
介護職とは、要介護者の日常生活全般をサポートする仕事です。
働く場所や職種はさまざまですが、介護職に向いている性格はあるのでしょうか。
介護職として働きたい人、働く予定の人のなかには、自分が介護職に向いているか心配な人もいるでしょう。
この記事では、介護職に向いている人の特徴、向いていない人の特徴を紹介します。
自分の性格や適性に合っているかどうかを、ぜひ確認してみてください。
目次
介護職に向いている人の性格
ここではまず、介護職に向いている人の特徴として、次の11項目を紹介します。
自分に当てはまるかどうか、ぜひ確認してみてください。
- 人と接するのが好き
- 気配り上手
- コミュニケーションが得意
- 対応が丁寧
- 明るくて元気
- オンオフの切り替えができる
- 体力がある
- 責任感がある
- 忍耐力がある
- 勉強が好き
- 平日昼間以外に働くのが平気
人と接するのが好き
介護職に向いているのは、とにかく人と接するのが好きな人です。
介護職はデスクワークなど一人で黙々と行う仕事ではなく、相手がいる仕事です。
利用者さんやご家族はもちろん、一緒に働くスタッフとのやりとりが欠かせません。
特に利用者さんは高齢者の方が多いため、お年寄りの相手をするのが得意な人に向いているといえるでしょう。
気配り上手
介護職はただ言われた仕事をこなすだけではなく、自分で物事に気付いて動けることが大切です。
サポートする高齢者には、自分の体調を伝えられない人、不調に気付けない人、我慢してしまう人など、さまざまな状況の人がいます。
そのようなときに、すぐに気付いて気配りできる人が向いているといえるでしょう。
普段との違いや小さなサインを見逃さない集中力や観察力、洞察力も必要です。
「何かありましたか」「大丈夫ですか」と、すぐに適切な声がけができることも重要です。
自分を気遣ってくれることが伝わると、利用者さんとの間に信頼関係も芽生えるでしょう。
コミュニケーションが得意
介護職が行う利用者さんのサポートは、身体面の物理的な支援だけではありません。
利用者さんに寄り添う、心理のサポートも必要なのです。
良好なコミュニケーションにより話しやすいスタッフだと認めてもらえれば、信頼関係を築くことができ、スムーズに心理サポートも行えるようになります。
ここでのコミュニケーションとは、単なる話し上手のことではありません。
介護の場では利用者さんの気持ちを知るために、聞き上手になる必要もあります。
共感する、最後まで話を聞く、否定しないなど、相手が対話を楽しめる状況を作り出すことが大切です。
また、介護職として働く場合、利用者さんだけではなくスタッフともコミュニケーションを取らなければなりません。
大きなミスにつなげないためには「報告・連絡・相談」が重要です。
利用者さんが快適に過ごせるようにするためにはスタッフとも十分にやりとりをすることが求められ、コミュニケーションが得意な人に向いているといえるでしょう。
対応が丁寧
介護職では多くの場合、自分より年上の高齢の方をサポートします。
人生の大先輩であるため、言葉遣いや気配りなど、しっかりと丁寧に対応できる人が向いています。
さまざまな人に隔てなく丁寧に対応できれば、トラブルを回避することもできるでしょう。
特に、排泄や入浴の手伝いでは、自尊心を傷つけないように対応することが求められます。
たとえ人手不足で忙しかったとしても、雑な対応をしてはいけません。
明るくて元気
介護を必要としている方は健康ではなかったり、不安を抱えていたりするなど、不調な人が多く、暗い気持ちになっている人もいるでしょう。
そのようなときに、介護職で働く人の明るさや笑顔は安心感を与えます。
無愛想に対応して必要以上に不安を煽ってしまわないよう、明るく元気に対応できる人が向いています。
オンオフの切り替えができる
オンとオフの切り替えが得意な人も、介護職に向いています。
介護の仕事は多くの人と接する仕事なので、利用者さんとのやりとりやスタッフとの連携にストレスを感じてしまう人もいるでしょう。
仕事が終わったあとも苦痛に感じたことなどを引きずると、どんどんストレスが蓄積されるものです。
