
調理師の業務内容は、厨房で料理を作ることだけではありません。
職場によっては、接客や下準備、後片付けなど、調理以外の業務も行います。
この記事では、調理師の業務内容や、活躍している職場、必要なスキルなどについて解説していきます。
調理師をめざしている方や、調理師という仕事が気になっている方は参考にしてください。
目次
調理師はどんな仕事?
調理師は、調理を主な仕事とし、国家資格である調理師免許を持つ人のことを指します。
調理を業務で行うこと自体は資格がなくても可能ですが、調理師を名乗れるのは、調理師免許を持っている人だけです。
調理師のなり方や、調理師免許の詳細、調理師試験の合格率について詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。
では、ここからは調理師の主な仕事内容について見ていきましょう。
業務内容
ここでは、調理師が行う主な業務として、次の5つを紹介します。
- 食材の仕入れ
- 料理の仕込み・開店準備
- 調理
- 場合によって接客
- 後片付け
それぞれ見ていきましょう。
食材の仕入れ
食材の仕入れも調理師の仕事の一つです。
仕入れ方法は店によって異なり、近所の八百屋や市場に直接買いに行く、電話やメールで発注するなど、さまざまな方法があります。
料理の仕込み・開店準備
開店前には仕込みを行います。
仕込みとは、食材の切り出しや、野菜の皮むき、スープの煮込みなど、その日の調理業務をスムーズに進めるための下準備です。
また、個人経営の店舗では開店前の準備も、調理師みずから担当することもあるでしょう。
調理
実際に調理を行う工程です。
職場によっては、お客さんからオーダーされたものだけではなく、ビュッフェメニューや、栄養士が考案したメニューを作ることもあります。
また、調理後の盛り付けも調理師の役割です。
場合により接客
調理師も、場合によっては接客まで行うことがあります。
店舗によって調理と接客が分業制になっているところもありますが、特に個人経営など小規模の飲食店では、調理師が接客することは珍しくありません。
後片付け
営業時間終了後には、調理場の清掃や、調理器具の手入れといった、後片付けを行います。
飲食店の経営において、特に重視するべき事柄の一つが衛生管理です。
そして毎日の後片付けは、衛生管理の要ともいえる業務ですから、調理師も細心の注意を払って行う必要があります。
また、包丁をはじめとする調理器具については、調理師が自ら管理するのが基本です。
職場
調理師の職場といえば、レストランなどの飲食店を想像する人が多いでしょう。
しかしその他にも、以下のようなさまざまな職場があります。
- 飲食店
- 宿泊施設
- 病院・社会福祉施設
- 学校・保育園
経験を積めば独立・開業をめざせるのも調理師の魅力の一つといえます。
給料
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査によると、調理師を含む飲食物調理従事者の平均年収は、約333万円です。
これは、全産業の平均年収である489万円を下回る数値です。
ただし、調理師の年収は職場やスキル、経験によって個人差が大きいため、必ずしも収入が少ない仕事というわけではありません。
調理師に仕事に必要なスキル
調理師にとって、特に重要なスキルは、調理の技術と知識です。
しかし、それだけでは十分ではありません。
お客さんはもちろん、他の調理師やホール担当、仕入先の業者など、さまざまな人と円滑なコミュニケーションを取る能力も必要です。
また、現状に満足せず、よりおいしい料理をつくろうという探究心も欠かせません。
調理師の仕事内容を把握して、調理師の道をめざそう
調理師の仕事は、単純に調理をすることだけではありません。
職場にもよりますが、開店前の準備や閉店後の後片付け、接客など、担当する業務は多岐にわたります。