
管理栄養士の給料が気になる方も多いでしょう。
資格取得のために努力を重ねてきたのだから、多くの給料を得たいと思うのは当然のことです。
この記事では、年齢、経験、都道府県など、さまざまな角度から管理栄養士の平均年収を解説します。
また、栄養士との違いや、給料が良い就職先の条件も紹介します。
管理栄養士の仕事をめざしている方や転職を希望している方は、ぜひチェックしてみてください。
目次
管理栄養士の平均年収
厚生労働省による賃金構造基本統計調査では、栄養士と管理栄養士の区分なく年収が記されています。
そのため、両者の年収を合わせた金額で紹介します。
ここでは、以下の5つについて見ていきましょう。
- 年齢別の平均年収
- 経験年数別の平均年収
- 都道府県別の平均年収
- 規模別の平均年収
- 管理栄養士と栄養士の給料の違い
年齢別の平均年収
厚生労働省の調査によると、栄養士・管理栄養士の年収は以下のとおりです。
■賃金構造基本統計調査による年収データ
年齢 | 年収 |
20~24歳 | 292万円 |
25~29歳 | 346万円 |
30~34歳 | 360万円 |
35~39歳 | 389万円 |
40~44歳 | 390万円 |
45~49歳 | 436万円 |
50~54歳 | 421万円 |
55~59歳 | 484万円 |
60~64歳 | 421万円 |
全体 | 379.1万円 |
24歳以下は年収が300万円に届きませんが、25歳からは300万円を超えます。
また、45歳以降は年収が400万円を超えるようになり、55歳〜59歳の年収が高い傾向です。
60代以降は減少しますが、400万円は超えています。
経験年数別の平均年収
以下は、栄養士・管理栄養士の経験年数別の平均年収です。
経験年数 | 年収 |
0年 | 2,554,900円(約255.5万円) |
1~4年 | 3,153,500円(約315.3万円) |
5~9年 | 3,479,400円(約347.9万円) |
10~14年 | 3,727,400円(約372.7万円) |
15年以上 | 4,279,400円(約427.9万円) |
参照元:令和4年賃金構造基本統計調査|職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
実務経験なしでの1年目は300万円に届きませんが、それ以降は300万円を超えます。
また、年数とともに年収は増加傾向であり、15年以上働くと400万円を超えることがわかります。
都道府県別の平均年収
以下は、栄養士・管理栄養士の都道府県別の平均年収です。
ここでは、6つの地域の年収を紹介します。
都道府県 | 年収 |
北海道 | 356.9万円 |
東京都 | 393.3万円 |
神奈川県 | 386.5万円 |
愛知県 | 404.9万円 |
大阪府 | 407.2万円 |
福岡県 | 383.1万円 |
参照元:栄養士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
※令和4年賃金構造基本統計調査より
上表を見ると、地域によっても年収が異なることがわかります。
北海道の年収は低い傾向にあり、最も高い大阪府との金額差は50万円以上です。
また、大阪府と福岡県でも20万円以上の差があるなど、大都市のある地域でも給与には差があります。
規模別の平均年収
以下は、栄養士・管理栄養士の規模別の平均年収です。
都道府県 | 年収 |
10~99人 | 366万円 |
100~999人 | 375万円 |
1,000人以上 | 398万円 |
参照元:令和4年賃金構造基本統計調査|職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
99人以下の職場では平均年収が366万円なのに対し、1,000人以上の職場では375万円という結果でした。
このように、職場の規模が大きくなるほど、平均年収が高い傾向です。
年齢や経験年数、地域に比べると差は小さいといえますが、同じ病院などでも規模によって年収が違うことが予想されます。
管理栄養士として病院で働きたいと思っている方は、次のページを参考にしてください。
管理栄養士と栄養士の給料の違い
管理栄養士と栄養士の年収は、施設や年収によって異なります。
以下は、管理栄養士と栄養士の職場別の平均年収です。
【管理栄養士】
病院 | 440万円 |
老人介護施設 | 430万円 |
食品メーカー | 420万円 |
給食センター | 600万円 |
【栄養士】
病院 | 350万円 |
学校 | 320万円 |
食品メーカー | 360万円 |
給食センター | 340万円 |
管理栄養士と栄養士の給料を比べると、管理栄養士のほうが高いことがわかります。
管理栄養士は栄養士の上位資格であり、資格取得の難易度や、専門性が高く扱える業務範囲も広いことが理由です。
栄養士と管理栄養士の違いについてより詳しく知りたい方は、次のページを参考にしてください。
管理栄養士の給料が良い就職先の条件は?
働く場所以外に管理栄養士が収入を増やすには、どのような方法があるのでしょうか。
ここでは、雇用条件や地域について解説します。
実は雇用条件や地域によって、給料にはかなりの差がつきます。
簡単には変えられない部分もありますが、給料アップを狙うなら、この点も確認しておきましょう。
正社員として働く
同じ管理栄養士でも、正規雇用と非正規雇用では年収にかなりの差があります。
アルバイトの場合、管理栄養士でも平均年収は約135万円 です。
これには、医療福祉系の施設や食品販売、外食のほか、公務員も含まれます。
業務委託として働く管理栄養士は平均で約299万円。
契約社員では約257万円。
派遣社員では約229万円です。
これに対し、正規雇用で働く管理栄養士の平均年収は約310万円です。
公務員として働く
管理栄養士が公務員として働くメリットには、リストラがないということ以外にも、勤続年数に応じて確実に昇給していくことが挙げられます。
仮に20年ほど務めた場合、管理栄養士の平均年収は600万円以上、栄養士でも400万円から500万円へと上がっていきます。
これは民間企業の平均を大きく上回り、管理栄養士として長く働きたい方にとっては非常に魅力的でしょう。
都心部の職場で働く
管理栄養士の給料は、地域によっても大きく異なります。
地域別で平均年収を比較すると、最も高いのが東京を含む関東地方で、平均325万円 。
最も平均年収が低い地域は、九州・沖縄地方で、平均279万円。
その差は46万円にもなります。
住む場所を自由に選べるなら、給料の高い地域で働くのも選択肢の1つでしょう。
ただし、当然ながら給与水準の高い地域は家賃や生活費なども高い傾向があり、必ずしも有利とはいえません。
管理栄養士の給料が高い職場で働こう
管理栄養士の給料は、施設や地域、企業などによって異なります。
平均年収を把握しておくことは、給料の高い職場を選ぶのに欠かせません。
せっかく管理栄養士になるのならば、収入の高い場所で働きたいもの。
今回の記事を参考に、ぜひ自分にぴったりな職場を見つけましょう。
管理栄養士や栄養士の給料については次のページでも紹介しています。
ぜひご確認ください。