
社会福祉士をめざしている人のなかには、社会福祉士国家試験の勉強方法に悩んでいる人もいるでしょう。
せっかく受験をするのであれば、できるだけスムーズに受かりたいものです。
今回は、社会福祉士国家試験に合格するために有効な勉強方法を解説します。
また、勉強に必要な時間や独学でも合格できるのかどうかなども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
社会福祉士国家試験合格へ向けた勉強方法
ここではまず、社会福祉士国家試験合格へ向けた勉強方法として、以下の8つを紹介します。
- 計画的に勉強する
- 過去問を解く
- 最新のテキストを使う
- 効率良く勉強する
- スキマ時間を有効活用する
- 苦手科目を克服する
- 模擬試験を受ける
- 自分に合う方法を選ぶ
計画的に勉強する
社会福祉士国家試験は年に1回しか実施されないので、不合格になると次の合格チャンスは1年後になってしまいます。
合格をめざすなら、試験日から逆算して計画的に勉強のスケジュールを立てる必要があります。
基本的な問題をいつまでに解けるようにすれば良いのか、どのタイミングで実践的な問題に挑戦するようにすれば良いのかを考えてみましょう。
また、問題を解くのにどのくらいの時間がかかるのかを確認しておくことで、時間配分を上手にできるようになります。
過去問を解く
社会福祉士の勉強方法でとても有効なのが、過去問を解くことです。
過去問を解くことで、実践力を身につけることができるでしょう。
試験の本番に焦らず実力を発揮するためには、過去問で実践力を身につけておくことが大切です。
過去問は1年分ではなく、複数年分を解いてみるのがポイントです。
繰り返し解くことで内容を覚えられるのはもちろん、出題の傾向も見えてくるでしょう。
過去問を解くまでは気付かなかった、苦手分野を把握できる可能性もあります。
試験ギリギリではなく早めに過去問に取り組み、苦手分野を克服するようにしましょう。
最新のテキストを使う
勉強に使用する問題集やテキストは、最新のものを使うようにしましょう。
購入の際には年度を確認して、最新版を選ぶことが大切です。
福祉分野では社会情勢に合わせた法改正や制度変更が頻繁に行われます。
法改正や制度の変更があった場合、古いテキストでは対応できません。
最新の内容を含むテキストは、春から夏にかけて発売される傾向です。
早めに取り組むことは大切ですが、テキストの購入については適切な時期を選ぶようにしましょう。
効率良く勉強する
どのような学びにもいえることですが、中身がない勉強をダラダラ継続してもただ時間がすぎていくだけです。
長時間勉強することで勉強した気にはなりますが、内容が身についているとは限りません。
社会福祉士国家試験の合格をめざすなら、優先順位をつけて効率的に勉強するようにしましょう。
特に、働きながら国家試験合格をめざしている場合は、短時間で適切な内容を勉強することが大切です。
社会福祉士国家試験の範囲は広いため、効率的に勉強するには、得意科目から勉強することがおすすめです。
苦手科目から始めると、モチベーションが上がらず挫折する可能性があります。
スキマ時間を有効活用する
社会福祉士国家試験を受ける人は、学生だけではありません。
仕事に追われる社会人や、家事、育児などに忙しい人もいるでしょう。
そのようなケースでは長い勉強時間を確保するのが難しいかもしれませんが、諦める必要はありません。
忙しい日常の随所に散らばっている、スキマ時間を有効活用すれば良いのです。
スキマ時間とは、通勤時間、移動時間、待ち時間、休憩時間などのことです。
机に座って勉強できるとは限らないため、ポケットに入れて持ち運べるテキスト、スマートフォンでできる学習アプリなどを用意しておくと良いでしょう。
通勤時や家事をしながら音声教材を聞くのも有効です。
特に、教本を読んでも理解が難しい苦手科目は、音声教材を活用してみましょう。
音声は、アナウンサーのような聞きやすいタイプや、講師が語りかけてくれるものなど、さまざま販売されています。
講師が語りかけてくれるような音声教材は、抑揚があり記憶に残りやすいのが特徴です。
好みもあるため、自身により合ったほうを選びましょう。
