
看護師には理系のイメージがあるかもしれませんが、文系からでもめざすことができます。
本記事では「理系だけど数学や理科科目が苦手」「文系科目のみで看護師になりたい」と考えている人向けに、文系から看護師になるコツを紹介していきます。
これから看護師をめざす方は、ぜひ参考にしてください。
目次
文系でも看護師になれる?
文系でも看護師をめざすことはできます。
看護師になるためには、まず、看護師国家試験の受験資格を得なければなりません。
受験資格は、厚生労働省が定める学校で学べば獲得できます。
厚生労働省が定める学校にはいくつかの種類がありますが、4年制の大学もしくは3年制の専門・短期大学を経て看護師になるケースが全体の90%以上です。
国公立大学の場合は、共通テストを受ける必要があるため理系科目の勉強が必要ですが、二次試験では文系科目のみで受験できる大学もあります。
また、専門学校では数ⅠAまでを求められることはあっても、数ⅡBや化学といった本格的な理系科目は要求されない場合が多いです。
したがって、高校1年生レベルの数学力があれば受験は可能です。
また、社会人入試では小論文と面接のみで受験を受け付けている学校もあります。
学校で習った勉強に不安を感じる社会人でも対策が立てられるようになっているので、安心して受験できるでしょう。
文系から看護師になるコツ
基本的に、看護師は理系に分類される職業です。
したがって、文系から看護師をめざす場合には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
下記に具体的な内容をまとめたので、見ていきましょう。
試験科目に注目する
まずは、受験する学校の試験科目が何なのかを、正しく把握するようにしましょう。
というのも、国公立大学、私立大学、専門学校など各学校によって受験システムが異なっており、一概に受験科目が決まっているわけではないためです。
現在の入試システムは、国公立大学では共通テスト+二次試験の形となっています。
私立大学では共通テストだけでなく、一般入試や独自の入試方法を展開している場合もあるため、志望校のホームページや受験要綱をよく読むようにしましょう。
専門学校も私立大学と同様です。
また、得点の配点比率に独自の入試方法を設定している学校があることにも留意しておきましょう。
例えば、英語や国際文化を重視する大学では、英語の配点比率が高くなったりします。
自分の得意分野で、多く配点を獲得できるように工夫するのが大切です。
生物はできるようにしておくと後々有利
共通テストを受けるなら、数学+理科科目(選択)が必要になるケースがほとんどです。
看護師の理科科目としては、生物・化学を指定する学校も多いです。
学校によって選択できない教科があるので注意しましょう。
なかでも生物は、受験勉強で身につけた知識を入学後も活かせるため、おすすめです。
看護師になるための学校では、入学後に解剖生理学や人体構造を学ぶ必要があり、これらと近い分野である生物の知識は役に立ちやすいのです。
面接・小論文を重視する学校も視野に
看護師になるための学校では、入試科目に面接や小論文が課せられるケースが多くあります。
看護師の仕事では、臨床で多種多様な家族背景や価値観をもつ患者さんとコミュニケーションを取りながら関係を築いていく必要があるため、話し方や人柄も重要視する傾向にあるのです。
特に社会人入試などでは面接や小論文がより重要で、学校によっては面接と小論文のみで受験する学校もあります。
コミュニケーションや人と話すことが得意な方は、無理に理系科目を勉強せず、面接・小論文を重要視している学校にシフトチェンジしてみるのも良いでしょう。
文系看護師ならではのメリット
最後に、文系看護師の強みについて説明します。
文系でも、看護師の職業に活かせる知識や特技は豊富にあります。
「文系だから」と思わずに、前向きに自分の長所を誇っていきましょう。
小論文に強い
先述のとおり、看護師になるための学校では、受験科目に小論文が含まれることが少なくありません。
また、学校の受験だけでなく、病院の入職試験などでも小論文を課している場合もあります。
文系であれば、論理的な文章や正しい日本語の使い方を知っている人も多く、小論文を書くのがスムーズです。
小論文は苦手意識を持つ方も多く、他の受験生に差をつけやすい部分でもあります。
入学後も文章力が生かせる
文系の文章力は、働いたあとでも発揮できます。
看護師は、日々の仕事で看護記録や報告書などを作成し、文章力が必要とされる場面は多いです。
そのため、ある程度の文章を書く力は必須の条件といっても良いでしょう。
文系で看護師をめざすなら試験科目を調べて対策しよう
看護師は一般的には理系に分類される職業ですが、志望校の試験科目を理解し、対策を立てれば、文系でもめざすことができます。
文系看護師は、理系看護師とは異なった強みを持つことも多いため、「文系だから」と諦めずに、看護師の道を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。