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社会福祉士のやりがい・魅力とは?長く働くためのポイントも紹介

この記事の監修者
宮島桃香
【資格】
社会福祉士、精神保健福祉士

【プロフィール】
福祉系大学卒業後、障害者就業・生活支援センターや就労継続支援施設に勤務する。
現在はフリーライターとして、医療福祉や就職に関する記事を執筆している。

社会福祉士は、身体的・精神的なハンディキャップのある方や経済的な課題を抱えた方などの生活を支援し、福祉の向上に尽力する国家資格です。
社会福祉士の支援対象は幅広く苦労もある反面、さまざまな場面でやりがいを感じることができます。
社会福祉士は活躍の場も多いため、やりがいや魅力の多い職場を見つけられれば、長く働き続けられるでしょう。

本記事では、社会福祉士のやりがい・魅力とあわせて、長く働き続けるためのポイントを解説します。

社会福祉士のやりがいとは?

社会福祉士のやりがいとは?

社会福祉士は、病気や怪我、障がいなどによって日常生活を送ることが困難な方々の力になる仕事です。
あらゆる事例に対応するため高い専門性が求められますが、日々の業務にはやりがいを感じる場面も多くあります。

ここでは、社会福祉士のやりがいを6つ見てみましょう。

クライエントの力になれる

社会福祉士は、身体的・精神的・経済的などの事情から生活に課題を抱えている方々の相談に応じて、適切な支援を行う仕事です。
クライエント(支援対象者)の課題を明確にし、その人にとって最善の支援ができたときには、大きなやりがいを感じられるでしょう。

クライエントの状況は一人ひとり異なり、一辺倒な支援ですべてのケースに対応できるわけではありません。
相手としっかり向き合って状況を把握し、どのような支援が最適なのかを検討する必要があります。

多角的な視点と高い実践力が求められるぶん、クライエントの力になれたときには自分の仕事にやりがいを感じられます。

クライエントから感謝される

クライエントの抱える課題が解決したとき、本人やご家族から「ありがとう」と感謝の言葉をかけてもらえることも、社会福祉士のやりがいの一つです。
社会福祉士の仕事は相談業務のみにとどまらず、個別支援計画の作成、関係機関との調整など多岐にわたります。
多忙な日々のなかで、クライエントの課題解決に向けて忍耐強く支援を続けなければなりません。

それと同時に、深刻な課題を抱えたクライエントにとって、社会福祉士による助言・指導は人生を変えるきっかけともなりうるものです。
支援が実を結び、クライエントから感謝の言葉をかけてもらえたときには、社会福祉士として役に立てたという実感につながるでしょう。

自己成長につながる

社会福祉士がクライエントに対して適切な支援を実施できたときには、自分自身の成長につながります。
社会福祉士の仕事に取り組むうえでは、福祉全般の知識はもちろんのこと、介護、医療、心理学、法律など、幅広い分野への理解が必要です。
自分の専門性を駆使するとともに、多職種との連携が求められるケースもあるでしょう。

また、クライエントのなかには、精神的に追い詰められてしまっている方もいます。
冷静に話ができなかったり、理不尽に怒りをぶつけられたりする場面もあるかもしれません。
そうした困難を乗り越えて課題を解決に導けたときには、自己成長を実感できます。

人材育成に携われる

社会福祉士として経験を積むなかで、人材育成に携わる機会がある場合、自分の経験を活かして組織の成長に貢献できます。
クライエントとの関わり方や支援方法は一つではなく、自分なりに実践しながら学びを積み重ねていかなければなりません。
そうして自分が培ってきた学びは、職場の後輩や実習生など経験がまだ浅い人材にとって有益な情報となるでしょう。

また、社会福祉士は、要件を満たすと「スーパーバイザー登録」を受けられます。
スーパーバイザーとは、部下の教育・指導・評価を担う管理職のことです。

人材育成がうまくいくと、その人材の成長を間近で感じられるだけでなく、組織全体の成長にもつながり、チームとしてクライエントに質の高い支援を提供できるようになります。

さまざまな分野で活躍できる

社会福祉士が活躍できる分野は多く、就業先の選択肢も豊富にあります。
例えば、介護施設や障がい者支援施設、児童福祉施設、病院、学校、地域包括支援センターなどが考えられるでしょう。
引越しなどで転職が必要になったとしても、応募できる求人は全国にあり、自分に適した職場を見つけやすいのが魅力です。

また、同じ福祉の仕事でも、就業先やクライエントの性質によって仕事内容は異なります。
このため、社会福祉士として現在の働き方に満足できていない方も、転職先ではより自分らしい働き方を実現できるかもしれません。

