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【登録販売者試験】5章の覚え方とポイントを解説

登録販売者試験の5章は、他の分野と関連が多く、各制度について学ぶ章です。
具体的には、医薬品の添付文書の読み方や副作用情報、医薬品副作用被害救済制度などを学びます。

5章の試験範囲は大きく5項目に分かれています。

  1. 医薬品の適正使用情報
  2. 医薬品の安全対策
  3. 医薬品の副作用等による健康被害の救済
  4. 一般用医薬品に関する主な安全対策
  5. 医薬品の適正使用のための啓発活動

比較的取り組みやすく、得点が期待できる分野です。
例年同じような問題が出題され、対策しやすいといえるでしょう。

この記事では、覚え方のポイントを徹底的に解説します。

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登録販売者試験第5章おすすめの覚え方

登録販売者試験第5章おすすめの覚え方

ここでは、おすすめの覚え方を3つ紹介します。

  • 実物の商品を手に取って確認する
  • 読む・書く・聞くをフル活用して覚える
  • 勉強の定番!暗記カードを作成する

では、1つずつ見ていきましょう。

実物の商品を手に取って確認する

5章では、医薬品の適正使用情報を覚えなければなりません。
適正使用情報とは、効能効果や用法用量、副作用などの正しい情報を指し、添付文書や製品表示に記載されています。

添付文書は医薬品の外箱のなかに入っている紙の説明書で、製品表示は外箱に記載されている説明です。

5章は、市販されている商品を手に取りながら勉強すると、知識の定着を促しやすくなります。
机上だけではなく、実体験として内容を覚えられるからです。
家やドラッグストアで医薬品の外箱を確認すると、どのように表示されているかがつかめるでしょう。

読む・書く・聞くをフル活用して覚える

暗記方法としてノートに書いたり、書いた内容を読んだりしても、すぐに忘れてしまう人も多いはずです。
脳の記憶は短期記憶と長期記憶の2種類があり、短期記憶は忘れやすい記憶といわれています。
そして、ノートにひたすら書くような暗記方法は短期記憶です。

短期記憶を長期記憶に変えるには、ノートに書く、書いた内容を読む、読んだ内容を聞くなどを繰り返し行うのがポイントです。

そうすることで、脳が大切な事項と判断し、長期記憶として忘れにくい状態になります。
感覚をフル活用しながら、繰り返し覚える練習をしましょう。

勉強の定番!暗記カードを作成する

学校の勉強をする際に、暗記カードを使用した経験のある人も多いのではないでしょうか。
登録販売者試験の勉強としても、暗記カードは有効です。

暗記カードは薬品名だけでなく、成分や薬効などの情報も記載できるサイズのものを選びましょう。
大きめのほうが書きやすく、追加で書き足したいときも便利です。

暗記カードは自分がわかりやすいように作れて、作っている間も勉強になるのでおすすめです。また、自分がどれだけ内容を理解しているかの確認にもなるでしょう。

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【項目別】第5章の勉強のコツと覚え方のポイント

【項目別】第5章の勉強のコツと覚え方のポイント

まずは、各項目別に勉強のコツと覚え方のポイントを説明します。

  • 医薬品の適正使用情報
  • 医薬品の安全対策
  • 医薬品の副作用等による健康被害の救済
  • 一般用医薬品に関する主な安全対策
  • 医薬品の適正使用のための啓発活動

1つずつ見ていきましょう。

「医薬品の適正使用情報」の覚え方

ここでは、医薬品の適正使用情報について勉強のコツと覚え方を説明します。

添付文書は実物を見ながら勉強するのがおすすめ

添付文書は外箱のなかに入っている紙の説明書であり、以下の内容が記載されています。

  • 改訂年月
  • 添付文書の必読及び保管に関する事項
  • 販売名及び薬効名
  • 製品の説明・特徴
  • 使用上の注意(してはいけないこと、相談すること、その他の注意)
  • 効能又は効果
  • 用法及び用量
  • 成分及び分量
  • 病気の予防・症状の改善につながる事項
  • 保管及び取扱い上の注意
  • 消費者相談窓口
  • 製造販売業者の名称及び所在地

薬によって記載方法は異なります。
例えば、「製品の説明・特徴」「病気の予防・症状の改善につながる事項」「消費者相談窓口」などは必須事項ではありません

上記の内容はまんべんなく出題され、細かく問われやすいのは「改訂年月」「添付文書の必読及び保管に関する事項」「使用上の注意」などです。

使用上の注意にある「相談すること」では、使用前と使用後によって対応が変わります
また、「その他の注意」以外には標識的マークがついているため、どこで確認できるのかを覚えるようにしましょう。

