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管理栄養士国家試験の合格率は何%?社会人でも資格は取れる?

食のスペシャリストである管理栄養士になるには、管理栄養士養成課程のある教育機関で学び、卒業後に管理栄養士国家試験に合格することが最短ルートです。
管理栄養士養成課程はすべて4年制で、受験までに最短でも4年かかります。

受験するだけでも容易ではない管理栄養士国家試験の合格率はどれほどなのでしょうか。
また、社会人でも取得可能なのかについても解説します。

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管理栄養士国家試験の合格率は【64.2%】

2021年の管理栄養士国家試験の合格率は全国平均で64.2%でした。
管理栄養士養成課程を2021年度に修了した現役(新卒)と2020年度以前に卒業した既卒の合格率では大きな違いが見られます。

2021年度に管理栄養士養成課程を修了した現役受験者の合格率は91.3%。一方、既卒の合格率は19.1%でした。64.2%の合格率は、現役と既卒の受験生の間で大きな乖離があります。

決して簡単な試験ではありませんが、しっかり対策をして臨めば現役の方の多くが合格できる試験といえます。

直近の合格率は毎年60%程度で推移

2019年の管理栄養士国家試験における合格率は60.4%、2020年の合格率は61.9%でした。
新制度になった2006年の合格率は26.8%でしたが、そのあとは合格率が上昇し、2018年以降は60%付近で推移しています。

大学別による管理栄養士国家試験の合格率

2021年における管理栄養士国家試験は前年度と比べて難化したとの声があるなか、近年と変わらず合格率100%を維持している大学が複数ありました。
管理栄養士養成課程をもつ国立大学であるお茶の水女子大学、奈良女子大学、徳島大学は、安定して高い合格率を誇っています。

管理栄養士を多数輩出していた大阪府立大学は2022年春に大阪市立大学と統合され、大阪公立大学になります。
ノウハウはそのままに、ますますの発展が期待できるでしょう。

管理栄養士国家試験とはどんな試験?

管理栄養士国家試験とはどんな試験?

管理栄養士国家試験は一問一答形式で、栄養学のほか、人体の構造や機能、給食経営管理論などが出題されます。
簡単な試験ではありませんが、正しく対策すれば合格は十分可能です。
ぜひ一発合格を目指しましょう。

管理栄養士国家試験の出題基準

管理栄養士国家試験の問題は、厚生労働省が定める出題基準(ガイドライン)に基づいて出題されており、出題基準はおおむね4年に1度改定されます。
直近の出題基準は「平成31年管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)検討会報告書」に示されており、2020年3月実施の第34回から適用されています。

直近の変更では、応用力を問う出題が10問増えています。
この変更により、個人または集団の状況に応じた栄養管理に必要な知識や思考、判断力がより重視されるようになりました。

管理栄養士国家試験の出題科目

管理栄養士国家試験の出題科目は、大きく9つの項目に分類されています。

出題科目 問題数 試験時間
社会・環境と健康 16問 10:00〜12:25
(2時間25分)
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 26問
食べ物と健康 25問
基礎栄養学 14問
応用栄養学 16問
栄養教育論 13問 13:40〜16:20
(2時間40分)
臨床栄養学 26問
公衆栄養学 16問
給食経営管理論 18問
応用力試験 30問
200問 5時間5分

出所:管理栄養士国家試験(厚生労働省)管理栄養士国家試験について(日本栄養士会)

出題形式は一問一答で、5つの選択肢から1つまたは2つの正解を回答するマークシート方式です。
出題意図やねらいが項目ごとに設けられていますが、全問共通する考えは管理栄養士として持つべき基礎知識を正しく見極める内容に変わりありません。

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社会人でも管理栄養士になれる?

管理栄養士になるには、管理栄養士養成施設、または栄養士養成施設の卒業が必須です。
養成施設は昼間部の学校しかないため、仕事を続けながら管理栄養士を目指すことは難しいでしょう。
そのため、多くの方は一度仕事を辞め、資格取得に向けた勉強に専念することになります。

ただし、過去に管理栄養士養成施設を修業した方や、栄養士養成施設を修業し既定の年数の実務経験を積んでいる方であれば、管理栄養士国家試験の受験資格があります。

社会人でも管理栄養士になれる?
卒業後に独学で管理栄養士国家試験へ臨む場合、合格率は20%を下回るともいわれており、難易度はかなり高くなります。
では、どうすれば合格率を少しでも上げられるのでしょうか。
社会人が合格を目指すためのポイントを紹介します。

参考書で知識を身につける

管理栄養士の試験は一問一答のマークシート形式かつ200問出題されるため、参考書で知識を身につけることは不可欠です。
ニーズの高い管理栄養士ですから、書店で参考書に困ることはないでしょう。

参考書を使った学習で最も重要なポイントは、特定の1冊に集中することです。
手あたり次第書籍を購入するのは逆に非効率となります。
気になった参考書は手にとってみて、自分がわかりやすいと感じた厳選の1冊を大切にしてください。

ただし、学習を進めていくなかで、現状の参考書では不十分だと判断したときは随時追加で購入していきましょう。

過去問から管理栄養士の理解を深める

独学の理想的な学習方法は、参考書で得た知識を問題集でアウトプットできることにほかなりません。
特に過去問をうまく使いこなせるかどうかで合否は左右されます。

過去問は少なくとも5年分は遡り、3周以上こなすことをおすすめします。
繰り返す頻度が高いと感じるかもしれませんが、正答になる意味や誤答の理由を即座に判断できる力を養うため、欠かせない学習方法です。

ただただ問題を解くといった流れ作業にならないよう、一つひとつの問題にきちんと向き合い、丁寧に解きながら知識を深めていきましょう。

模試を複数回受ける

昨今は管理栄養士国家試験対策として、多くの団体が模試を実施しています。
自分が得た知識を客観的に評価される機会は非常に貴重です。

また、本番に近い環境に慣れておくことは合格に一歩近づくことを意味するため、都合が合う模試は積極的に受けましょう。

女子栄養大学主催の模試「栄大オープン模試」は、毎年約4,000名が受験する大規模模試です。
年2回実施されており、自宅受験と会場受験が選べます。

とはいえ、管理栄養士国家試験は限定された9都市のいずれかで受験することになるため、本番さながらの空気感を味わう意味でも会場に行って受験することを強くおすすめします。

試験に合格して管理栄養士になろう!

管理栄養士の国家試験は受験資格を得るまでにかなりの時間を要しますが、合格率は平均60%程度、新卒では90%を超え、しっかり勉強すれば合格できる試験です。
管理栄養士になれば活躍できる場所は多く、今後のキャリア形成に活かせるでしょう。

社会人の方が資格取得を目指すとなると養成施設に通う必要があり、仕事との両立は難しいですが、過去に管理栄養士養成施設を卒業した方であれば国家試験にチャレンジできます。

管理栄養士になるという強い意志があるなら、将来のキャリアプランやお金の面など、準備をしっかり整えたうえで挑戦してみましょう。

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