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クリニック経営の開業医の年収は?勤務医との差も紹介

クリニックを開業し、経営がうまくいけば、勤務医よりも多くの年収を稼げます。

しかし、開業したすべてのクリニックで勤務医よりも稼げるわけではありません。
クリニック経営者は、年収が下がるリスクを常に抱えています。

この記事では、クリニック経営者の年収を診療科別に紹介します。
年収が下がるリスクや、よくある質問への回答も紹介しているため、クリニックの開業を検討している方はぜひ参考にしてください。

クリニック経営者の年収はいくら?

クリニック経営者の年収はいくら?

開業医の年収を診療科別に紹介します。
年収のデータは、中央社会保険医療協議会の「第23回医療経済実態調査報告」で紹介されている一般診療所(個人(青色申告者を含む))を参考にしています。

目安年収は、医業収益+介護収益-医業・介護費用で計算した値です。

診療科 目安年収
内科 約2,070万円
小児科 約1,523万円
精神科 約3,279万円
外科 約1,158万円
整形外科 約2,606万円
産婦人科 約1,625万円
眼科 約3,258万円
耳鼻咽喉科 約2,156万円
皮膚科 約2,879万円
その他 約2,481万円

なお、上記の目安年収には、建物修繕費や家賃、ローン返済額などは含まれていません。
そのため、実際の年収は、上表よりも低い金額になるでしょう。

クリニックの経営について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

クリニック経営開業医と勤務医の平均年収の差

続いて、開業医と勤務医の年収の差を見ていきましょう。

開業医 勤務医
平均年収 約2,256万円 約1,054万円

勤務医の平均年収は開業医と条件を同じにするため、入院診療収益のない医療法人で働く医師の平均年収を紹介しています。
開業医と勤務医を比較すると開業医が勤務医の2倍以上差があるのがわかります。

しかし、すべての開業医が上記の金額を稼げているわけではありません。
なかには勤務医よりも年収が下がっているケースもあります。
次項ではクリニック経営者の年収が下がるリスクを説明します。

クリニック経営者でも年収が下がるリスクがある

開業医は勤務医以上の年収を稼げる可能性がありますが、集患できずに年収が下がるリスクもあります。
集患するためには、以下のポイントを押さえることが大切です。

  • 運営方針
  • 経営スキル
  • 長期目線での資金計画
  • 従業員とのコミュニケーション

開業医は患者さんの診察だけでなく、クリニックの経営も行わなければなりません。
上記のポイントは、いずれも勤務医として働くだけでは養われないスキルや考え方です。
クリニック経営者として成功するためには、経営に必要なスキルや考え方を磨きましょう。

クリニック経営者の年収に関するよくある質問

ここでは、クリニック経営者の年収に関するよくある質問に回答していきます。

  • クリニックを開業すれば年収1億円も可能?
  • 一番儲かるクリニックは何科?

順番に見ていきましょう。

クリニックを開業すれば年収1億円も可能?

開業医が年収1億円稼ぐことは可能です。
しかし、クリニックを開業してやみくもに集患するだけでは難しいでしょう。
年収1億円稼ぐためのポイントは、以下の3つです。

  • 自由診療を積極的に採用
  • 株などに投資
  • 副業で別の収入源を作る

自由診療は自院で治療費を決められるため、保険診療よりも多くの利益が得られます。
AGAやED、人間ドック、美容整形などに取り組み収益を増やしましょう。
クリニックの収益だけで年収1億円の達成が難しい場合は、投資や副業で個人の収入源を増やすこともおすすめです。

株の配当金や副業での収入を得れば、年収1億円も狙えます。

一番儲かるクリニックは何科?

第23回医療経済実態調査報告を参考に、診療科別の利益率を紹介します。
下表のデータは令和3年6月時点のものです。

診療科 利益率
内科 31.7%
小児科 42.1%
精神科 39.3%
外科 36.5%
整形外科 29%
産婦人科 28.9%
眼科 37.2%
耳鼻咽喉科 29%
皮膚科 45.4%

小児科と皮膚科の利益率が40%を超えており、次いで精神科・眼科が高い数値が出ています。
ただし、利益を出していても開業医本人の年収も高いとは限りません。
集患するための広告費や人件費がかさめば、増益減収の可能性もあります。

年収を増やすうえで重要なのは、いかに経営者がコストを抑えつつ集患できるかです。
上記の利益率は参考程度にとらえておきましょう。

クリニック経営者は勤務医の年収以上稼げる可能性があるがリスクもある

クリニックを開業し、経営がうまくいけば、勤務医以上の年収を稼げます。
そのためには以下のスキルや考え方が大事です。

  • 運営方針
  • 経営スキル
  • 長期目線での資金計画
  • 従業員とのコミュニケーション

クリニックの経営は勤務医として勤めているだけでは身につけられないので、自分で本を読んだり、勉強会に足を運んだりして、積極的に学ぶ必要があります。
努力を怠れば年収は下がり、廃業のリスクもあります。

勤務医以上に稼げるチャンスはありますが、勤務医以上に努力しなければいけないことを念頭に置いたうえで、開業するかどうかを検討しましょう。

執筆者について

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