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歯科衛生士のメリット・デメリットを知ろう

歯科衛生士は、患者さんの口腔健康管理を担うスペシャリストです。
社会的にも高いニーズがある仕事ですが、歯科衛生士として働くことには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
メリットだけでなくデメリットも把握しておくことで、自分にとって歯科衛生士の道が最適なのかを見極めるヒントになるでしょう。

この記事では、歯科衛生士のメリットとデメリットを紹介します。
就職・転職に際して自分自身の働き方に迷っている方は、参考にしてみてください。

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歯科衛生士のメリット6選

歯科衛生士のメリット6選

歯科衛生士として働くメリットには、次の6つが挙げられます。

  • ワークライフバランスを整えやすい
  • キャリアアップをめざせる
  • 勤務先を見つけやすい・転職しやすい
  • 医療系の知識が身につく
  • 日常経験を活かせる
  • やりがいのある仕事である

歯科衛生士にはいくつかデメリットとなる懸念点があることも確かですが、これらのメリットに魅力を見出して、長く働き続けている方も少なくありません。

ワークライフバランスを整えやすい

歯科衛生士には夜勤がなく、そのぶん家庭と仕事を両立させやすい点がメリットです。
勤め先によっては、勤務時間・勤務する曜日を自分に都合の良いように固定できるでしょう。

また、歯科衛生士は正社員だけでなく、パート・アルバイトでの求人もあります。
結婚や出産後に仕事と家庭を両立させやすく、子育てをしながら働くことも可能です。
結婚や出産を機に一度離職をしたあとも、歯科衛生士の資格さえあれば復職しやすいこともメリットといえます。

キャリアアップをめざせる

公益社団法人日本歯科衛生士会では、各専門分野に歯科衛生士が貢献できるようさまざまな認定研修を用意しています。
各種認定研修の内容は以下のとおりです。

【認定分野A】

  • 生活習慣病予防(特定保健指導)
  • 歯科医療安全管理
  • 糖尿病予防指導
  • 摂食嚥下リハビリテーション
  • 医科歯科連携・口腔機能管理
  • 在宅療養指導・口腔機能管理

【認定分野B】

  • 口腔保健管理
  • 地域歯科保健
  • 老年歯科
  • 障害者歯科
  • う蝕予防管理

参照: 日本歯科衛生士会

歯科衛生士としての国家資格を取得後も、上記のような研修を受けることで深い専門知識を身につけることができ、キャリアアップをめざせます。

勤務先を見つけやすい・転職しやすい

歯科衛生士の国家資格を一度取得すれば、全国のどこに住んでいても勤務先を見つけられます。
歯科衛生士の活躍の場は、歯科診療所、病院、介護保険施設、保健所などさまざまです。
なお、厚生労働省の統計によると、2022年4月時点で歯科診療所は日本全国に67,741施設存在することがわかっています。

結婚・出産などのライフイベントがきっかけで引越したとしても、転職先や復職先探しに困りにくいのは大きなメリットでしょう。

医療系の知識が身につく

歯科衛生士の勤務先の一つに、総合病院があります。
総合病院で働くと、歯科疾患以外の病気を抱える多くの患者さんが来院することから、歯科分野だけでなく医療系全般の知識を勉強する機会が増えるでしょう。

また、総合病院では、一般の歯科医院では治療が難しい疾患を持つ患者さんも来院します。
よって難しい症例にも対応でき、歯科衛生士としてのスキルアップにつながるでしょう。

日常経験を活かせる

歯科衛生士の業務内容には、自身の日常経験を活かすことも可能です。
例えば育児を経験している方なら、小児歯科治療の分野でその知識を活用できます。
また、ご家族に高齢の方がいる場合、老年歯科への理解が深まることでしょう。

このように、身近な経験から歯科治療に結びつく知識を吸収し、患者さんとのコミュニケーションや歯科治療の業務に活用できることが歯科衛生士のメリットです。

やりがいのある仕事である

歯科衛生士は国家資格であり、専門性の高い仕事内容となるため、働くなかで大きなやりがいを感じられるでしょう。
公益社団法人日本歯科衛生士会が2020年に発表した「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」によると、歯科衛生士の仕事にやりがいを感じると回答した人は、全体の80%以上にのぼりました。

歯科衛生士がやりがいを感じられるポイントとしては、以下のような項目が挙げられます。

  • 専門性が高い業務内容である
  • 人や社会に貢献できる
  • 人の命や健康を守れる仕事である

歯科衛生士のやりがいをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。

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歯科衛生士のデメリット7選

ここまで歯科衛生士のメリットを紹介してきましたが、働き始めてから後悔することがないよう、デメリットにも目を向けておきましょう。

  • 勉強が大変
  • 人間関係が悪化すると働きにくい
  • 休みが思うように取れないことがある
  • 感染リスクがある
  • 新人は雑務が多いことがある
  • 土日休みが取れない職場もある
  • 資格取得までの初期投資が必要

