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保育士の役割とは?社会的役割と仕事の役割を解説

「保育士になりたいと思っているが、具体的な役割がいまいちわからない」と疑問に思っていませんか。

いざ保育士として就職したのちに、「自分が思い描いていた職種ではなかった」という状況は避けたいものです。

本記事では、保育士の社会的役割や仕事上の役割を解説します。
保育士をめざしている学生や転職を考えている社会人は、ぜひ参考にしてみてください。

保育士ができることは?社会的な役割と仕事上の役割

保育士ができることは?社会的な役割と仕事上の役割<

一般的に知られている保育士の役割は、「子どもを預かり世話をする」というものではないでしょうか。
しかし、時代とともに保育士の役割は変化しています。

現在、保育士の役割としては、次の2つが挙げられます。

  1. 社会的役割:保育士不足や待機児童問題の解消、未来を担う子どもを育てる、共働き世帯の家庭支援など
  2. 仕事上の役割:子どもへの基本的な生活習慣の指導、子どもが社会生活でのルールを習得するための補助、子育てに悩む保護者のサポートなど

保育士が不足し核家族世帯が増加している現在では、保育士に求められる役割はより複雑になっているといえるでしょう。

保育士の社会的な役割

保育士に期待される社会的役割は、近年特に変化しています。
ここでは、保育士不足や待機児童問題、家庭支援などの保育士の社会的役割を解説します。

保育士不足や待機児童を解消する

現在、社会問題となっている待機児童数は、2021年4月では全国で5,634人となっています。
待機児童数が22,741人だった2013年の頃と比べると減少傾向ですが、今後も社会問題として解決への取り組みが必要でしょう。

待機児童問題を解決するには、保育の受け皿を確保する必要がありますが、現状保育士は不足しています。

実際に、令和4年4月の保育士の有効求人倍率は1.98倍となっており、人材不足である状況がうかがえます。

保育士として勤め、待機児童問題の解決につなげることも、社会的な役割といえるでしょう。

家庭を支援する

現在、核家族世帯や共働き世帯が増加しており、両親が働いている間に「親族に子どもの世話を頼む」のは難しくなっています。

実際に、共働き世帯は1980年に約600万世帯だったのに対し、2021年には約1,200万世帯と大きく増加しています。

核家族世帯は、2005年の約2,800万世帯から2020年の約3,000万世帯と、こちらも増加しています。

保育所に子どもを預けられるならば、両親は安心して職場で働くことができます。
共働き世帯や核家族世帯の子育てを支えることは、現代社会において保育士の重要な役割の一つであるといえます。

未来を担う子どもを育てる

少子高齢化により、子どもが成長し社会で活躍していくことがさらに重要視される昨今。
未来を担う子どもたちを、社会全体で育てる意識が必要になってきました。

保育所は、異年齢との交流や集団行動で生活していくなかで主体性、協調性など必要な社会性を身につけられます。
社会全体のなかでも、子どもたちと多くの時間を一緒に過ごす保育士は、子どもの社会的成長を長く支えるという意味で、大きな役割を担っているといえるでしょう。

保育士の仕事上の役割

保育士の仕事上の役割

保育士の役割の本質となるものは、職務上行う子どもの成長促進や社会性の教育、保護者の子育て支援などです。

ここからは、保育士の仕事上の役割を詳細に解説します。

子どもの成長と教育を支援する

保育士の仕事上の役割は、子どもに基本的な生活習慣を学ばせることや、遊びを通して体力や知力を身につけさせることです。
また、あいさつなどの社会的な教育も大切です。

具体的な成長・教育支援は以下の3つがあります。

生活習慣 食事・睡眠・排泄・着替え・手洗いなどをサポートしながら自立を促す
遊び ・絵本や歌を通して物の名前や形、言葉を覚えさせる
・運動遊びにより、身体機能の向上や体力を身につけさせる
・積み木遊びや工作などにより、道具の使い方や想像力を養う
園児同士や保育士の関わり ・園児同士で、「ありがとう」「おはよう」などの挨拶やお礼を行うことで社会性を養う
・遊びや集団行動をとおして友達の作り方や話し方、社会のルールなどを学ぶ

保育の専門家として、子どもの成長を促し教育することが、保育士の仕事上の重要な役割です。

保護者とコミュニケーションを取ってサポートする

保護者とコミュニケーションを取り、子育てに対する不安や悩みのサポートを行うことも保育士の仕事上の役割です。

前述したように、現在では核家族世帯が増加しており、身近に子育ての悩みを相談できる相手がいない保護者もいます。

しかし、保護者の子育ての悩みなどを汲み取ることは難しく、無理に家庭の事情に踏み込むことは、相手に不快感を与えかねません。
そのため、保護者と関われる送迎などのわずかな時間に、丁寧な挨拶とともに、子どもの成長の様子や頑張ったことなどを伝えることが大切です。

小さな時間の積み重ねが保護者との信頼関係を築き、保護者の悩みを傾聴するきっかけとなるでしょう。

核家族が増加する近年、子育ての悩みを抱える保護者も少なくありません。
単に子どもを世話するだけでなく、保護者の精神面をサポートすることも、保育士の役割です。

保育士は社会的な役割も大きい意義のある仕事

保育士は、未来の社会を支える子どもたちの成長を促し、社会性の土台を教育する、大切な仕事です。

核家族世帯や共働き世帯が増えている現在では、保護者の精神的サポートも担っています。
また、保育士として勤めることは、社会問題である待機児童の解消にもなります。

以上のように保育士は、社会的意義の大きい仕事といえます。

執筆者について

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