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管理栄養士で年収1,000万円はめざせる?年収アップの方法も解説

管理栄養士で年収1,000万円を稼いでいる人は、0.009%との調査結果が公表されています。
管理栄養士の1,000人に9人が年収1,000万円と知り、管理栄養士として高年収を稼ぐ難しさを感じながら、稼いでいる人がどのように高収入を実現しているのかが気になる人も多いでしょう。

本記事では、管理栄養士が年収1,000万円を稼ぐのが難しい理由や、年収を上げる方法、高年収の人の働き方を解説します。
管理栄養士としてのキャリアの参考にしてください。

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管理栄養士で年収1,000万稼ぐのは難しい

管理栄養士で年収1,000万稼ぐのは難しい

管理栄養士に限らず、一般的な仕事で年収1,000万円を稼ぐのは難しいと言われています。
ここでは、年収1,000万円を稼ぐ管理栄養士の割合や、日本人全体で1,000万円稼いでいる人の割合を解説します。

管理栄養士で年収1,000万円稼ぐ人の割合は0.009%

管理栄養士・栄養士で年収1,000万円を稼ぐ人の割合は、全体の0.009%との調査結果が出ています。
年収1,000万円とするためには月収で83万円以上が必要ですが、厚生労働省の所定内給与月額の調査によると、月収83万円以上の栄養士の割合は下記のとおりです。

所定内給与月額 人数割合
80.0〜89.9万円 0.009%
90.0〜99.9万円 0.009%
100万円以上 0%

厚生労働省「栄養士」を参考に作成

管理栄養士・栄養士1,000人中、9人が年収1,000万円に届く計算になりますが、一般的な働き方では、年収1,000万円を達成するのは難しいでしょう。

日本全体で年収1,000万円稼ぐ人の割合は5.4%

そもそも年収1,000万円を稼ぐ人は、日本人全体でも5.4%しか存在しません。
年収1,000万円を稼いでいる人は、20人中一人程度である計算になります。

民間給与実態統計調査によると、最も割合が多い給与階級は、年収300万円超〜400万円以下で16.5%です。
2番目に多い階級で年収400万円超〜500万円以下が15.3%との結果が出ています。
職業によっても年収の幅はありますが、基本的には年収1,000万円を稼ぐのには大きな壁があるとわかるでしょう。

管理職の多い55〜59歳の最高平均月収は31万円

賃金構造基本統計調査によると、55〜59歳の月収は平均31万8,600円で、年間賞与が平均99万300円です。
一方、就職したての若年層の20〜24歳の月収は21万7,700円で、年間賞与が28万800円支給されています。

若年層に比べ、管理職が多いとされる経験豊富な年齢層のほうが、高い給料を得ていることがわかるでしょう。
ただし、経験年数が上がるにつれて所得が増える一方で、年収が1,000万円までは到達しない現状があります。

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管理栄養士で年収1,000万稼ぐのが難しい理由

管理栄養士は、福祉施設の入居者さんや病院の入院患者さん、学校給食を食べる児童生徒など、人々の健康のためになくてはならない仕事です。
それにも関わらず年収1,000万円を稼ぐのが難しいのは、次の理由が考えられます。

  • 業務の性質上、新たな利益に作ることが難しいため
  • 独占資格ではなくポジションを確立しづらいため

管理栄養士が年収1,000万円を稼ぐのが難しい理由を、詳しく解説します。

業務の性質上、新たな利益を作ることが難しいため

管理栄養士の業務の性質上、新たな利益を作ることが困難なため、年収1,000万円を稼ぐのが難しい実態があります。
そもそも病院は、診療報酬で点数を加算して報酬を得る仕組みです。
管理栄養士として診療報酬を見込める業務は、食事管理や栄養指導などに制限されており、新たな利益を作りにくいでしょう。

また、入院食の提供にかける費用は、1日3食1,920円以内に収めなければなりません。
しかし、1日1,920円では足りないほど、人件費や食材費など給食提供にはコストがかかり、様々な要因で赤字経営の病院があるのも現状です。