将来性が高い

社会福祉士は、少子高齢化が進む日本において今後も需要が見込まれる職業であり、将来性も高いといえます。
2023年の高齢者人口の割合は29.1%と過去最高で、今後も上昇する見込みです。
これにともない、医療や福祉サービスを必要とする方も増えていくと考えられるでしょう。

福祉は、人々の社会生活を豊かにするために欠かせないものであり、需要がなくなることはまずありません。
近年は、子育て支援や介護に関する相談まで、福祉のニーズも多様化しています。
国家資格である社会福祉士は、その専門性を活かして長く活躍できるでしょう。

社会福祉士のやりがいを感じながら長く働くポイント

社会福祉士がやりがいを感じながら長く働くためには、以下4つのポイントが大切になります。

  • 自分に合った職場を探す
  • ダブルライセンスを取得する
  • 上級資格を取得する
  • 独立をめざす

順に詳しく見てみましょう。

自分に合った職場を探す

上述したとおり、社会福祉士の活躍の場は幅広く、自分に合った職場を見つけやすいのが特徴です。
「就職しやすいから」という理由だけで需要が高い分野を選んでしまうと、自分のやりたい支援ができず、やりがいを感じにくくなるかもしれません。

福祉の仕事は、分野が変われば働き方も異なります。
さらに、同じ分野であっても、職場によってクライエントの緊急性や仕事内容には違いがあります。

自分に合った職場へ転職することで、日々の業務にやりがいを感じられるようになり、長く働ける可能性があるでしょう。

ダブルライセンスを取得する

社会福祉士として長く活躍したい場合、ダブルライセンスを取得するのも一案です。
社会福祉士以外の資格を持っていることで、仕事の幅が広がり、転職の際に応募できる求人も増えます。

ダブルライセンスにおすすめの福祉資格は、精神保健福祉士や介護福祉士、ケアマネジャー、ファイナンシャル・プランナー、保育士などです。
精神保健福祉士は、主に精神疾患を持つ方を対象に、社会生活における助言・指導・援助を行う仕事となり、社会福祉士と共通している部分もあります。
介護福祉士やケアマネジャーなどの資格を取得すれば、認知症や8050問題(80代の親が50代の子のために経済的・心理的負担を抱える問題)への理解も深められるでしょう。

上級資格を取得する

社会福祉士の上級資格には、「認定社会福祉士」と「認定上級社会福祉士」があります。
いずれも社会福祉士のキャリアアップ支援のために創設された資格であり、すでに社会福祉士として一定の経験を積んだ中堅からベテランの方向けの資格制度です。
認定社会福祉士と認定上級社会福祉士のどちらも、実践的な技術や知識を有することの証明になります。

社会福祉士の国家資格取得は、あくまでもスタートラインであり、長く働くには自己研鑽を重ねながら経験を積んでいかなければなりません。
そのなかで、より高い実践能力を身につけたいと感じたときには、上級資格の取得も視野に入れてみてください。

独立をめざす

社会福祉士は、施設や事業所に雇用されるだけでなく、フリーランスで活躍することも可能です。
特定の組織に所属せず、フリーランスとしてソーシャルワークを提供する場合、日本社会福祉士会の名簿登録を受けたうえで、独立型社会福祉士として活動する形になります。
主な仕事内容には、クライエントの相談に応じた適切な支援、地域の福祉向上のための啓発活動、人材育成、コンサルティングなどが考えられるでしょう。

フリーの社会福祉士として独立する場合、労働時間や仕事のスケジュールを自由に決められます。
所属組織の方針にとらわれず、自分が本当にやりたい仕事を選べるため、努力次第で活躍の幅を広げることも可能です。

やりがいのある社会福祉士をめざそう

社会福祉士は、さまざまな分野で活躍できる将来性の高い仕事です。
最善の支援を提供するには高い専門性が必要ですが、クライエントから感謝してもらえたときには、何にも代えがたい喜びを感じられます。
また、困難な課題に取り組むなかで自己成長にもつながるでしょう。

社会福祉士として、やりがいを感じながら長く働き続けるためには、自分に合った職場選びとスキルアップが重要になります。
ダブルライセンスや上級資格の取得をめざすほか、実績を積んだうえで独立をするのも一つの選択肢です。

自分次第で仕事の幅は広がっていくため、スキルを磨きながら、やりがいのある社会福祉士をめざしてみてはいかがでしょうか。

執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国80,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

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