉強に取りかかれるよう、問題集や参考書は余裕のある時に早めに揃えておくと良いかもしれません。
保健師国家試験に合格したところで、看護師国家試験が不合格であれば保健師として働くことはできないため、同時受験の場合、優先すべきは看護師国家試験の勉強です。
看護師の勉強は保健師の試験対策にも活かせるため、相乗効果を狙い、並行して効率よく勉強を進めていきたいところです。
保健師国家試験合格に向けた勉強方法
本項では、保健師国家試験に合格するためにどのような勉強をすれば良いのか、具体的な方法を紹介していきます。
保健師国家試験のみ受験する場合も、看護師国家試験と同時に受験する場合も、基本的な対策方法は同じです。
それでは詳しく見ていきましょう。
保健師国家試験の勉強の進め方
ポイントは、自分が何をわかっていて、何をわかっていないか、明確にしながら進めていくことです。
以下の1~3のサイクルで問題集を繰り返し解いていけば、すでに理解している問題に余計な時間を割くことなく、自分の弱点を効率よく潰していくことができます。
1.問題集を解く
まず、問題集を解いていきます。
始めは習得した情報が不足してわからない問題が多いかもしれませんが、それで大丈夫です。
解いた問題は、以下の3種類に分けていきます。
△:その答えになる根拠まではわからないが正解した問題
×:不正解、たまたま勘などで正解した問題
分類には、問題集にそのまま書き込んだり、付箋を活用したりすると良いでしょう。
2.問題集の解説を読んで理解する
続いて、△と×の分類になった問題の解説を読み、正解となる根拠や、他の選択肢ではダメな理由を理解していきます。
〇になった問題は、すでに根拠を理解できているため、解説を読むことは必須ではありません。
わからない問題を一つずつ潰していくという意識で、△と×の問題の理解に力を入れていきましょう。
3.レビューブックで問題関連ページをチェックする
レビューブックは、次項でも紹介しますが、保健師国家試験において押さえておくべきポイントがまとめられた参考書です。
△と×の問題において、2の過程で解説を読むことに加えてレビューブックで問題関連ページをチェックすれば、さらに理解を深められることはもちろん、他の知識も紐づけて覚えたり、理解したりできます。
以上の過程が終了したら1に戻り、今度は△と×の問題だけを解き、また〇と△と×の分類を行っていきます。
このサイクルをすべての問題が〇になるまで繰り返し、何周も解くことで、問題集1冊分の知識が身につきます。
保健師国家試験におすすめの問題集&参考書
保健師国家試験合格を目指すための勉強には、クエスチョンバンクとレビューブックの2冊がおすすめです。
問題集
繰り返し解く問題集は、過去問と予想問題が各分野ごとに網羅されているクエスチョンバンクがおすすめです。
単なる問題集ではなく、詳しい解説がついているため、これ一冊でアウトプットとインプットを同時に行うことができます。
また、前年度の保健師国家試験の問題も収録されているため、勉強をある程度進めたあとには、模試のような力試しも可能です。
国家試験対策をするのに、一冊だけで本当に大丈夫なのだろうかと不安になる方もいるかもしれません。
しかし、前項で解説したサイクルでクエスチョンバンクを何周もすれば、国家試験合格のために必要な力は身につきます。
何種類もの問題集に手を出すのではなく、クエスチョンバンク一冊を極めるつもりで繰り返し解きましょう。
<がんばれ看護学生:クエスチョン・バンク保健師2022>
過去問は、厚生労働省のホームページで確認ができます。
第107回保健師国家試験の問題と正答は、以下のリンクからご参照ください。
第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験、第110回看護師国家試験の問題および正答について
参考書
インプットを強化したい方には、参考書としてレビューブックがおすすめです。
保健師国家試験の10年分の内容を網羅しており、保健師に求められるポイントをしっかりおさえられます。
クエスチョンバンクと相互リンク・共通見出しになっており、イラストや図版も充実しているため、効率よく勉強を進めることができます。
<がんばれ看護学生:レビューブック保健師2022>
スキマ時間はアプリを活用して勉強
机に向かって勉強時間を確保する以外にも、スキマ時間にスマートフォンのアプリを利用して勉強を進めることができます。
問題集や参考書を開くことに気が向かないときでも、アプリであればちょっとした時間で手軽に勉強できるので、有効活用したいところです。
無料版、有料版で解説の有無や問題の分類に違いがあります。
アプリストアで「保健師 国家試験」と検索し、自分に合ったものを見つけましょう。
以下は、現在使うことができる保健師国家試験対策アプリです。
<pmana:【とにかく過去問!】保健師国家試験過去問題>
<GooglePlay:保健師試験問題集(用語集付き)ー体験版ー りすさんシリーズ>
<AppleStore:保健師暗記カード+過去問 解説付>
保健師国家試験に向けて、効率の良い勉強方法を押さえよう
国家試験前の看護学生は忙しく、勉強時間の確保も難しくなりがちですが、ポイントを押さえて効率よく勉強していけば、短い勉強期間であっても合格ラインを目指すことは可能です。
記事で紹介した勉強方法や問題集をぜひ活用してください。
保健師の勉強内容は、下記リンクもご参照ください。
>>保健師になるには?資格の取り方と看護師や主婦からめざす方法も解説