独占資格ではなくポジションを確立しづらいため

管理栄養士は独占資格ではないためポジションを確率しづらく、年収1,000万円から遠い実態があります。
独占資格とは有資格者のみが独占して特定業務を遂行できる資格であり、診断や治療を担う医師や、点滴などの医療行為を認められた看護師などがこれにあたります。

管理栄養士は国家資格であるものの、有資格者でなくとも同様の業務に就くことが可能です。
特定給食施設では管理栄養士の配置が義務付けられていたり、病院での加算対象としての栄養指導が管理栄養士によるものに限られていたりはするものの、管理栄養士でなければできない業務はありません。

また、栄養学が身につく資格は他にもあります。
例えば、食生活アドバイザーやスポーツトレーナーなどの資格でも、栄養指導をするのに十分な知識を証することが可能です。
管理栄養士の資格で専門性は証明できますが、独占資格ではないため、パート・アルバイトや派遣スタッフを活用して人件費を抑える病院もあります。

管理栄養士の年収を上げる方法

管理栄養士の年収を上げる方法

管理栄養士として、より高い年収を稼ぐためには、次の方法が挙げられます。

  • 他の資格を取得して専門性を磨く
  • より好条件の職場へ転職する

専門性を高めてキャリアアップすれば、少しでも年収を上げられるでしょう。

他の資格を取得して専門性を磨く

管理栄養士として経験を積みながら、さらに他の資格を取得して専門性を磨くと、活躍の場が広がり、年収アップにつながるでしょう。
例えば、栄養教諭を取得すると学校現場で活躍できますし、公認スポーツ栄養士を取得するとスポーツに関わる栄養の専門家として、アスリートへの栄養・食事指導ができます。

他にも、フードコーディネーター、食生活アドバイザー、ケアマネジャー、栄養経営士など、磨きたい専門性に合わせて資格を取得すると、市場価値を高められるでしょう。

より好条件の職場へ転職する

管理栄養士の求人を比較し、より好条件の職場へ転職すると給料アップにつながるでしょう。
管理栄養士の転職先の例として、規模がより大きい病院や、利益につながる大手食品メーカー、公務員として安定して働ける学校や保健所などがあるでしょう。

同じ給料でも福利厚生が整備されている勤務先や、見込み残業手当よりも基本給が高い勤務先など、勤務条件を丁寧に比較して良い条件の職場を見つけることが重要です。
給料が高くても残業が多いとワークライフバランスを保てなくなることもあるため、希望条件に該当する求人があるか調べてみましょう。

管理栄養士として年収1,000万円稼ぐ人の働き方

管理栄養士として年収1,000万円稼ぐ人の働き方

管理栄養士で年収1,000万円を稼いでいる人は、全体の0.009%しかいません。
難しいと知っていても、高年収をめざしたい管理栄養士もいるでしょう。
管理栄養士として年収1,000万円を稼ぐ人は、次のような働き方をしています。

  • 起業する
  • 管理栄養士としてイベント講師を務める
  • 管理栄養士として著名になる

フリーの管理栄養士として起業すると、自分で報酬額を決めて栄養指導を提供できます。
また、SNSの発信などでファンを集めてイベント講師を務めたり、本の出版やテレビ出演をしたりと著名になれば、年収1,000万円を達成できることもあるでしょう。
ただし、自分でビジネスを開拓していくのは難しく、人並み以上の専門性と努力が必要です。

管理栄養士で年収1,000万円は難しいがスキルを磨けば年収アップはめざせる

管理栄養士として年収1,000万円を達成することは難しいですが、スキルを磨いて専門性を高めると年収アップが見込めます。
管理栄養士として経験を積みながら専門性を高めていくと、市場価値が高まるでしょう。

キャリアアップを意識して自己研鑽に励むことで、好条件での転職や、管理職への昇進もしやすくなります。
どのようなキャリアを積みたいかを考え、経験やスキルが活かせる職場を探してみましょう。

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