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調理師免許は国家資格なの?取得するメリットや取り方を解説

国家資格は、国から専門スキルを認められた証です。
国家資格があれば就職に有利かもしれないと考える方にとって、調理師免許が国家資格なのかどうかは気になることと思います。

本記事では調理師免許が国家資格であるのかを解説します。
合わせて、調理師として開業するメリットや資格の取得ルートも説明しますので、飲食業界で勤務したい方は、ぜひ最後までお読みください。

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調理師免許は調理師法で規定された国家資格

調理師免許は調理師法で規定された国家資格

調理師免許は国家資格です。
厚生労働省が定める調理師法によって、社会的地位を保証されています。

文部科学省作成の資料には、以下のような記載があります。

国家資格とは、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格。法律によって一定の社会的地位が保証されるので、社会からの信頼性は高い。

引用元:文部科学省 国家資格の概要について

また、調理師法はその目的を以下のように定めています。

調理師の資格等を定めて調理の業務に従事する者の資質を向上させることにより調理技術の合理的な発達を図り、もって国民の食生活の向上に資することを目的とする。

引用元:調理師法

つまり、調理師免許は調理や食に関する専門的技術と知識があると国から証明されるものなのです。

飲食店で勤務する場合、必ずしも調理師免許が必要とは限りません。
しかしながら、飲食業の求人要項には調理師免許保持という条件が示される場合があります。

調理師免許を持っていれば、就職時に役立ったり優遇されたりするので、就職口の幅が広がります。
これから飲食業で働きたい方は取得しておきたい資格の一つでしょう。

調理師免許は名称独占資格!

調理師免許は名称独占資格です。
調理師免許を持っていなければ、「調理師」とは名乗れないことが、調理師法によって定められています。

免許を所持していない者が調理師と名乗った場合には、30万円以下の罰金を課せられるので、注意が必要です。

ただし、業務独占資格ではないので、調理師の免許がなくても、飲食店で調理業務の担当はできます。

業務独占資格とは、医師や看護師、弁護士など、有資格者でなければ携われない業務を独占的に行える資格のことです。

調理師免許を取得していなくても、自身が調理した食材を提供でき、飲食店の開業も可能です。

しかし調理師免許を所持していることにより、飲食店開業に必須となる食品衛生責任者の資格取得のための講習会が免除になったり、お店のイメージアップにもつながったりなどのメリットがあります。

調理師免許は都道府県知事から与えられる

国家資格という名称から、調理師免許は国から交付される印象がありますが、実際に調理師免許を交付するのは住所地の都道府県知事です。

調理師養成施設で一定科目を修了した者か、2年以上調理業務に携わったあと、調理師試験に合格した者に都道府県知事が免許を与えます。

なお、調理師試験を執り行うのも都道府県です。
厚生労働大臣の定める基準をもとに、調理、栄養、衛生などに関する知識を問う試験問題が都道府県ごとに作成されます。
よって、各都道府県で試験問題や日程が異なり、合格率にも差が出ます。

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調理師免許は養成学校卒業か実務経験+独学で取得する

調理師免許は養成学校卒業か実務経験+独学で取得する

飲食業界で働くにも、飲食店を開業するにもメリットがある調理師免許ですが、どのような取得方法があるのでしょうか?

方法は主に二つです。

  • 調理師養成施設を卒業と同時に自動で取得
  • 2年の実務経験を積んだのち、調理師試験に合格して取得

それぞれ詳しく見ていきましょう。

専門学校などの調理師養成施設を卒業する

調理師免許を取得する方法の一つは、厚生労働大臣が指定する調理師養成施設で学び、卒業と同時に調理師資格を取得するルートです。
最短1年で資格を取得でき、調理師試験を受ける必要もありません。

調理師学校ではプロの講師陣から調理の基礎や応用、最新技術まで学べるので、即戦力になれる知識や技術を効率的に身につけられます。
在学中に試験や講習会を受けることで、調理師免許以外の資格を得られる場合もあり、これは養成施設ならではのメリットといえるでしょう。

ただし当然、学費や通学などにまつわる金銭的負担や時間の拘束はともないます。

調理師免許についてさらに詳しい内容はこちらの記事を参照ください。

実務経験を2年以上積んで、調理師試験を受ける

調理師免許を取得する方法の二つ目は、調理に関わる2年以上の実務経験を積み、調理師試験を受けるルートです。
調理師試験に合格すれば、都道府県知事から免許証が交付されます。

調理師試験の受験資格は、以下のように定められています。

  • 最終学歴は中学校卒業以上
  • 調理の実務経験は週4日以上かつ1日6時間以上の勤務
  • 実務経験2年以上だが、複数勤務していた場合は合算可能、同一期間の場合は合算不可
  • 調理師法施行規則で定められている施設で勤務していること

受験資格を得るためには、勤務先が指定の施設であるか、勤務時間や年数は足りているかなどの事前確認が必要です。

また調理師試験の対策も必須です。
合格率は60%前後なので難易度の高い試験ではありませんが、それでも独学や通信講座など利用しながら継続的な学習は欠かせません。

調理師免許は国家資格!取得して活躍の場を広げよう

調理師免許がなくても、調理業務を担当することや飲食店を開業することはできます。
しかし、飲食業界の求人のなかには調理師免許の有無を問うものもあり、資格を持っていることで就職の幅が広がります。

資格取得をめざす方法は、調理師試験を受けなくても免許を取れる調理師学校に行くか、金銭的負担を少なくしながら実務経験を積み、調理師試験に望む方法の2通りです。
それぞれ、自分に合ったライフプランで免許取得をめざせます。

今後飲食業界で活躍したい方にとっては、取得しておきたい資格の一つです。
調理師免許を取得して、活躍の場を広げましょう。

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