医療事務の診療科を選ぶポイントの一つとして、業務の忙しさが挙げられます。
「仕事内容が楽なほうが働きやすい」という方もいれば、「忙しいほうがやりがいがある」という方もいるでしょう。
本記事では、医療事務で比較的楽といわれる科と、難しいといわれる科を紹介します。
自分に合った診療科を見つけたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
医療事務は何科が良いの?
以下では、楽といわれることが多い診療科、難しいといわれる診療科の特徴を解説していきます。
ただし、前提として、医療事務が楽な仕事というわけではないことを理解しておいてください。
医療事務は資格なしでも働けますが、より転職や収入で有利になる資格を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
医療事務で楽といわれることが多い診療科の特徴
新規の診察者が多い診療科に比べると、定期的に通院される方が多い診療科はある程度流れが決まっているため、比較的覚えることも少なく、楽であることが多いでしょう。
また、定期受診であればイレギュラーが発生する可能性も低く、急な対応を強いられることも少ない傾向にあります。
ほかにも、指導料や処置の種類が事前に決まっている場合も、新しく覚えることが少ないため、覚えることが多い診療科に比べると比較的楽だといえるでしょう。
医療事務で難しいといわれる診療科の特徴
難しいといわれる診療科は、患者数が多かったり、緊急の診断が多かったりする診療科です。
1日あたりの患者数が多ければ、それだけ多忙になりますし、緊急の診断はイレギュラーな対応が必要になるため、体力的にも負担が大きくなります。
また、指導料や処置の種類が多い場合は覚えることが増えるため、記憶力に自信がない方は難しく感じることが多いでしょう。
子どもが多い科はスムーズに診察ができず、時間どおりに終わらないことが多いです。
医療事務で比較的楽といわれている診療科
上記の特徴を踏まえたうえで、医療事務で比較的楽な診療科は以下の3つです。
- 精神・心療内科
- 眼科
それぞれの特徴を見ていきましょう。
精神・心療内科
精神・心療内科は繁忙期がなく、急な診察も少ないため、事前に1日の受診者を把握した状態で対応できます。
そのためスケジュールが組みやすく、残業は少なめの診療科といえます。
また、基本的には定期受診で、対応や算定方法にも大きな変化がないのも楽といわれる理由の一つです。
眼科
眼科も緊急性が少なく、急なスケジュールの変更もあまりない診療科です。
そのため、一人ひとりの患者さんに余裕を持って対応でき、残業もそれほど多くありません。
薬をもらうために来院される方も一定数いるため、毎回同じ検査と処置、薬の処方で終わるケースもあり、比較的楽な科といわれています。
医療事務で比較的大変な診療科
続いて、医療事務のなかでも比較的大変といわれる3つの診療科を紹介します。
- 小児科
- 整形外科
- 耳鼻咽喉科
順番に見ていきましょう。
小児科
小児科は患者さんが子どもであるため、診察を嫌がったり騒いだりして時間どおりに診察が進まず、残業になることがあります。
また、夏風邪が流行る7~8月やインフルエンザが流行する12~3月、その他地域の保育園や学校で流行している病気があるときには、患者数が増え、業務量も多くなりやすいです。
整形外科
整形外科は、スポーツや交通事故などの予期せぬ怪我により、急な診療が必要なことがあるため、不定期で残業が発生します。
なかには、診察時間が過ぎてから受診するケースもあるでしょう。
特に冬場は、路面凍結による事故の怪我や、スキー・スノボーなどの怪我が増え、さらに多忙です。
また、実務以外にも処置や注射、レントゲン撮影などを行うため、覚えることが多く算定業務にも時間がかかります。
耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科は小児科と同じく子どもが多いため、イレギュラーの発生しやすい診療科です。
また、花粉症の時期は繁忙期となり、多くの患者さんが訪れます。
この時期は医療事務も残業することが多くなるでしょう。
医療事務は自分にあった診療科を選ぼう
どの診療科であっても、医療事務は決して簡単な仕事ではありません。
しかし、あえて楽な診療科と、難しい診療科を分けるとするなら、不確定要素が少なく、患者数も安定している科は比較的楽だといえるでしょう。
逆に、急な診療などの不確定要素が多かったり、繁忙期に患者数が大きく増える診療科は難しいといわれることが多いです。