苦手科目を克服する
勉強を効率的に行うには得意科目から始めると良いと前述しましたが、だからといって苦手科目を放置して良いわけではありません。
たとえ苦手な科目だとしても、ある程度解けるようにしておかないと合格が難しくなるからです。
社会福祉士国家試験には、0点の科目が一つでもあれば不合格になるというルールがあります。
とにかく点数が取れるように、苦手科目は放置せず、時間をかけてでも克服するようにしておきましょう。
模擬試験を受ける
社会福祉国家試験には模擬試験があるので、試験前に受けておくと良いでしょう。
模擬試験はさまざまなスクールや団体で行われています。
本番で緊張や焦りによって実力が出せない状況を避けるためにも、試験の雰囲気に慣れておくことは大切です。
また、解答のための時間配分を体感できる、マークシート形式の試験に慣れることができるといったメリットもあります。
自分に合う方法を選ぶ
社会福祉士国家試験の勉強方法には、通学講座、通信講座、独学の3つがあり、自分に合う方法を選ぶことが大切です。
社会福祉士の通学講座では、いわゆるスクールに通うことになります。
仲間と一緒に勉強できるのでモチベーションが下がりにくく、わからないことがあれば直接質問できるのがメリットです。
社会福祉士の通信講座では、スクールに通うのではなく、自宅で勉強する方法になります。
用意されたテキストなどを使い、自分のペースで勉強できるのが魅力です。
また、直接ではなくとも講師とのやりとりができるものもあります。
独学の場合も自分のペースで勉強できるのは通信講座と同じですが、自分でテキストや問題集を用意しなければならない点が異なります。
独学のメリットは、他の2つの勉強方法に比べて費用がかかりにくいことです。
社会福祉士は独学の勉強方法でも合格できるのか
社会福祉士には、完全な独学のみでなることはできません。
なぜならば、社会福祉士になるには、国家試験の受験要件を満たすために、大学や短大、専門学校などの養成カリキュラムを受講しなければならないためです。
ただし、要件を満たしたあとの国家試験対策の勉強については、独学でも合格できます。
社会福祉士国家試験の合格率は、第35回が44.2%、第34回が31.1%、第33回が29.3%となっています。
第35回は40%を超えていますが、40%を超えたのは初めてであり、30%以下の年がほとんどです。
このように合格率が比較的低い試験となっているため、独学で合格するにはしっかりと勉強する必要があるでしょう。
社会福祉士は勉強方法次第で社会人でもめざせるのか
社会福祉士は、社会人として働きながらでもめざすことが可能です。
しかし、国家試験を受けるためには受験資格が必要になるため、それを満たしていなければなりません。
社会福祉士の受験資格について詳しく知りたい方は、次のページを参考にしてください。

なお、同じように福祉系の資格である介護福祉士の受験資格については、次のページで詳しく紹介しています。
たとえ受験資格があったとしても、社会人として働きながらの勉強はとても大変です。
そのため、より一層効率的に勉強する必要があるでしょう。
社会福祉士になるための勉強時間
社会福祉士の勉強を、いつから始めれば良いのか迷う人もいるでしょう。
人によって異なりますが、社会福祉士国家試験に受かるための勉強時間は、300時間ほど必要だといわれています。
1日の勉強時間によって、勉強にかかる期間は異なります。
例えば、勉強期間が5ヵ月あるならば、1日あたり2時間程度の勉強で合格をめざせます。
また、10ヵ月あれば理論上は1日1時間の勉強でOKです。
先ほど取り上げた音声教材を使用する場合は、例えば試験の6ヵ月前から音声教材を聞き始め、3ヵ月前から過去問で本格的に試験勉強を始めるなどでも良いでしょう。
社会福祉士国家試験に受かるには適切な勉強が必要
社会福祉士国家試験は、合格率が比較的低くなっており、しっかりと勉強する必要があります。
勉強時間はおよそ300時間必要と考えられており、計画的なスケジュールを立てることが合格につながります。
1年に一度しか行われない社会福祉士国家試験に受かるためには、適切な勉強をすることが何より大切です。
今回紹介した勉強方法をぜひ試してみてください。