
臨床検査技師は、医療現場において患者さんの血液や尿などの検体を調べたり、心電図や超音波などを用いて目に見えない身体の中の検査を行う検査のスペシャリストです。
検査によって体の内部で起こっている異常の原因を明らかにすることで、適切な治療につなげることができます。。
また、近年の健康志向の高まりにより予防医療も注目されていることから、検診・検査の数も増えており、臨床検査技師の需要は高まりを見せています。
そこで今回は、臨床検査技師の年代別の人数推移、施設別の人数比率について詳しくみていきましょう。
目次
全国の臨床検査技師の人数推移
以下にて、全国の臨床検査技師の人数推移を年代別にまとめました。
年代 | 人数(常勤換算従事者数※) |
2016年 | 55,072人 |
2017年 | 54,960人 |
2020年 | 55,170人 |
※常勤換算従事者数とは、すべての病院で働く職員の労働時間を「常勤の職員が何人働いているか?」に換算した数値(臨床検査技師の資格は保有しているが、病院で働いていない人の数は含めません)
上表のとおり、臨床検査技師の常勤換算従事者数の調査は、毎年行われているわけではありませんが、2016年から実施された調査を見ると、どの年も5万5,000人前後となり横ばいの状況です。

施設別|臨床検査技師の人数
続いて施設別の人数を見ていきましょう。
厚生労働省の調査によると、2020年施設別の臨床検査技師の人数は以下のとおりです。
施設の種類 | 人数 |
一般病院 | 54,261.7人 |
一般診療所 | 12,582人 |
医育機関 | 7,728.8人 |
精神科病院 | 908人 |
上記の結果から、臨床検査技師は一般病院や一般診療所に多いことがわかります。
理由として、一般病院や一般診療所では、乳がん検診などで臨床検査技師が必要となるケースが多いことが考えられます。
臨床検査技師の人数は横ばい!時代に関係なく求められる仕事
臨床検査技師の人数は、2016年以降5万5,000人前後で推移しています。
健康意識の高まりによる予防医療や、高齢化社会による検査業務増加の影響などで、今後も臨床検査技師の需要は高まるでしょう。
特に一般病院や一般診療所では、がん検診や生理機能検査(心電図や超音波など患者さんの身体を直接調べる方法)などで、臨床検査技師の活躍が引き続き期待されています。
時代が変わっても、臨床検査技師は医療現場に欠かせない存在といえるでしょう。