ケアマネジャーは事業所や施設で働くことが多い職種ですが、在宅勤務も可能です。
昨今、国から介護サービス事業所でのICT機器の導入が推奨されており、ケアマネジャーの仕事も例外ではありません。
この記事では、ケアマネジャーの在宅勤務での仕事内容や注意点について解説するので、参考にしてください。
目次
ケアマネジャーは在宅勤務ができる
ケアマネジャーの仕事は、利用者宅への訪問(モニタリング業務)、ケアプラン作成、電話業務、サービス担当者会議など多岐にわたります。
ケアマネジャーが在宅勤務となった場合も、基本的な仕事内容はほとんど変わりませんが、介護ソフトや端末を使用するなど業務方法が異なるため、詳しく見ていきましょう。
ケアプランの作成
在宅勤務でケアプランを作成する場合は、事業所から支給されるタブレット端末や介護ソフトを使用します。
作成したケアプランデータは、居宅介護支援事業所、訪問介護や医療機関などのサービス提供事業所間で共有されるため、申し送りなどの手間を省くことができます。
また、タブレットなどの端末があれば、外出中であっても情報入力や確認が可能です。
利用者のモニタリング業務
作成後のケアプランが適切に実施されているかどうかを確認するモニタリング業務も、新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、リモートでの実施が可能です(2023年1月時点)。
原則として、モニタリングは月に1度、利用者さんの自宅に直接赴く形で実施されますが、現在は臨時的な対応として、直接対応しなくても良いとされています。
電話対応
在宅勤務における電話対応では、事業所の代表電話から転送されてくるものと、ケアマネジャーに配布されている携帯電話に直接かかってくるものがあります。
電話の相手は利用者や関係各所の担当者、そして同じ事業所のスタッフなどですが、スタッフ同士でのやり取りは緊急性の高いものにのみ電話を使用し、それ以外はチャットツールを利用すると良いでしょう。
電話の場合は、1対1のコミュニケーションにとどまってしまいますが、チャットであればスタッフ全体への情報共有を兼ねられるためです。
ケアマネジャーの在宅勤務における注意点
ここからは、在宅勤務における注意点を紹介していきます。
ケアマネジャーが在宅勤務をした場合、事業所からタブレット端末や持ち歩き用の携帯を貸し出されることがあります。
それらの管理や個人情報の取り扱いには、十分に注意しなければなりません。
個人情報の取り扱い・機器の管理
在宅勤務でのリモート作業となると、注意しなければならないことの一つに個人情報や機器の管理があります。
ICTやソフトウェアを導入した場合は、利用者の個人情報が1箇所に集約されるため、もしも個人情報が漏れてしまうと、利用者だけではなくそのご家族まで損害を被るおそれがあります。
そのため、介護事業所内でIDやパスワードの管理を徹底しなければなりません。
また、事業所から貸し出す機器に関しても、予期せぬ盗難を防ぐため管理場所に施錠をする、盗難防止用チェーンを設置するなどの対策が必要です。
スタッフ同士のコミュニケーション不足
在宅勤務では、スタッフ間のコミュニケーションが少なくなりがちです。
特にケアマネジャーは仕事柄単独業務が多いため、困ったことや相談事がある場合、在宅勤務ではあまり相談をする手段や機会がないことがあります。
そのため、顔の見えるビデオ通話なども活用しながら、コミュニケーションの機会を意識的に増やすと良いでしょう。
ケアマネジャーはリモートワークもできることを知り働き方の選択を広げよう
ケアマネジャーの在宅勤務における仕事内容や注意点について解説しました。
仕事内容は事業所や施設で働く場合とほとんど変わりませんが、パソコンやタブレット端末を使用する機会が増えるため、最初は戸惑いを感じてしまう方がいるかもしれません。
しかし、インターネットを介して他機関と利用者のデータを共有することができるため、今まで行っていた書類業務を減らすことができます。
もちろん個人情報の漏えいなど慎重にならなければいけない部分もありますが、自分のライフワークに合わせた働き方ができることが一番のメリットといえるでしょう。