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登録販売員の外部研修とは?受けないとどうなる?内容や費用を紹介

一般用医療品の販売に従事する登録販売者は、外部研修を年2回受けなければなりません。
消費者に正しく医薬品を使ってもらうためにも、これまでの知識を確認し、新たな知識を獲得できる研修を受講することは不可欠です。

では、研修を受けない場合、罰則や資格の剥奪があるのでしょうか。

この記事では、登録販売者の外部研修の種類や内容、おすすめの研修実施機関などをわかりやすく説明していきます。

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登録販売者の外部研修とは?

登録販売者の外部研修とは?

登録販売者の外部研修は、どのようなものなのでしょうか。
ここでは、登録販売者の外部研修を紹介します。

登録販売者としての資質向上を目的とした継続的研修

登録販売者の研修の目的は、登録販売者の質を向上させ、医療品を扱うために必要な知識を身につけることです。
外部研修とも呼ばれる継続的研修は、厚生労働省により必ず受講しなければならない研修として義務付けられています。

登録販売者にとって大切なことは、医薬品の適正使用を促したり、日々変化する新しい医薬品の知識を取り入れたりすることなどです。

厚生労働省は、令和4年3月29日付の「登録販売者に対する研修の実施について」で、以下のように外部研修の実施を求める通知をしています。

登録販売者においては、第2類医薬品及び第3類医薬品の販売、情報提供等を担うのに際して、医薬品等の有効性及び安全性その他これらの適正な使用に関する知識と理解を深めるとともに、これらの適正な使用に関する事項に関する正確かつ適切な情報の提供に努める必要があることを踏まえ、自ら積極的に研修を受講する必要があること

引用:・登録販売者に対する研修の実施について(◆令和04年03月29日薬生発第329005号)

受講は義務だが受けなくても罰則はない

登録販売者に資質向上を目的とした継続的研修である外部研修を受けさせることは、「調剤薬局開設者・店舗販売業者・配置販売業者」への義務です。
とはいえ、登録販売者個人の義務ではないため、たとえ研修を受けなかったとしても、個人としてペナルティが課せられたり資格を剥奪されたりすることはありません。
ただし、適切に研修を受けていない場合は「調剤薬局開設者・店舗販売業者・配置販売業者」へ指導が入るため、就業先から受講を求められるでしょう。

厚生労働省は、令和4年3月29日付の「登録販売者に対する研修の実施について」で、以下のように通知をしています。

また、都道府県等においても、引き続き、薬事監視等の際には、適切な研修が行われているか否かを確認し、必要に応じて指導を行うこととする。

引用:・登録販売者に対する研修の実施について(◆令和04年03月29日薬生発第329005号)

また、店舗管理者をめざしている場合は「管理者要件」に関わるため、外部研修の受講が必須となっています。
いずれにせよ、登録販売者としての責務を果たすには、外部研修を受講することが必要です。

外部研修には集合研修とeラーニング研修がある

外部研修には、研修会場に集まって対面で行う集合研修と、インターネットで受講するeラーニング研修があります。
外部研修の受講方法は、集合研修を2回受ける方法と、集合研修とオンラインでのeラーニング研修を併用する方法の2種類です。
一般社団法人日本医薬品登録販売者協会の研修は、2023年を含め2024年1月時点でも、新型コロナウイルス感染症の影響により、リモートでの講義やeラーニング研修に代替えされています。

集合研修の講習内容は、以下のように厚生労働省の「ガイドライン」に基づいた8つの項目に沿った内容で実施されます。

  1. 医薬品に共通する特性と基本的な知識
  2. 人体の働きと医薬品との関係
  3. 主な一般用医薬品とその作用
  4. 薬事に関する法規と制度
  5. 一般用医薬品の適正使用と安全対策
  6. リスク区分等の変更があった医薬品
  7. 店舗および区域の管理に関する事項(店舗販売業および配置販売業の場合)
  8. その他登録販売者として求められる理念や倫理、関連法規等

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登録販売者の外部研修の概要

登録販売者の外部研修の概要は、どのようなものなのでしょうか。
ここでは、外部研修の概要を、eラーニング研修と集合研修に分けて詳しく解説します。

eラーニング研修

eラーニング研修は、自宅や職場でインターネットを利用して研修を受講するスタイルです。
学習内容は毎月更新されるので、常に最新の情報に基づく教材で学べるという大きな特徴があります。

前述の「ガイドライン」で示された8つの項目を含む、6時間相当の教材を1年で閲覧します。
年4回実施される受講証明テストで満点を獲得すると、eラーニング研修修了になります。
受講費用は1,500円前後です。

集合研修

上述のとおり、eラーニング研修を併用する場合でも、年に1回(6時間)は集合研修を受講しなければなりません。
eラーニングと併用する場合は、集合研修を受講した際に、最後にテストが実施されます。
参加費用は研修実施機関により異なりますが、集合研修1回につき2,000円前後です。

1日の研修時間は10~18時頃までで、以下のようなスケジュールで実施されます。

  1. 事前準備
    事前準備集合研修は拘束時間が8時間以上になる1日がかりの研修です。
    昼食は自分で用意しなければならないので、研修会場の周辺に飲食店やコンビニなどがあるか、事前に確認しておきましょう。

    服装に特別なルールはなく、社会人としての常識的な服装であれば問題ありません。

  2. 受付
    受付受講者の本人確認のために運転免許証などの証明証の提示を求められます。
    受付開始時間には余裕をもって来場し、早めに受付を済ませて、指定された座席で講義が始まるのを待ちましょう。
  3. 講義受講
    講義受講座席にはカリキュラムの内容と教材が配布されています。
    講義は講師によるものと、あらかじめ作成された動画の視聴を織り交ぜて進められます。
    重要なポイントは聞き逃さないよう、集中して受講するようにしましょう。
  4. 講義終了
    講義終了講義終了後、確認テストで理解度を確認します。
    修了証明書の発行を受けて研修は終了です。

外部研修を実施しているおすすめの機関

医薬品関係の会社に勤務している場合は、勤務先企業がまとめて申し込むのが一般的です。
しかし、医薬品業界で働いていない場合や、職場の規模が小さい場合などは、自ら研修実施機関を探す必要があります。

研修機関として届け出された団体などは全国に多数あるので、自宅に近い機関を検索しましょう。
例えば次のような団体・法人があります。

  • 日本医薬品登録販売者協会
  • 各都道府県の医薬品登録販売者協会(東京都医薬品登録販売者協会)
  • 日本ドラッグチェーン会
  • ネットパイロティング株式会社

外部研修でさらなるスキルアップをめざそう

登録販売者として店舗に立つ以上、国が定めた外部研修を受講する義務があります。
医薬品購入者の健康や安全に深く関わることだからです。

外部研修は、医薬品の安全性を正確に伝えていくための最新の知識を学ぶ重要な機会です。消費者の疑問に適切に答えられるよう、毎年新しい知識を吸収し、常に自分の専門的知識をアップデートしていきましょう。

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執筆者について

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