
臨床検査技師に期待されるチーム医療での役割は、医師の診断や患者さんの治療に欠かせない検査情報の提供です。
臨床検査技師のチーム医療での役割を知っておかないと、業務に支障が出るかもしれません。
臨床検査技師のチーム医療での役割を知って、医療に貢献したいのではないでしょうか。
この記事では、臨床検査技師に期待されるチーム医療での役割や、関わるチームの種類を紹介します。
目次
臨床検査技師に期待されるチーム医療での役割
臨床検査技師は、医師の指示に従ってさまざまな検査を行う専門家です。
検査の種類は、血液や尿、便や病変の一部などを検体とする「検体検査」、心電図検査や超音波検査、肺機能検査といった患者さんを直接調べる「生体検査」などです。
臨床検査技師には、医師の診断や患者さんの治療に欠かせない検査情報を提供するという役割があります。
チーム医療では、医師や看護師、栄養士や薬剤師などの医療スタッフに検査結果を提供して、患者さんの健康状態や症状を調べることに貢献します。
検査室にこもってデータを測定するだけでなく、実際に心電図検査や採血を行うのも臨床検査技師の仕事です。
臨床検査技師が関わるチームの種類
臨床検査技師が関わるチームには、どういった種類があるのでしょうか。
ここでは、チームの種類を紹介します。
栄養サポートチーム(NST)
栄養サポートチーム(NST)は、医師や看護師など、さまざまな専門職が協働して患者さんの栄養管理を行う専門チームです。
医師や看護師だけでなく、管理栄養士や薬剤師などで構成されています。
臨床検査技師は、患者さんの検査結果から栄養評価や病態評価を行います。
患者さんの栄養状態を改善するだけでなく、治療効果や生活の質を向上させたり、合併症を予防したりするためにも、欠かせない役割です。
呼吸ケアサポートチーム(RST)
呼吸器疾患のため呼吸がうまくできなかったり、人工呼吸器をつけたりしている患者さんなどを対象に、できるだけ早く呼吸状態の改善を図るのが、呼吸ケアサポートチーム(RST)です。
患者さんの呼吸が少しでも楽になり、日常の生活を送れるようにサポートします。
臨床検査技師は、肺活量検査など、呼吸に関わる検査を行います。
レントゲンではわからないような肺や気管支などの状態を把握して、診療や治療を支援するのも役割です。
感染症対策チーム(ICT)
感染症対策チーム(ICT)は、医師や看護師などで構成され、院内感染防止対策や現場の感染管理状況の監視などを行います。
近年、抗菌薬などが効かなくなるような薬剤耐性菌が増えているため、病院内での感染症対策は重要課題となっている状況です。
臨床検査技師は、院内感染を早期に対策するために、微生物や細菌の検出を行い、迅速に情報提供するという役割があります。
院内感染が発生した際に、情報の発信源となります。
リハビリテーションチーム
心身障害で日常生活に支障がある患者さんに、さまざまな手段で退院や社会復帰をめざすのがリハビリテーションチームです。
例えば、脳卒中や手足のまひ、体が動かしにくいといった身体の障害や、精神的な病気や障害が予想されるという心の障害に対応します。
臨床検査技師は、筋電図や脳波などの検査を行うのが役割です。
そして、他の検査ではわからないような脳神経系の働きを把握して、患者さんの現状や治療効果の判断をサポートします。
救急医療チーム
救急医療チームは、通常の診療時間では間に合わないような緊急の怪我や病気をしている患者さんに、応急処置や救命などを行います。
耐えがたい苦痛や生命の危機が迫っているなど、緊急性がある患者さんを救うことをめざします。
臨床検査技師は、24時間365日、検体を採取して検査を行い、正確な結果を迅速に提供して診断をサポートすることが役割です。
医療安全管理チーム
人工呼吸器や人工心肺装置などの生命維持管理装置を安全に操作できるように、保守点検などを行うのが、医療安全管理チームです。
臨床検査技師は、検査に必要となる各種医療機器の安全管理や、安全に使用するための研修を行ったり、保守点検の計画を策定したりします。
例えば、臨床検査による医療事故などに関わる情報を集めて、事故が起こりにくくなるように対策を考えます。
臨床検査技師のチーム医療での役割を知って参考にしよう
臨床検査技師に期待されるチーム医療での役割は、医師の診断や患者さんの治療に欠かせない検査情報の提供です。
臨床検査技師のチーム医療での役割を知っておかないと、業務に支障が出てしまうかもしれません。
臨床検査技師は、医師の指示にしたがってさまざまな検査を行う専門家として、栄養サポートチーム(NST)や呼吸ケアサポートチーム(RST)などに関わります。
臨床検査技師のチーム医療での役割をよく知り、参考にしてください。