転職をめざす臨床検査技師のなかには、「面接で緊張してしまう」「何を話したら良いかわからない」など、面接に苦手意識を持っている方も多いでしょう。
本記事では、臨床検査技師の転職活動における、面接のポイントを紹介します。
面接が苦手な方こそ準備をしっかりして、転職を成功させましょう。
目次
臨床検査技師の面接は事前準備が重要
転職活動の面接では、事前準備をしっかり行うことで、採用される確率を大きく高めることができます。
せっかく臨床検査技師として優れた技術や知識を持っていても、それが面接官にうまく伝わらなければ、採用されることは難しいでしょう。
面接の失敗として代表的なものには、「緊張してうまく喋れない」「焦ってつい早口になってしまう」「何を話せば良いのかわからない」といったものがありますが、これらはいずれも、適切な準備によって防ぐことができます。
自分を正しくアピールするためにも事前準備はしっかりするようにしましょう。
面接対策の前に考えたい、臨床検査技師が転職を成功させるポイント
面接の事前準備をする、さらに前段階として、自己分析を行い、転職したい理由や将来のビジョンを言語化しておきましょう。
自己分析を通し、何をめざして転職するのかが明確になっていないと、転職後に「思っていたのと違った」などのギャップが生じるおそれがあるためです。
ここでは、自己分析のポイントとして、2つの項目を紹介していきます。
希望の就職先が自分のやりたい分野と一致している
臨床検査技師としてどのようなキャリアを積んでいきたいのか、具体的に決めておきましょう。
臨床検査技師は検体検査や超音波検査など、職場によって求められる知識や技術が異なります。
また、診療科によっても、患者さんのニーズや年齢も異なり、求められるコミュニケーション能力も変わるでしょう。
自分が携わりたい診療科はどこなのか、特定の検査に特化したいのか、あるいは患者さんとコミュニケーションを取りながら仕事を行いたいのかなど、自分の希望を細分化し、具体的に答えられるようにしておきます。
たくさんある臨床検査技師の職場から希望先を吟味する
臨床検査技師は病院やクリニックだけでなく、幅広い職場の選択肢があります。
下記は、臨床検査技師が働く職場をまとめたものです。
- 大学病院・総合病院
- 健診センター
- クリニック
- 検査センター
- 保健所
- 治験関連機関
- 医療機器メーカー・製薬会社
- 大学研究室・研究所
さまざまな可能性を視野に入れ、自分のキャリアを広げるような選択を心がけましょう。
臨床検査技師の面接準備はどのようなことをすれば良い？
面接の準備としては、以下のことをしておきましょう。
- 場所、時間、持ち物、目的地までのルート検索
- 希望先の理念や特徴の研究
- 面接の質問・回答のシミュレーション
面接本番までに、面接会場の場所や時間、持ち物の確認をしておきましょう。
面接会場までの道や電車の乗り換え方法などについても調べておくと安心です。
希望先の特徴を理解しておくことも欠かせません。
特に重要なのは企業理念です。
企業理念を理解することで、希望先がどのような人材を欲しがっているのかを把握できます。
自分の志望理由と、希望先の理念を絡めて相手に伝えれば、希望先は自分たちの経営方針をわかってくれていると感じ、アピールにつながります。
どのような質問が来るのかを具体的に想定し、回答を準備しておくことも大切です。
丸暗記する必要はありませんが、事前にどのような内容の質問が来るのかを頭に入れておけば、本番で慌てずに対応できます。
臨床検査技師が面接で聞かれる質問と回答例
ここからは、面接でよく聞かれる質問と回答例について紹介していきます。
①前職を辞めた理由は何ですか？
前職を辞めた理由は、前向きな理由としましょう。
仮に「人間関係が嫌だった」という理由であったとしても、面接官にその事実を伝えてしまうと「同じ理由で辞めてしまうのでは」と不安を抱かせてしまいます。
「新しい分野にチャレンジしたい」など、ポジティブな表現に言い換えることが大切です。
【例文】私が転職を決意した理由は、より専門的に勉強をしたいと思える分野ができたからです。
現在は一般病院にて、生理検査から超音波検査まで幅広い業務を担っておりますが、そのなかでも検体検査に特化して技術を深めたいと思う気持ちが芽生えました。
私の務めている病院では遺伝子検査や腫瘍マーカーを取り扱う事例は少ないですが、症例数の多い御院であれば、自分の行いたい検査に多く携わり、技術が身につけられると思いました。
②この病院（会社）を希望した理由は何ですか？
志望理由は、「希望先ではないと駄目な理由」を述べましょう。
希望先が大事にしている理念や、病院の特徴と絡めて伝えられると良いでしょう。
【例文】
現在働いている病院では、循環器の症例を多く取り扱っており、心エコーなどの業務を中心に行っていますが、規模が〇〇人と少ない状況です。
御院は循環器に特化した専門病院となるため、自身の経験を生かしつつ、より自分のスキルを高められると思いました。
>>臨床検査技師に合格する志望動機の書き方は？例文を新卒・転職に分けて解説
③自己PRをしてください
自己PRでは、自分がこれまでの経験で得たスキルや知識を、希望先でどのように活かせるのかを具体的に伝えるようにします。
また、自分の強みが生きた体験談なども交えると効果的です。
【例文】自分の強みは好奇心旺盛で、何事も深く学びたいという気持ちが強いことです。
現職では心電図や生理検査に従事していますが、疑問に思ったことはすべて調べるようにしています。
その姿勢が伝わり、患者さんからも信頼され、相談や質問を受けるようになりました。
御院で働く際にも、自分の強みを一層生かして業務に励んでいきたいと思っております。
④この病院でどのようなキャリアを積みたいですか
面接時、キャリアプランについて聞かれることも多いです。
「上位資格をめざしたい」「管理職になりたい」など、向上心をアピールできると良いでしょう。
私は現場での検査のスペシャリストになりたいと思っております。
そのためには、検査の異常に気付く豊富な経験や知識が必要です。
御院で働きながらさまざまな症例に触れ、ゆくゆくは二級検査技師資格を取得したいと考えております。
④【逆質問】何か質問はありますか？
逆質問では、待遇面や福利厚生についての質問をするのはNGです。
「給与はいくらですか」といった内容よりも、入職後に働くイメージがつきやすい質問や、勉強する意思をアピールできる質問が良いでしょう。
【例文①】1日にどの程度の検査人数を担当しますか？
【例文②】御院は循環器に特化したクリニックとなっていますが、心電図検査やエコー検査の他にも事前に勉強すべき分野がありますか？
面接対策をしっかりして希望の内定を勝ち取ろう
転職の面接では事前準備をしっかり行うことで、成功率を上げることができます。
臨床検査技師も例外ではありません。
本記事では、よくある質問に対する回答例も紹介してきました。
「どのように答えたら良いかわからない」という人はぜひ本記事を参考にして、面接対策に挑みましょう。
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