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出産後に保健師が訪問するのはいつ?具体的に何をするのか解説!

産後すぐの子育ては身体的・精神的に苦労することが多く、不安に思うことが多くあるでしょう。
そんな子育て初期の段階で、保健師が自宅に訪問し指導を行う新生児訪問と赤ちゃん訪問について紹介していきます。
それぞれの時期や訪問までの流れ、具体的な内容と目的を見ていきましょう。

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新生児がいる家庭に保健師が訪問する「新生児訪問」

新生児がいる家庭に保健師が訪問する「新生児訪問」

新生児訪問とは、母子保健法第11条において定められている事業で、保健師や助産師など、専門的な知識を持ったスペシャリストが自宅を訪問し、出産後間もない母子のケアを行うものです。
その具体的な時期や、内容などについて紹介していきましょう。

新生児訪問はいつ保健師が訪問する?

新生児訪問は生後28日以内の新生児がいる家庭を対象に実施される制度です。
里帰り出産では生後60日以内と期間が長く設定されています。
訪問の具体的な日程は両者で話し合い、所定の期間内で設定しましょう。

新生児訪問で保健師は何をする?

赤ちゃんが産まれたばかりの時期は、何事も手探りで心配なことばかりです。
そんなお母さんと赤ちゃんの健康状態を確認したり、相談にのったりしながらケアをすることが、新生児訪問の主な目的です。
具体的には、場合によっては赤ちゃんの体重測定などを行い、発育状況や栄養状況の確認をします。
また、お母さんの心身の状態についても、母子手帳を見ながらヒアリングし、必要に応じてアドバイスをします。

新生児訪問までの流れや時間

多くの自治体では、母子健康手帳に添付されている出生通知票(出生連絡票)を出産後に役所へ提出したあと、担当部署より連絡を入れ、新生児訪問の日程調整をする流れとなります。

日時調整をした日に担当者が来訪し、所要時間はケースによってまちまちで、30分程度から長くて1時間半ほどほどの場合が多いようです。

ただし、申し込み方法や日程は自治体ごとに異なります。
新生児訪問と赤ちゃん訪問がまとまっているケースや、新生児訪問を希望する・希望しないを選ぶケースもあります。

生後4ヵ月までの乳児がいる家庭に保健師が訪問する「赤ちゃん訪問」

生後4ヵ月までの乳児がいる家庭に保健師が訪問する「赤ちゃん訪問」

赤ちゃん訪問とは、児童福祉法第6条の3第4項に定められている、厚生労働省の乳児家庭全戸訪問事業です。
生後4ヵ月以内の乳児がいる家庭に訪問し、前述の新生児訪問のように、健康状態の確認と子育てのアドバイス、子育て環境のチェックを行う制度となっています。
保健師以外にも助産師や看護師、地域の児童委員・民生委員や子育て経験者が訪問することもあります。
その内容について詳しく見ていきましょう。

赤ちゃん訪問はいつ保健師が訪問する?

赤ちゃん訪問は原則として生後4ヵ月以内の乳児がいる家庭に対して実施される制度です。
新生児訪問後となるため、生後2ヵ月〜4ヵ月の乳児が対象となりますが、必要に応じてそれ以外の時期に実施されることもあります。

赤ちゃん訪問で保健師は何をする?

母子が心身ともに健康であるかの状況を確認し、育児に関する悩み相談とアドバイスや、子育て支援についての情報提供を実施します。
育児をしていくなかで日々生じる疑問や不安を率直に相談することで、問題の解決を図ると同時に、話をして共感してもらうことで気持ちを和らげることにもつながるでしょう。

また、訪問の際には育児環境のチェックも実施し、サポートが必要と判断された家庭に対しては、適切なサービスの提供を検討します。
家庭環境の改善の手助けも、保健師の仕事の一つです。

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保健師が訪問指導する目的は?

保健師が訪問指導する目的は?

新生児訪問と赤ちゃん訪問には、それぞれの事業ごとに目的があります。

新生児訪問は、健康状態と育児における不安を確認し解消していく事業です。
育児不安は産後退院した直後から乳児期早期に向けて大きくなり、夜泣きが激しいのではないか、授乳の量が適切かといった不安から、マタニティーブルーに陥りやすくなります。
保健師が訪問することで、健康状態の確認と同時に日常の不安を相談し精神的ケアをすることが目的です。

赤ちゃん訪問については、育児に関する悩みとともに養育環境の相談に乗り、健全な状態で育児ができる環境をサポートすることが目的となります。
子育て中は周囲との交流が減り孤立してしまうケースもあり、そういった環境をなくすことで虐待防止にもつながります。
そのため、日常生活の環境を確認し、必要に応じて適切なサポートを提案することがポイントです。

とはいえ、新生児訪問と赤ちゃん訪問をまとめて実施している自治体も多くあり、いずれも赤ちゃんとママについて相談できる機会であることに変わりはありません。

保健師による訪問を断られることもある?

保健師による訪問を断られることもある?

訪問指導を前にしたお母さんのなかには「上の子供がいて忙しい」「人を家に入れたくない」「部屋が汚いし狭いから嫌だ」などの理由から、新生児訪問や赤ちゃん訪問を断りたいと思う人もいるでしょう。

訪問指導の義務については自治体によって対応が異なり、断った場合にそのまま了承するケースもあれば、「全世帯が対象のため必須」として再度日程調整を依頼するケースもあります。
近年は児童相談所での児童虐待相談件数が増えていることもあり、訪問に際して虐待が行われていないか確認する目的もあるため、断られたとしても、日程調整により訪問するのが基本となるでしょう。

保健師の訪問指導は母子が心身の健康を保つための事業

今回の記事では保健師の訪問指導について紹介していきました。
訪問指導は生後28日以内の新生児を対象とする新生児訪問と、生後4ヵ月以内の乳児を対象とする赤ちゃん訪問の2種類があります。

どちらも母子の健康状態を確認したり相談に乗ったりすることで、親子ともに健康な状態で育児ができるよう、サポートする事業です。
保健師として訪問を行う際には、訪問指導の目的や指導内容も理解しておきましょう。

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