臨床検査技師になるためには、大学、短大、専門学校などで学んだうえで、国家試験に合格する必要があります。
その際に気になるのが、学費や入学金などお金のこと。
この記事では、臨床検査技師の専門学校に通う費用（入学金や学費など）について、国立大学、私立大学と比較しながら解説していきます。
奨学金制度にも触れているため、臨床検査技師の専門学校への進学を考えている方は参考にしてください。
目次
臨床検査技師の専門学校の学費
ここでは、臨床検査技師の専門学校に通ったときの、入学料、学費、その他諸経費などを紹介していきます。
入学金
入学金はおおむね15万円〜30万円が相場です。
なかには入学金の優遇制度として、学校の卒業生や在校生の血族2親等以内の場合は半額になるところもあります。
入学金は基本的には同じ学校であれば学科が異なっていても同じ金額となります。
授業料
授業料は、1年あたり60〜130万円が相場です。
授業料に関しては、同じ学校でも専攻や学科によって金額が異なります。
臨床検査技師は歯科衛生士や看護のような他の学科と比較すると、やや高めの傾向です。
その他（実習費・施設教材費など）
入学金や学費の他にも実習費や施設教材費、諸会費などが別途必要な専門学校もあります。
それらの金額は合わせておおむね15〜60万円ほどです。
また、実習のときに使用する白衣や実習器材、授業で使用する教科書、国家試験受験料なども、別途費用としてかかります。
臨床検査技師をめざすなら学費は専門学校が安い？
臨床検査技師になるための学校は専門学校以外にも、国公立大学や私立大学があります。
それぞれ選ぶポイントがいくつかあると思いますが、ここでは学費に焦点をあてて比較してみましょう。
国公立大学
国公立大学の学費は専門学校よりも安く、入学料が20万円〜29万円、年間の授業料が50〜65万円です。
そのなかでも公立大学では、県内に居住しているものや配偶者または一親等の親族が居住していることを条件に入学料が安くなる制度を取り入れている大学もあります。
私立大学
私立大学の学費は専門学校よりも高い傾向にあり、入学料は20〜35万円、年間の授業料は60万円〜170万円です。
なかには入学料や学費以外にも同窓会費や父母の会費などがかかる学校もあります。
臨床検査技師の専門学校の学費には奨学金制度の活用も
臨床検査技師の専門学校に進学を希望しても経済的な問題を理由に諦める方がいるかもしれません。
しかし、奨学金制度を利用すれば進学が可能となる場合もあります。
ここでは、政府が用意する奨学金制度や学校独自のものなどを紹介していきます。
日本学生支援機構による貸与型の奨学金
日本学生支援機構による奨学金には、第一種奨学金と第二種奨学金があります。
第一種奨学金は無利子の奨学金、第二種奨学金は利子がつく奨学金です。
これらを選択する条件には、学力基準や家計基準、その他通学方法などの条件を満たす必要があります。
自分にはどちらが当てはまるのかを事前に確認しましょう。
日本学生支援機構による高等教育の修学支援制度（給付型）
こちらは上記と同じ日本学生支援機構による、給付型の奨学金です。
この奨学金制度は令和2年4月にスタートし、主に授業料や入学金の免除・減額とあわせて給付型奨学金が支給されるものです。
支援の対象としては、世帯収入や資産の条件を満たし、かつ進学先で学ぶ意欲がある学生
となっています。
ただし、すべての専門学校が対象になっているわけではありません。
進学を希望する専門学校が対象付に含まれているかどうかは、文部科学省が公開する対象校リストより確認することができます。
日本政策金融公庫
三つ目は全額政府出資の政府系金融機関による融資です。
こちらは、世帯年収が設定されている金額以内におさまっている方が対象になります。
融資額は子ども1人につき、350万円以内（一定の要件を満たすと450万円以内まで引き上げられる）となっています。
これには金利がつき、返済期間は18年以内です。
学校独自の奨学金
最後に学校独自の奨学金です。
学校ごとにさまざまな奨学金制度が用意されています。
詳細は学校の資料請求やホームページまたは、直接電話して確認してみましょう。
学校独自の奨学金の例としては、以下のようなものがあります。
- 成績優秀者を対象に利息無しで毎月数万円を貸与
- 成績上位者を対象に授業料を一部免除・1位は全額免除
臨床検査技師をめざすなら専門学校と大学の学費を知って進学の参考に
臨床検査技師の専門学校にかかる費用を紹介しました。
専門学校から臨床検査技師を目指す場合の学費は、国公立大学よりはやや高く、私立大学よりは安い水準です。
また奨学金については、文部科学省や政府系金融機関によるもの、学校独自の制度を用意しているところなど、さまざまなものがあります。
臨床検査技師をめざすための学校を選ぶ際には、費用も一つの参考にしながら、無理なく通える学校を選びましょう。
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