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サービス提供責任者は兼務できる?兼務可能・違反となる職種や兼務の注意点

サービス提供責任者をめざしている人や、現在サービス提供責任者として働いている人のなかには、一つの仕事だけではなく、他の業務をしたいと考えている人もいるでしょう。

今回は、サービス提供責任者が他の業務を兼務できるのか、兼務できるならどのような業務があるのかなどを紹介します。
兼務できない事例や兼務するときの注意点も触れていますので、参考にしてみてください。

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サービス提供責任者は兼務できる

結論からいうと、サービス提供責任者は兼務可能です。
厚生労働省の指定居宅サービス等の事業の人員、設置及び運営に関する基準には、業務に支障がない場合に限り、同一事業所内における他の職務を兼務できる旨が記載されています。

ただし、兼務する際の要件は各自治体によって異なるので、必ず事前に確認するようにしましょう。

サービス提供責任者が兼務できる事例・職種

サービス提供責任者が兼務できる事例・職種

サービス提供責任者は、管理者やヘルパーを兼務することが認められています。
しかし、どのような業務でも兼務できるわけではありません。

例えば、サービス提供責任者は、管理者とヘルパーの両方の任務を同時に兼務できません。
ヘルパーは随時居宅訪問をしなければならないため施設を空けることが多いなど、業務に支障をきたすからです。

ここでは、以下の4つの業務との兼務について解説します。

  • 管理者
  • ヘルパー
  • 夜間対応型訪問介護
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

管理者

訪問介護事業所の管理者は、施設管理や運営、人材マネジメントなどの管理を行うため、サービス提供責任者と仕事内容が似通っています。
兼務をすれば、自分が作成した介護計画書をもとに訪問介護計画書を作成するなど、効率良く仕事ができるでしょう。

ヘルパー

ホームへルパーは、要介護認定の高齢者や障がいのある人の居宅を訪問し、身体介護や家事をサポートします。
サービス提供責任者と兼務すれば、自分が作成した訪問介護計画書をもとにサービスを提供できるため、よりやりがいを感じられるでしょう。

夜間対応型訪問介護

夜間対応訪問介護は、22時から6時までの夜間帯に定期訪問、または連絡を受けた際に居宅訪問し、利用者のサポートをします。
常にその仕事に関わる必要がないため、サービス提供責任者との兼務が可能です。

ただし、サービス提供責任者の訪問介護事業所と同じ事業者が運営しており、同一敷地内にある場合のみ認められています。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、夜間対応型訪問介護と同じように、定期訪問または連絡を受けた場合に居宅訪問をします。
異なるのは、定期巡回・随時対応型訪問介護看護が24時間いつでもサービスを提供することです。

こちらも、常にその仕事に関わるわけではないので、サービス提供責任者の訪問介護事業所と同じ事業者が運営しており、同一敷地内にある場合のみ、兼務が認められています。

サービス提供責任者が兼務できない事例・職種

サービス提供責任者が兼務できない事例・職種

サービス提供責任者には兼務できない事例や職種があります。
兼務できないものとしては以下の2つです。

  • 有料老人ホーム
  • 指定居宅介護事業所

サービス提供責任者は、上記の2つの施設で兼務ではなく兼業となり、非常勤専従職員として扱われます。
また、その場合も、訪問看護に勤務する時間が半分以上を占める必要があるので注意してください。

以下では、兼務できない2つの事業所を詳しく見ていきましょう。

有料老人ホーム

サービス提供責任者は、原則として専従配置です。
たとえ訪問介護事業所に有料老人ホームが併設されていても、サービス提供責任者は有料老人ホームの仕事を兼務できません。

指定居宅介護事業所

訪問介護事業所とは、介護保険法の介護保険制度によって、利用者が自宅で生活を送れるようにサポートする施設です。

一方、指定居宅介護事業所は障害者総合支援法のサービスの一つであり、障がいのある方が日常生活を安心して送れるようにサポートするための施設です。
これら2つの施設は、法律や利用者が異なるため、原則として兼務はできません。
ただし、指定訪問介護事業所が指定居宅介護の事業を行う場合は兼務が認められています。

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サービス提供責任者は夜勤できる?

結論をいうと、サービス提供責任者は夜間勤務ができます。
前述したように、夜間対応型訪問介護事業所や定期巡回・随時対応型訪問介護看護との兼務が可能だからです。

ただし、事業所に併設されていたとしても有料老人ホームで働くことはできず、あくまで訪問介護事業での業務になります。

サービス提供責任者の兼務は大変なのか

サービス提供責任者の業務は多岐に渡りますが、兼務するとさらに業務範囲が広がるため、大変な面もあるでしょう。

しかし、サービス提供責任者以外の業務も経験することは、キャリアアップやスキルアップにもつながります
兼務を検討する際には、自身のキャリアプランと照らし合わせて決めると良いでしょう。

サービス提供責任者が兼務する際の注意点

サービス提供責任者が兼務する際の注意点

サービス提供責任者が兼務する際には、以下の3つの点に注意しましょう。

  • 非常勤扱いになる可能性を確認する
  • 都道府県によって要件が異なるので確認が必要
  • 希望する給料・労働条件を満たしているか

非常勤扱いになる可能性を確認する

サービス提供責任者として常勤で働くためには、一つの職種に専従しなければなりません。
そのため、併設施設であっても他の職種(有料老人ホーム・指定居宅介護事業所など)と兼務すると、どちらの施設でも兼業の非常勤職員扱いになってしまいます。

さらに、その場合でも訪問介護の勤務時間が半数以上を占めていなければならないため、安易に兼業をすると危険です。

都道府県によって要件が異なるので確認が必要

サービス提供責任者が他の業務を兼務する要件は、各都道府県によって異なるので注意が必要です。
例えば、愛知県の場合は、当該事業所の訪問介護員としての職務兼務は可能ですが、施設の入所者の看護や介護との兼務は業務に支障があるとされ、認められていません。

サービス提供責任者の兼務について詳細を知りたい場合は、各自治体に問い合わせるようにしてください。

希望する給料・労働条件を満たしているか

サービス提供責任者として就職するときには兼務の仕事があるのかどうかなど、労働条件をしっかり確認しておきましょう。
また、兼務の仕事があるならば、給料に反映されているか確認も大切です。

すでにサービス提供責任者として働いていて兼務を考えている場合は、兼務によって給料が上がるのか、昇給するのかをチェックしてください。

兼務で仕事が終わらず勤務時間が増えそうな場合は、残業がどうなるかを聞いておくようにしましょう。

自分が譲れる部分と譲れない部分を、あらかじめ考えておくことが大切です。

サービス提供責任者の兼務は大変だが、将来に役立つ

この記事では、サービス提供責任者が他の業務を兼務できるかどうかを解説しました。
サービス提供責任者は管理者やヘルパー、夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を兼務できます。
兼務すると、業務内容が多岐に渡り大変な面もありますが、キャリアアップやスキルアップ、給与の面でのメリットもあるでしょう。

自身が希望する条件と照らし合わせながら、検討してみてください。

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執筆者について

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