添付文書は、重要な改訂があった際に改訂年月や改訂された箇所を明確に記載すると決められています。

机上の勉強では似た文章が多く、わかりにくいかもしれませんが、実際の添付文書は仕様が異なるため理解しやすいでしょう。

添付文書はインターネットでも確認できます。

製品表示は添付文書と混同しないように注意

製品表示は医薬品の外箱に記載されています。
製品表示と添付文書は内容に重複する点があるため、混同しないように気をつけましょう。

以下の内容が記載されています。

  • 製品名
  • 医薬品区分の識別表示(例:第2類医薬品など)
  • 成分・分量
  • 用法・用量
  • 使用上の注意
  • 使用期限
  • 薬機法以外の法令事項

製品表示に記載されている使用期限は、未開封の状態で保管されている場合の期限です。
開封後の期限ではありません。

また、適切な条件で保存した場合、製造してから3年を超えて性状と品質が安定していれば、使用期限の表示義務がないとされています。

薬機法以外の法令事項とは、火気厳禁や高温に注意などの記載です。

製品表示は、購入前に適正な製品かどうかを確認するために記載されています。
そのため、外箱で確認できるようになっているのです。

「医薬品の安全対策」の覚え方

医薬品の安全対策は、「緊急安全情報」と「安全性速報」の違いを表にまとめておくと良いでしょう。

「医薬品の安全対策」の覚え方

医薬品を安全かつ適正に使用するためには、緊急安全情報や安全性速報が欠かせません
これは医薬品を使用した際の副作用などの情報収集にも役立ちます。
混同しやすいため、条件や伝達方法をしっかり区別して覚えることが大切です。

医薬品医療機器総合機構のホームページでは、誰でも医薬品・医療機器等安全性情報や安全性速報に関わる情報、添付文書といった情報を閲覧できます。

「医薬品の副作用等による健康被害の救済」の覚え方

副作用による健康被害の救済制度は、医薬品が適正に使用されたにも関わらず副作用が起こり、健康被害を受けた人の救済目的で作られました。
副作用による健康被害の救済制度について、2つのポイントに着目してみましょう。

大きく2つに分かれた副作用の報告制度をおさえる

健康被害の救済制度は大きく2つに分かれます。

正しい使い方をして副作用が起こったときに、健康被害の救済制度を使用すれば治療費などの請求が可能です。

被害者またはご家族が請求し、薬事・食品衛生審議会を経て、厚生労働大臣が承認します。
この制度を医薬品副作用被害救済制度といいます。

もう一つの救済制度は、生物由来製品感染等救済制度です。

生物に由来する原料や材料を使用した医薬品は、ウイルスなどの感染原因が入り込む可能性を持ちます。
その結果として感染被害が生じ、健康被害を受けた場合に利用できる制度です。

副作用などの救済制度は図で流れを理解する

副作用により健康被害が発生した場合は、厚生労働大臣に報告する義務があります。
ただし、直接厚生労働大臣に報告するのではなく、厳密には報告書を医薬品医療機器総合機構に提出します。

なお、報告期限がある場合もありますので注意が必要です。
報告などの救済制度の流れは、図で理解すると覚えやすいでしょう。
以下の図を参考にしてください。

大きく2つに分かれた副作用の報告制度をおさえる

引用元:医薬品副作用被害救済制度に関する業務 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

「一般用医薬品に関する主な安全対策」の覚え方

安全対策の勉強は、過去の事例と対策を紐づけて覚えることが有効です。
有名な健康被害の事例であるアンプル入り風邪薬など、どのような成分が配合され、結果がどうなったかを把握しておきましょう。

事例だけではなく、重要な言葉もチェックしておくと覚えやすくなります。

「医薬品の適正使用のための啓発活動」の覚え方

啓発活動とは、医薬品や薬物依存を世間に普及するための活動です。
実際のポスターや活動履歴を確認しながら勉強するのが良いでしょう。

出題されるのは「薬と健康の週間」と「薬物乱用防止期間」に関する内容です。
名称と期間、内容をしっかりと覚えましょう。

薬物依存症には、麻薬のイメージがあるかもしれません。
しかし一般用医薬品でも起こる可能性があり、登録販売者も啓発活動に関わる必要があります。

5章は細部まで効率よく覚えて得点を稼ごう

この記事では、5章の試験範囲と内容に着目し、勉強のコツと覚えるポイントを解説しました。

5章では実物を使用したり、事例を参考にしたりするなど、テキスト以外にも確認すべき点があります。
また、混同しやすい内容もあるので、しっかりと区別して覚えることが大切です。

効率的な勉強方法で暗記して、試験の得点源になるように勉強しましょう。

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