
訪問看護師をめざす看護師にとって、履歴書や面接で伝える志望動機は、自分の熱意や専門性をアピールすることができる重要な機会です。
この記事では、訪問看護師の志望動機を考えるときのポイントや、例文を紹介します。
目次
訪問看護師の志望動機のポイント
訪問看護師の求人に応募しようと思っても、志望動機について悩んでしまう方も多いでしょう。
まずは、志望動機を考える際のポイントを紹介します。
志望動機を考えるうえでの基本原則
志望動機を考えるうえで大切なことは、その仕事への熱意ややる気、自分の持つスキルや知識を伝えることです。
また、医療の世界は常に進化しているため、最新の知識と技術を学び続けることのできる姿勢が求められています。
患者さん中心のケアへの情熱
訪問看護師としての仕事では、患者さん一人ひとりに寄り添い、そのニーズに合わせたケアを提供することが求められます。
このような患者さん中心のケアを実践するには、患者さんの立場に立って考え、彼らの生活の質を高めるための措置を講じることが重要です。
自律性とチームワークのバランス
訪問看護師は、一人で患者さんのお宅を訪問することが多く、患者さんに必要なケアを一人で考えて責任を持って実行しなければいけません。
そのためには、看護師としての高い自律性が求められます。
自己管理能力と自律性をもって仕事を進めることは、訪問看護師としての効果的なケアを提供するうえで欠かせないでしょう。
同時に、チームとしての連携も重要です。
患者さんへの最適なケアを実現するためには、医師、看護師、その他の医療専門家との協働が必要とされます。
志望動機では、自己管理力の高さやチームワークへの意識なども伝えることで、病院側に自身の価値をアピールできるでしょう。
今までの経験を結び付ける
過去の看護経験は、訪問看護の分野でどのように活かせるかをアピールできるチャンスです。
自分が現場で学んだことや経験したことを振り返りながら、それを通して得たスキルや知識が訪問看護師としてどのように役に立つかを志望動機で伝えましょう。
緊急時にどのような対応をしてきたか、患者さんとのコミュニケーションのなかで何に気を付けていたかなど、これまでの看護経験が訪問看護師としての強みにもつながります。
訪問看護が自分に合っていると感じる理由も伝える
看護師という職種のなかで、なぜ訪問看護が自分に合っているかを話すことも大事なポイントです。
自分自身の看護観やキャリアにおける目標から訪問看護師に通じる部分をアピールしましょう。
例えば、地域社会に訪問看護師として貢献したいことや、家で過ごされる患者さんとじっくり関わりたいなどの動機は、訪問看護師という仕事への意欲を示すポイントになるでしょう。
なぜその病院を選んだのかを伝える
訪問看護師になりたい理由や、自身のスキルなどを伝えることも大事ですが、志望動機では、数ある病院のなかでなぜその病院を選んだのかを伝えることが非常に重要です。
病院の方針や理念が、自身の考えとどう合致しているのか、病院の掲げる理念に自身がどう貢献できるのかなどを伝えましょう。
訪問看護師の志望動機の例文
訪問看護師として働きたい場合、自分が未経験者か経験者かなどによっても内容が変わってきます。
ここでは、新卒・未経験者向けと経験者向けに分けて例文を紹介します。
新卒や未経験者向けの例文
新卒や未経験者の場合に大事になってくるのは、これから勉強していくといった意欲や、どのように貢献したいかといった姿勢です。
新卒として訪問看護師になりたい人の例文
特に、ご高齢の方や障がいを持つ方が自宅で安心して自分らしく生活できるように、必要な看護ケアの提供を通してサポートしていきたいと感じ、訪問看護師を志望しております。
また、患者様に最適な医療を提供するためには、看護師だけではなく、医師や薬剤師、ケアマネージャーなど他の職種の方と連携していくことが大切であると大学の看護実習で学びました。
貴院が他の医療機関とも密に連携を取り合い、地域密着型の医療を提供している点に強く惹かれ、貴院を志望しております。こ
私の熱意と学んできた知識を活かし、より良い医療を提供できるチームの一員として活躍したいと考えております。
訪問看護の魅力について触れたうえで働きたい熱意をアピールする例文
私は、患者様が最も安心する自宅で直接ケアを提供できる訪問看護に魅力を感じています。
同じような疾患や症状であっても患者様の背景や価値観、ニーズによって、必要な看護は異なるため、個々の患者様に合わせたきめ細やかなサポートができる訪問看護師として成長していきたいと考えています。
そうしたなかで、貴院が、長年にわたり訪問看護の分野で高い評価を受けている点に魅力を感じ、志望しました。
未経験ではありますが、熱意と学び続ける姿勢で、貴社の訪問看護チームに貢献できればと考えています。
これから訪問看護師としてのキャリアをスタートしたい人の例文
大学で経験した訪問看護の実習をとおして、患者様との信頼関係を構築し寄り添っていくことの大切さに加え、患者様に寄り添うためにはご家族も含めてサポートしていく必要があることを学びました。
貴院は、患者様のニーズに柔軟に対応できる体制を整えつつ、ご家族に対してのサポートも重視していると感じ志望いたしました。
新しい知識を積極的に学び、患者様に必要な看護を実施できるよう看護師として成長していきたいと考えています。
看護師経験のある人向けの例文
病院や施設などで看護師経験がある人は、今までの看護師経験をもとに、志望動機を伝えるのが一般的です。
これまで培った知識やスキルをアピールしていきましょう。
緩和ケアや慢性疾患ケアに焦点を当てた例文
前職の看護師経験により、患者様のQOLを高め自分らしく生活できるように支援するためには、早い段階から緩和ケアを導入し、看護師として患者様の変化を即座に捉えられるアセスメント能力と柔軟なコミュニケーション能力が大切であると考えています。
今後は、今までの看護師経験を活かし、訪問看護の分野で、患者様に必要な看護を素早く提供できる看護師として活躍していきたいと思っています。
貴院が、在宅ケアにおいて特に緩和ケアに力を入れていると知り、強く惹かれました。
自分の看護経験を活かし、患者様が安心して穏やかに過ごせる環境作りができればと考えております。
経験を活かしたい・地域医療に貢献したい、といった内容の例文
この経験を活かし、訪問看護師としてもっと個々の患者様の生活環境に入り込んだ支援を行いたいと考えています。
在宅で過ごす患者様が、より快適に、より自立した生活を送れるようサポートすることで、地域医療に貢献したいです。
貴院の行う訪問看護が、ご家族を含む全体的なケアを重視している点が、とても魅力に感じております。
貴院での職務を通じて、在宅でのケアが患者様の生活の質を大きく向上させることに貢献できればと考えています。
自分らしい志望動機でアピールしよう
訪問看護師として働くということは、患者さん一人ひとりの生活と向き合ったケアも求められます。
採用面接のなかで「どうして訪問看護師として働きたいのですか?」と志望動機を聞かれたときに、スムーズな受け答えができるように事前にきちんと準備をしておきましょう。
自分で履歴書やエントリーシートに書く際に志望動機の書き方がわからなくなってしまった際は、この記事で取り上げている志望動機の例文の書き方を参考にしてください。