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社会福祉士のダブルライセンスに良い資格は?メリット・デメリットも紹介

この記事の監修者
さとひろ
【​​資格​ 】​
社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員・介護福祉士・第二種衛生管理者など​

【プロフィール】​
特別養護老人ホームの生活相談員。介護職員やケアマネジャーも含めて約20年の経験あり。施設に勤めながら、ライターとして介護・福祉系の記事を執筆。

社会福祉士は、医療・福祉分野をはじめとしたさまざまな就業先で働けますが、幅広い専門性を身につけて、さらに活躍の場を広げることも可能です。
社会福祉士のスキルアップ・キャリアアップに役立つのが、ダブルライセンスの取得です。
医療・福祉分野に関連する資格だけでなく、社会福祉士の業務と相性が良い他分野の資格も選択肢となるでしょう。

本記事では、社会福祉士とのダブルライセンスに適した資格のほか、ダブルライセンスのメリット・デメリットもあわせて解説します。

医療・福祉系|社会福祉士とのダブルライセンスにおすすめの資格

医療・福祉系|社会福祉士とのダブルライセンスにおすすめの資格

社会福祉士とのダブルライセンスに適した医療・福祉系の資格は、以下4つです。

  • 看護師
  • 精神保健福祉士
  • 保育士
  • ケアマネジャー

医療・福祉系でダブルライセンスを取得すると、専門性を高められるとともに、より最善の相談・支援を実践できるようになるでしょう。

看護師

社会福祉士が医療業界で働く場合、医療ソーシャルワーカーと呼ばれ、悩みを抱えた患者さんやご家族の相談対応、退院後に問題なく生活を送るための支援を行います。
社会福祉士の役割は、あくまでも患者さんの心理的・経済的・社会的問題への解決に向けた手助けであり、直接治療に関わることはできません。

しかし、看護師とのダブルライセンスを取得すれば、相談業務だけでなく、病気や怪我を抱えた患者さんの看護ケアもできるようになります。
また、医療分野の専門知識が深まることで、患者さんの相談内容や病状、治療内容をふまえてより適切な支援をしやすくなるでしょう。

精神保健福祉士

精神保健福祉士の主な職場は、精神病院や精神障がい者社会復帰施設、保健所などです。
これらの施設に入院・入所している患者さんの相談に乗り、社会復帰のためのアドバイスや支援、日常生活に適応するための訓練などを行います。

社会福祉士の資格を持っている方は、精神保健福祉士の資格試験において共通科目12科目が免除されるため、比較的取得をめざしやすいでしょう。

<精神保健福祉士と社会福祉士では、支援する対象者が異なります。 精神保健福祉士の支援の対象者は、うつ病や統合失調症などの精神疾患を抱えている方やそのご家族などです。 精神障害を抱える方により良い支援ができるようになりたい、社会復帰の手助けがしたいと考えている方は、精神保健福祉士とのダブルライセンスが選択肢になります。

保育士

保育士は、子どもの健康と安全を守りながら、成長の援助を行う仕事です。
保育に関する専門性を活かして、保護者に子育ての助言・指導などを行うこともあります。
保育士の就業先は保育所だけでなく、母子生活支援施設や児童養護施設、知的障害児施設などさまざまな施設で働くことが可能です。

社会福祉士の資格を持っている場合、保育士試験のうち筆記試験科目3科目(社会的養護・子ども家庭福祉・社会福祉)が免除されます。
社会福祉士と保育士の知識があれば、子どもの発達・成長やそれにともなう悩みを深く理解し、より専門性の高い支援を提供できるようになるでしょう。

ケアマネジャー

ケアマネジャーは、介護が必要な方一人ひとりに応じた介護サービスを提供するため、アセスメントを行い、適切なケアプランを作成する仕事です。
自治体から委託を受け、要介護者の自宅などを訪問して心身の状態を調査・報告することもあります。

ケアマネジャーの資格を取得するには、特定の資格を保持したうえで5年以上(従事日数900日以上)の実務経験を積む必要がありますが、社会福祉士資格もこの対象です。
社会福祉士としてのこれまでの実務経験で要件を満たせる場合、介護支援専門員実務研修受講試験を受験できます。

