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社会福祉士の実習とは?必要性や内容をわかりやすく解説

社会福祉士実習は、社会福祉士として働くうえで必要な知識と技術を身につけるための実習です。
社会福祉士国家試験を受けるためには、原則として社会福祉士実習を修了している必要があります。

今回は、社会福祉士実習の必要性や、例外として免除されるケース、実習の内容、時間などについて解説していきます。
社会福祉士をめざしている方、興味を持っている方は、ぜひ参考にしてください。

社会福祉士の実習とは何か

社会福祉士の実習とは何か

社会福祉士実習とは、社会福祉国家試験を受験する必須要件の一つです。
養成施設によっては「社会福祉士の現場実習」などの呼び方をするケースもあります。

実習の目的は、養成施設で身につけた知識や技術を、実際の福祉現場に当てはめ、より実践的な水準に高めていくことです。
また、福祉を必要とする人や地域の実態に触れ、ニーズを理解するためにも実習は欠かせません。

社会福祉士実習には、ソーシャルワーク実習とソーシャル実習指導の2つがあり、両方を履修することが必要です。

社会福祉士になるには実習が必要?

社会福祉士実習は社会福祉士国家試験を受けるために必要な要件ですが、必ず受ける必要があるのでしょうか。
ここからは、実習の必要性と、免除の可否について見ていきましょう。

原則として必要

社会福祉士をめざすのであれば、原則として社会福祉士実習を修了しなければなりません。

社会福祉士になるには、社会福祉士国家試験に合格する必要があります。
そして、国家試験を受験するためには、社会福祉士実習の修了が必要です。

社会福祉士を養成する4年制大学や短大、一般養成施設、短期養成施設では、社会福祉士実習もカリキュラムに含まれています。

免除されるケースもある

社会福祉士をめざすうえで、社会福祉士実習は原則として受講が必要ですが、例外的に免除されるケースもあります。

例えば、社会福祉士をめざすための養成施設に入学前に、厚生労働省が定めた相談援助の実務経験が常勤で1年以上ある人は、免除の対象です。

常勤だけではなく、パート・アルバイトの経験も実務経験に含まれますが、常勤職員の4分の3以上の時間、相談業務を行う必要があります。

また、以下のいずれかを満たす人は、実習の一部(最大60時間)について、免除を受けることが可能です。

  • 精神保健福祉士の資格を取得しており、その際に精神保健福祉援助実習を履修済み
  • 介護福祉士の資格を取得しており、その際に介護実習を履修済み

社会福祉士実習の基礎知識

ここからは社会福祉士実習の基礎知識として、以下の3項目を紹介します。

  • 実習の内容
  • 実習にかかる時間
  • 実習場所

それぞれを見ていきましょう。

実習の内容

前述のとおり、社会福祉士実習にはソーシャルワーク実習とソーシャルワーク実習指導の2種類があります。

ソーシャルワーク実習は、施設現場で利用者さんと接しながら、相談業務の専門的知識や技術を養うものです。
利用者さんやご家族、地域住民、ボランティアなど、さまざまな人とコミュニケーションを取りながら、円滑な人間関係を形成するためのスキルを身につけます。
具体的には、さまざまな業種の人やチームへのアプローチ、地域への働きかけ、管理運営、役割と責任についてなどです。

ソーシャルワーク実習指導では、社会福祉士としての役割を理解し、専門職としての姿勢を学びます。
実習や実習指導の意義を理解し、現場体験学習や見学実習を行います。
また、他の職種の専門性や業務の基本的な理解、倫理や知識、技術への理解、守秘義務などについても学ぶことも欠かせません。
実習後には、実習総括のレポートも作成します。

実習にかかる時間

ソーシャルワーク実習は240時間がかかり、2つ以上の実習施設で行うことになっています。
また、ソーシャルワーク実習指導は90時間以上行わなければなりません。

ちなみに、以前はソーシャルワーク実習の時間は180時間でしたが、カリキュラムの変更により現在は240時間になりました。
新しいカリキュラムに沿った時間数が必要になるため、以前の時間数と間違えないように注意しましょう。

詳しくは通う予定の学校、または通っている学校に確認することをおすすめします。

実習場所

社会福祉士の実習場所は、各学校が契約している施設によって異なります。

実習は以下のようなところで行われます。

  • 社会福祉行政機関(福祉事務所、児童相談所など)
  • 老人福祉施設(特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、デイサービスなど)
  • 介護保険施設(介護老人保健施設、地域包括支援センター、通所リハビリテーションなど)
  • 保護施設(更生施設など)
  • 障害者施設(障害者支援施設、就労継続支援、広域障害者職業センターなど)
  • 児童福祉施設(児童養護施設、母子生活支援施設など)
  • 医療施設(病院、診療所など)
  • その他(婦人保護施設、市町村社会福祉協議会、地域福祉センターなど)

上記で紹介した実習場所はほんの一部です。
学校によっては、ホームページなどで実習先を公開している場合もあるので、チェックしてみると良いでしょう。

実習でしっかり学んで社会福祉士をめざそう

社会福祉士実習について解説しました。
国家試験を受けるためには、原則として社会福祉士実習を終了する必要があります。
現場での勉強に戸惑う人もいるかもしれませんが、現場ですでに働いている人を見学することは、多くの学びになるでしょう。
実習でしっかり学び、社会福祉士をめざしてください。

執筆者について

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