順に詳しく解説します。

勉強が大変

国家資格を取得するためにも勉強が必要ですが、歯科衛生士の資格を取得したあとも学ぶべきことは多くあります。
歯科衛生士としてさまざまな症例へ臨機応変に対応できるようになるため、セミナーに参加したり認定研修を受けたりなど、積極的な勉強が必要です。

総合病院など勤務先によっては、歯科分野以外の医療系の知識まで修得しなければならないこともあります。
このため歯科衛生士は、日々新しい知識を身につけたい向上心のある方のほうが向いているといえるでしょう。

人間関係が悪化すると働きにくい

歯科衛生士が勤務する歯科医院は、小規模な職場環境で職員数もそれほど多くないケースがあり、そのなかで人間関係が悪化すると働きにくくなるのがデメリットです。
医療分野では、医師や看護師、患者さんとのコミュニケーションも大切になるため、気が合わない人がいると出勤が億劫に感じてしまうかもしれません。

上述のメリットでも触れたとおり、歯科衛生士は転職をしやすい傾向にあります。
ストレスが心身に悪影響を与えてしまう前に、働きやすい職場を探すことも検討してみてください。

休みが思うように取れないことがある

勤務先によっては、休みが思ったように取れないケースもあります。
希望するタイミングで有給休暇が取得できなかったり、患者さんの数が多く休憩時間を削って働かなければならなかったりと、労働環境に不満を抱くこともあるかもしれません。

自分が譲れない条件を満たしているかをあらかじめ確認し、福利厚生が充実した職場をチョイスしましょう。

感染リスクがある

超音波スケーリング時や歯科医師によるタービン使用時には、唾液・血液の飛沫がともないます。
飛沫感染であればインフルエンザや風疹、血液感染ではB型肝炎・C型肝炎への感染リスクがあることも念頭に置いておきましょう。

しかし、これらのリスクがある業務内容だからこそ、マスクやグローブを装着するなどの感染対策がきちんと取られています。
洗浄・消毒に留意していれば、過剰に不安を抱く必要はないでしょう。

新人は雑務が多いことがある

勤務先によっては、働き始めてしばらくは患者対応をさせてもらえない可能性があります。
新人のうちは、器具の準備や洗浄など雑務ばかりを任されることもあるでしょう。
就職・転職してすぐに実務経験を積みたい、さまざまな症例に触れてスキルアップしたいと考えている方にとっては、雑務をこなす日々に物足りなさを感じるかもしれません。

とはいえ、いずれ実務に携われるようになるため、最初のうちは職場に慣れることから始めていきましょう。

土日休みが取れない職場もある

歯科衛生士はワークライフバランスを取りやすい職場が多いものの、患者さんの数が多い病院や人手不足の歯科医院などでは、土日の連休が取りにくい場合があります。
そもそも土日であっても、通常どおり営業する歯科医院は少なくありません。

希望を出せば土日連休を取ることも可能かもしれませんが、職場の人も同じく土日休みを希望している場合、毎回希望どおりに休むことは難しいでしょう。
どうしても土日に休みが欲しい方は、土日休み可能の求人に応募するか、勤務先と相談をしてみてください。

資格取得までの初期投資が必要

歯科衛生士の資格を取るためには、3年かけて専門学校か大学に通う必要があります。
このため歯科衛生士の資格を取得するまでには、学費と時間の面で初期投資が必要不可欠です。

独学で勉強をする、通信制の学校で学ぶなどの方法だと、歯科衛生士国家試験の受験資格は得られません。
少なくとも3年間は養成機関で知識とスキルを身につけなければならないため、時間とお金の余裕がない方にとっては、資格取得の難易度が高いと感じてしまうでしょう。

歯科衛生士のメリット・デメリットを理解して就職や転職を検討しよう

歯科衛生士として働くことには、ワークライフバランスを整えやすい、就職先を見つけやすい、キャリアアップがめざせるといったメリットがあります。
その一方で、資格取得までの初期投資が必要になるほか、勉強が大変であること、職場によって待遇がまちまちであることなどのデメリットがあることも確かです。

メリットとデメリットの両面を比べたとき、メリットのほうが大きく感じるようであれば、歯科衛生士が向いているといえるでしょう。
働き始めてから「休みが取りにくい」「福利厚生が不十分」といった不満を抱かないためにも、自分の希望が叶う就職先・転職先をじっくりと探してみてください。

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執筆者について

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