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介護福祉士の受験資格は?介護福祉士になる方法や必要な資格を解説

介護福祉士は国家試験に合格して資格を得られる国家資格であり、その試験を受けるためには受験資格を満たす必要があります。
この記事では、介護福祉士の受験資格について詳しく解説します。

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介護福祉士の受験資格を得るには?4つのルートを紹介

介護福祉士の受験資格を得るには?4つのルートを紹介

介護福祉士のなり方には、養成施設ルートと実務経験ルート、福祉系高校ルート、経済連携協定(EPA)ルートの4つがあり、受験資格を得る方法もそれぞれ異なります。

養成施設ルート

養成施設ルートは、介護福祉士の受験資格を得るために学校に通う方法です。
高校卒業後に養成施設に通う方法では、以下の2つの道があります。

  • 高校卒業後に2年以上養成施設で学ぶ。
  • 高校卒業後に社会福祉士養成施設や保育士養成施設、4年制の福祉系大学などを卒業し、1年以上介護福祉養成施設で学ぶ。

上記のように指定された養成施設を卒業すれば、介護福祉士国家試験の受験資格を満たします。

実務経験ルート

実務経験ルートには、実務経験が3年以上必要です。
この方法では、以下の2つの道があります。

  • 実務経験(従業期間3年以上かつ従事日数が540日以上)+実務者研修(EPA介護福祉士候補者以外)
  • 実務経験(従業期間3年以上かつ従事日が540日以上)+介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修

まずは介護の世界で働いてみて、さらに飛躍したいと考える人などは、このルートが向いているでしょう。

実務経験ルートで介護福祉士の受験資格を満たすために必要な、実務経験、実務者研修、介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修については、以下で解説します。

介護福祉士になるために必要な実務経験について

実務経験ルートに必要な実務経験には、従業期間3年以上従事日数540日以上の両方を満たさなければなりません。
いずれの日数も、試験を受ける年度の3月末日までの合計になります。

従業期間とは実務経験の対象となる現場で働いていた期間であり、産休・育休や病休などの休職期間も含まれます。
また、従業期間3年以上は1,095日以上と定められています。

従事日数とは実際に業務に従事した日数であり、休暇で実際に従事しなかった日は除かなければなりません。
ただし、1日の勤務時間は問わないため、1時間働いても7時間働いても1日と計算されます。
また、同じ日に複数の事業所で働いた場合も1日として扱われるので注意が必要でしょう。

実務者研修とは

介護福祉士の実務者研修は、実務経験だけでは身につけることの難しい、知識や技術の習得を目的とした研修です。
研修時間はトータルで450時間と決められていますが、自宅学習と通学を組み合わせて行うため、働きながら進めることができます。

介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修とは

介護職員基礎研修は、講義と演習の360時間、施設等における実習を140時間の合計500時間の履修から成る研修です。介護サービスの質の確保や向上を図り、介護職員の専門性を高める目的で、2006年度に創設されました。

喀痰吸引等研修とは、たんの吸引と経管栄養を行える介護職員を養成する研修です。
経管栄養とは、胃ろうや腸ろうなど、管を取り付けて口を介さずに栄養を直接補給する方法です。
喀痰吸引等研修には第1号と第2号、第3号があり、対処できる処置や対象者が異なります。
どれも基本研修+実地研修が必要ですが、受講時間などが異なるので注意しましょう。

福祉系高校ルート

福祉系高校とは福祉系高等学校等特例高等学校等を指し、文部科学大臣および厚生労働大臣によって指定されています。

福祉系高校ルートは、平成21年度以降の入学者や特例高校等、平成20年度以前入学者の3つで介護福祉士になる道のりが異なるので注意が必要です。
3つのルートの受験資格の要件は以下のとおりです。

  • 平成21年度以降に福祉系高校に入学し、卒業。
  • 特例高校等に入学し、実務経験を9ヵ月以上積む。介護技術講習または介護過程・介護過程Ⅲを受講。受講しない場合は実技試験を受ける。
  • 平成20年度以前に福祉系高校に入学し、卒業。介護技術講習または介護過程・介護過程Ⅲを受講。受講しない場合は実技試験を受ける。

特例高校や平成20年度以前入学の場合は、卒業後に講習を受ける、または実技試験を受ける必要があります。
福祉系高校は卒業すれば受験資格が得られるため、最短で福祉介護士になれる道といえるでしょう。

経済連携協定(EPA)ルート

経済連携協定(EPA)ルートとは、いわゆるEPA介護福祉士候補者のルートです。
公益社団法人国際厚生事業団では、EPA介護福祉士候補者について以下のように説明しています。

公益社団法人国際厚生事業団が紹介した受入機関と締結した雇用契約に明示された受入施設において、研修責任者の監督の下で日本の介護福祉士資格を取得することを目的とした研修を受けながら就労するインドネシア人、フィリピン人及びベトナム人をいいます。

引用元:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

EPA介護福祉士候補者に選ばれた人が以下の実務経験の要件を満たすことで、受験資格を得ることができます。

  • EPA介護福祉士候補者が3年以上の実務経験を積む。介護技術講習、介護過程・介護過程Ⅲ、実務者研修(EPA介護福祉候補者のみ)のいずれかを受講。受講しない場合は実務試験を受ける。

このルートで受験資格を得るためには、まずEPA介護福祉士候補者に選ばれなければなりません。
選ばれる要件は看護学校卒業または4年制大学卒業者であり、母国の介護資格認定者などですが、国によっても異なります。

また、EPA介護福祉士候補者が実務経験を積むための受入施設も細かく設定されています。

学歴や年齢などの制限はない

介護福祉士を受ける条件には、国籍や性別、年齢、学歴などの制約がありません。
そのため、要件を満たしていれば誰でも受験が可能です。
ただし、要件を満たすには養成施設で学んだり、講習を受けたり、実務経験を積んだりする必要があります。

介護福祉士は規定の実務経験を積めば誰でもなれる

この記事では、介護福祉士の受験資格の内容や最新情報を解説しました。
介護福祉士の資格を取るには、さまざまなコースがありますが、規定の実務経験を積めば誰でもなれるのが特徴です。

介護福祉士の受験資格に必要な時間数などは細かく決められているため、事前のリサーチが必要です。
自分にぴったりなルートを見つけて、ぜひ介護福祉士への道に挑戦してみましょう。

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