なるべく引きずらずにリフレッシュすることでストレス発散ができるので、あまり溜め込まないように意識しましょう。
体力がある
介護職では着替えや入浴などの介助 など体を使う作業も多く、健康で体力がある人が向いています。
忙しいときは施設内を歩き回るなど、一つの場所にとどまって働くデスクワークなどとは異なります。
介護する人の心や体が健康であればこそ、要介護者のサポートができるのです。
とはいえ、体力はあとからでもつけられるものです。
体力に自信がない人は筋トレをしたり、ウォーキングを継続したりすることで、少しずつ体力をつけることに取り組みましょう。
責任感がある
介護職には、責任感がある人が向いています。
利用者さんのサポートは命に関わることもあるため、ちょっとしたミスが大きなミスになる可能性があります。
中途半端な気持ちで携わるのではなく、しっかりと責任を持って働かなければなりません。
また、介護職はチームで仕事をするのが基本です。
周りの迷惑にならないように協力して、責任のある行動をとることが求められるでしょう。
忍耐力がある
利用者さんには、さまざまな状態の人がいます。
なかには、同じことを何度も話すなど、円滑なコミュニケーションが難しいケースも考えられます。
そのようなときにイライラせずに、しっかりと利用者さんに寄り添える忍耐力がある人は介護職に向いているといえるでしょう。
たとえ自分の考えと違うことを言っていても、まずは相手に寄り添い受け止めることが大切なのです。
また、たとえ業務が滞ることがあっても焦ることなく、根気良く解決に向かう姿勢も求められるでしょう。
勉強が好き
介護職は未経験・無資格でも働けますが、専門の知識や技術を求められるシーンも多く、働くなかで介護のやり方や知識などをさらに身につけたいと感じることがあるでしょう。
職場によっては、研修を開催しているところ や、資格取得を勧められるところも あります。
レベルアップのために学ぼうという意欲がある人は、介護職に向いています。
介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士、ケアマネジャーなど、介護職のキャリアアッププランは豊富です。
資格を取得すると仕事の幅が広がって、利用者さんのためにできることも増え、自分を高めることができるでしょう。
平日昼間以外に働くのが平気
仕事を選ぶ際に、土日休みが良い、昼間だけ働きたいという人もいるでしょう。
しかし、介護の職場によっては365日24時間稼働しており、平日昼間以外にも働くことを求められる可能性があります。
介護職はシフト制の職場も少なくなく、昼夜交代で働くことも多い傾向なので、夜間や休日に働くことが平気な人が介護職に向いているといえます。
介護職に向いていない人の性格
ここまで、介護職に向いている人の性格を紹介しました。
一方で、介護職に向いていない特性を持つ人もいます。
そもそも介護職とは、介護サービス利用者さんの生活をサポートすることです。
利用者さんがイキイキと元気に暮らせるように、日常生活の支援を行うのが役割です。
前述した向いている人に当てはまらない人はもちろん、相手の気持ちに寄り添えない人は利用者さんと信頼関係を築くことができないため、介護職に向いていません。
また、優しすぎる人や真面目すぎる人も、重荷を背負いすぎてしまうなど、ストレスが溜まりやすいといえるでしょう。
介護職はチームで連携して働くため、協調性がない人にも向いていません。
同時に複数の作業をすることも多いため、マルチタスクが苦手な人も難しいでしょう。
その他、潔癖症の人や臨機応変に動けない人なども向いていないと考えられます。
自分が介護職に向いているかどうかをよく考えて仕事を選ぼう
介護職は無資格・未経験で始められる仕事ではありますが、性格の向き不向きはあります。
今回は介護職に向いている性格と向いていない性格を紹介しました。
もちろん、現時点で向いていないところも、努力によって改善することは可能です。
ぜひ、自分が介護職に向いているかどうかを見極める判断材料にしてみてください。