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鍼灸師の年収はどれくらい?平均年収や月収をデータから詳しく解説

鍼灸師の年収について解説します。
平均年収や月収、中央値に加えて、鍼灸師が年収を上げるための方法についても紹介していきます。
年収を上げたい鍼灸師や、これから鍼灸師をめざす方は参考にしてください。

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鍼灸師の平均年収・月収は?

鍼灸師の平均年収・月収は?

ここでは、厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査の結果に基づいて、鍼灸師の平均年収や平均月収、手取り額をそれぞれ紹介します。

平均年収・月収

平均年収 平均月収 平均年齢
鍼灸師 423万円 26万円 38歳

鍼灸師の年収423万円は、全産業の平均年収443万円よりやや低い数値となっています。

手取り

鍼灸師の想定手取り年収は、約332万円です。
手取り年収は、年齢や家族構成、住んでいる地域などによって異なりますが、今回は以下の条件で計算しました。

  • 年収:423万円
  • 月収:26万円
  • ボーナス:111万円(423万円−26万円×12=111万円で仮定する)
  • 年齢:38歳
  • 配偶者:独身 一人暮らし
  • 住まい:東京
  • 年金:厚生年金
  • 健康保険:全国健康保険協会
税・保険の種類 内訳
厚生年金保険料 39万円
健康保険料 21万円
雇用保険料 2万円
所得税 9万円
住民税 20万円
手取り 423万円−39万円−21万円−2万円−9万円−20万円=332万円

出典:令和4年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表|全国健康保険協会
出典:令和4年度雇用保険料率のご案内|厚生労働省
出典:No.2260 所得税の税率|国税庁
出典:No.1199 基礎控除|国税庁
出典:No.1410 給与所得控除|国税庁
出典:個人住民税|東京都主税局

鍼灸師の中央値年収

ここでは、全日本鍼灸学会が実施した、はり・きゅう業の経営実態に関する全国調査の調査結果に基づき、鍼灸師の中央値年収を解説します。
中央値とは年収を昇順または降順に並べたうえで、真ん中の順位に位置する値のことです。

【営業形態別】鍼灸師の中央値年収

鍼灸師の営業形態別の中央値年収は次のとおりです。

営業形態別 中央値年収 最少年収〜最高年収
個人 320万円 120万円〜720万円
法人 600万円 150万円〜1,500万円
出張 150万円 50万円〜450万円

営業形態別の年収中央値は、法人営業所が最も高く年収600万円となります。
また、1ヵ月あたりの患者数の中央値をみると、やはり法人が最も多い150人で、個人が100人、出張が40人でした。

このことから、営業所の患者数と鍼灸師の年収は相関関係にあることがわかります。

【年齢別】鍼灸師の中央値年収

鍼灸師の年齢別の中央値年収は次のとおりです。

年齢別 中央値年収 最少年収〜最高年収
20代 300万円 65万円〜878万円
30代 500万円 179万円〜1,200万円
40代 500万円 200万円〜1,000万円
50代 360万円 121万円〜754万円
60代 222万円 100万円〜500万円
70代 155万円 73万円〜350万円
80代 91万円 49万円〜192万円
90代 80万円 65万円〜125万円

鍼灸師で最も中央値年収が高い年齢は、500万円台の30代・40代でした。
また、30代・40代は最高年収でも1,000万円を超えています。

【所持免許別】年収ランキング

鍼灸師の所持免許別の中央値年収は次のとおりです。

順位 所持免許別 中央値年収 最少年収〜最高年収
1位 はり師+きゅう師+柔道整復師 720万円 315万円〜1,350万円
2位 はり師+きゅう師+あん摩マッサージ指圧師+柔道整復師 690万円 300万円〜1,320万円
3位 はり師+きゅう師のみ 260万円 90万円〜600万円
4位 はり師+きゅう師+あん摩マッサージ指圧師 240万円 90万円〜500万円

所持免許別で最も中央値年収が高いのは、「はり師+きゅう師+柔道整復師」の720万円となっています。
次いで2番目に中央値年収が高いのは、「はり師+きゅう師+あん摩マッサージ指圧師+柔道整復師」の690万円です。

「はり師+きゅう師のみ」と「はり師+きゅう師+あん摩マッサージ指圧師」の中央値年収は250万円前後で、1位・2位との比較では400万円以上の差がありました。
このことから、柔道整復師の免許所持の有無で、年収に開きが生じることがわかります。

【男女別】鍼灸師の中央値年収

鍼灸師の男女別の中央値年収は次のとおりです。

男女別 中央値年収 最少年収〜最高年収
男性 380万円 130万円〜876万円
女性 180万円 60万円〜400万円

男女別の中央値年収は、女性鍼灸師のほうが200万円低い結果となりました。

女性鍼灸師の年収は低い?

女性鍼灸師の1ヵ月あたりの患者数の中央値は45人で、これは男性鍼灸師の105人よりも少ない数値です。
女性鍼灸師の年収の中央値は男性鍼灸師よりも200万円低く、患者数と年収が相関関係にあることがわかります。

しかし、近年は鍼灸師の活躍の場が、美容やスポーツなど幅広い分野に広がっていることから、女性ならではの悩みに対応できる女性鍼灸師の需要も増えていく可能性があります。

主婦が鍼灸師になる方法を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

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鍼灸師が年収を上げる方法

鍼灸師の年収を上げる方法は次のとおりです。

  1. 関連資格を取得する
  2. 需要に沿ったスキルを高める
  3. 条件の良い鍼灸院に転職する
  4. 独立開業する

それぞれ見ていきましょう。

1.関連資格を取得する

鍼灸師になるためには、はり師、きゅう師の資格が必要です。
さらに関連する他の資格も取得することで、キャリアアップや年収アップを狙いやすくなります。

関連する資格として代表的なのが、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師などです。
ほかにも、公益社団法人全日本鍼灸学会が認定する認定鍼灸師を取得すれば、高い技術や知識の証明になります。

2.需要に沿ったスキルを高める

美容鍼灸や高齢者鍼灸など特定の分野に特化したスキルを身につけることで、収入アップが見込めるでしょう。
近年では、シミ・シワの改善、生理や不妊など、女性ならではの悩みにアプローチできる女性鍼灸師が注目されており、女性誌にもたびたび特集が組まれています。

また、鍼灸は老年症候群(加齢にともない心身の機能が低下すること )に対する施術もできるため、高齢化にともなう予防介護としての需要も見込まれます。

3.条件の良い鍼灸院に転職する

待遇の良い鍼灸院に転職すれば収入アップを見込めます。
前述した関連資格を取得したり、特定分野に特化したスキルを高めたりしたうえで転職活動をすれば、高待遇を狙いやすいでしょう。

4.独立開業する

独立して自分の鍼灸院を開業する選択肢は、成功すれば大幅な年収アップが期待できます。
ただし、経営を軌道に乗せるためには、鍼灸師としての知識や技術だけでなく、経営能力も欠かせません。
事業計画や資金計画など、入念な準備をしてから開業をめざしましょう。

鍼灸師はスキルを身につければ年収アップも見込める仕事

鍼灸師の平均年収は423万円 で、全国平均よりも20万円ほど低い数値でした。
しかし、鍼灸師には関連資格の取得や独立開業など、年収をアップするためのさまざまな選択肢があります。

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