高齢者福祉に携わりたい方にとって、ケアマネジャーとのダブルライセンスは、介護に関する専門性をさらに高められるのがメリットです。

その他|社会福祉士とのダブルライセンスにおすすめの資格

社会福祉士としての仕事の幅を広げたい、将来的に独立開業をめざしたいという方は、次のような資格も検討してみましょう。

  • 宅建
  • ファイナンシャルプランナー
  • 行政書士

それぞれの資格の特徴を解説します。

宅建

宅建(宅地建物取引士)は、不動産に関する専門知識を持ったスペシャリストです。
社会福祉士は、不動産に関する相談を受けるケースも少なくありません。
高齢者や障害を持つ方の住宅問題に対して、より適切なアドバイスを行うために、宅建とのダブルライセンスは役立ちます。

少子高齢化が進むなか、自宅介護や訪問介護の需要が増すとともに、今後の住まいや受け入れ先に悩む高齢者も増えていくことが予想されるでしょう。
社会福祉士と宅建のダブルライセンスがあれば、それぞれの専門性を活かして相談者の住宅選びのサポートがしやすくなります。

社会の変化に合わせて柔軟に働けるという点で、将来的には独立開業を視野に入れることも可能です。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、専門知識を活かして相談者のライフプラン設計、資産運用の支援、適切な商品の紹介を行う仕事です。
投資や各種保険に関する知識はもちろんのこと、不動産、ローン、相続などさまざまな分野に精通している必要があります。

社会福祉士とファイナンシャルプランナーのダブルライセンスがあれば、これらの幅広い知識をもとに、高齢者や障害を持つ方に適切な提案をしやすくなるでしょう。
他の資格に比べて難易度が高すぎないため、働きながら取得をめざせる点もメリットです。

行政書士

行政書士は、個人や組織などさまざまな相手から依頼を受けて、官公署に提出する書類の作成・提出の手続きを代行する仕事です。
業務を遂行するうえでは、政治や経済、個人情報の扱い方、各種法令などの専門的な知識が求められます。

社会福祉士はときに、経済的に困難な状況にある方、ご家族が亡くなったときのために備えておきたい方など、行政が関わってくる相談内容にも対応しなければなりません。
このとき行政書士の知識があれば、法的観点からのアドバイスができるようになります。

社会福祉士がダブルライセンスを取得するメリット

社会福祉士でダブルライセンスを取得している方は、より幅広い知識を持っていることを証明でき、相談者や職場の従業員から信頼されます。
さらに、ケアマネジャーや看護師とのダブルライセンスを取得した場合、相談業務だけではなく、介護や看護などの業務にも携わることが可能です。
自分の仕事の幅を広げられるとともに、職場によっては資格手当が増える場合もあるでしょう。

強みが増えることで活躍できる分野が広がり、転職にも有利に働きます。
自分の実現したいことや得意分野に特化したダブルライセンスを取得できれば、社会福祉士として独立開業も不可能ではありません。

社会福祉士がダブルライセンスを取得する際のデメリット

資格によっては養成学校に通う必要があり、取得できるまでに時間や費用がかかります。
養成学校の修了を要件としないものでも、試験合格に向けた勉強は必須となるでしょう。
資格取得にどれくらいの時間と費用がかかるのか、きちんと把握しておくことが大切です。

また、ダブルライセンスを取得しても、働き方によっては組み合わせた資格を十分に活かせないかもしれません。
例えば、看護師の資格を最大限活かすには、医療施設などが主な就業先の選択肢となります。
必ずしも組み合わせた資格と就業先を直接関連付ける必要はないものの、場合によっては、ダブルライセンスのメリットを感じにくくなる可能性があるでしょう。

自分の将来像を考え社会福祉士にメリットのあるプラス資格を探そう

社会福祉士は幅広い分野で活躍できる仕事ですが、ダブルライセンスの取得によって、さらに将来の選択肢を広げることが可能です。
医療・福祉分野であれば看護師、精神保健福祉士、保育士、ケアマネジャーなどが挙げられます。
宅建、ファイナンシャルプランナー、行政書士など他分野の資格も、社会福祉士の実践能力を向上させるのに役立つでしょう。

ただし、いずれの資格を取得する場合でも、費用や時間がかかります。
一方で、相談者からの信頼の獲得、携われる業務範囲の拡大、資格手当の付与など、社会福祉士のダブルライセンスには多くのプラスがあることも確かです。

自分のキャリアプランに合った資格を取得し、社会福祉士としての活躍の場を広げるために役立ててみましょう。

執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国80,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

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