病院内の薬局や調剤薬局など、薬剤師のいる所で事務作業をサポートするのが調剤事務管理士の仕事です。
会計などの業務に加えて処方箋の管理やレセプトの作成も行います。
薬局内で専門的な知識を活かして働くため、専門用語や仕組みについて理解しなければなりません。
そのため、調剤事務管理士として働くためには調剤事務関連の資格が必要です。
ここでは、調剤事務管理士の資格が取得できるおすすめのテキストを紹介します。
目次
調剤事務管理士のテキストを選ぶなら?
調剤事務管理士は比較的メジャーな資格のため、テキストの種類も豊富です。
そんななかから、自分に合ったテキストを見つけるポイントを紹介します。
調剤報酬事務が学べるもの
調剤事務管理士のテキストを選ぶなら、調剤報酬関連の内容を学べるものがおすすめです。
薬局には処方箋の調剤を行う薬剤師がいますが、薬剤師をサポートできるのは調剤事務担当者です。
日本は国の保険制度によって薬を全額実費ではなく、一部負担金のみで受け取れます。
この制度を受けるために、調剤報酬事務の担当者が請求や計算を行い、制度に基づきながら調剤報酬の請求をしていきます。
薬局の経営にも関わる部分となり、調剤報酬事務を学んでおくと薬剤師や医療の向上に役立つでしょう。
レセプト作成について詳しく書かれているもの
レセプトとは、健康保険組合などに請求をする際に必要な請求書です。
レセプトにはどの患者さんに何の薬をどれくらい、どのような形で渡したのかなどの明細が記されています。
記載する内容は薬局ごとに形式が異なるものではなく、厚生労働省によって定められたフォーマットに記載すると決められています。
レセプトには請求期限があり、全部の調剤報酬に対して80%~90%を請求しますが、保険番号などの違いがあると薬局に戻ってきてしまうため、再度請求しなければなりません。
記載内容が細かく、請求などの内容の確認も多いため、間違いなく作成する必要があります。
レセプト作成について詳しく学べるテキストなら、理解しながら学べるでしょう。
最新の情報が載っているもの
試験問題は法改正などによって日々更新されています。
古い問題集を使うと、誤った情報を覚えてしまう可能性もあるため注意が必要です。
例えば、2020年には消費税改正および診療報酬改定があり試験問題に反映されています。
テキストを購入する際は、最新版を必ず使いましょう。
常に持ち歩けるもの
常に持ち歩けるテキストなら、外出中の隙間時間で学習ができるのでおすすめです。
空いた時間を使って効率よく勉強したい方は、ポケットサイズ程度の小さなテキストを選ぶとよいでしょう。
調剤事務管理士のおすすめテキスト5つ
ここまでテキストの選び方やポイントについて紹介してきました。
選び方やポイントを踏まえて調剤事務管理士のおすすめテキストを5つ紹介します。
新版 ’20-21年版 調剤報酬請求事務 検定&実務ハンドブック
20-21年版 調剤報酬請求事務検定&実務ハンドブック|Amazon
「新版 ’20-21年版 調剤報酬請求事務 検定&実務ハンドブック」は、調剤報酬請求事務関連の要点をまとめた書籍です。
ケーススタディも豊富で、わかりやすいように図表を用いて要点をまとめています。
実際の調剤報酬請求事務での試験に出題される問題やレセプトの作成、点検など演習問題も豊富に載っています。
初めての薬局で働きながら調剤事務管理士を目指す人、キャリアアップ目的で資格取得を目指す人におすすめです。
’20-’21年版 ひとりで学べる 調剤報酬事務&レセプト作例集
’20-’21年版 ひとりで学べる 調剤報酬事務&レセプト作例集|Amazon
「’20-’21年版 ひとりで学べる 調剤報酬事務&レセプト作例集」は、最新の薬価に基づいて解説されているテキストです。
薬価の計算は複雑なだけでなく、値段や量、営業時間外などの要素によって変わってしまう部分があります。
これらについて、図形を使いながらわかりやすく説明しています。
調剤事務管理士で知っておかなければならない基礎や仕組み、処方箋の読み方や計算などが丁寧に説明されているので、初心者の方には特におすすめのテキストです。
【最新’20-’21年版】ひとりで勉強できる 調剤報酬請求事務・練習ノート
【最新’20-’21年版】ひとりで勉強できる 調剤報酬請求事務・練習ノート|Amazon
「【最新’20-’21年版】ひとりで勉強できる 調剤報酬請求事務・練習ノート」は、2020年4月に行われた薬価の改訂や診療報酬に合わせて新たに発行されたテキストです。
薬局での事務に欠かせない調剤請求の基本や進め方について解説されています。
実務の内容も盛り込まれていて、仕事の流れも学ぶことができます。
初心者からすでに現場で働いている経験者まで、役立つ情報が満載のテキストです。
令和2年版 保険調剤Q&A(調剤報酬点数のポイント)
保険調剤Q&A 令和2年版 (調剤報酬点数のポイント)|Amazon
「令和2年版 保険調剤Q&A(調剤報酬点数のポイント)」は、令和2年度の調剤報酬改定に対応済みのテキストです。
薬局の現場で生じる質問や疑問を掲載し、これらをもとにした調剤報酬での解釈の方法や算定の仕方についても記載されています。
調剤基本料の基礎や考え方、また薬剤服用歴管理指導料やかかりつけ薬剤師指導料についても掲載されているため、日々薬局で働く人も重宝する一冊です。
初心者から経験者まで幅広く学べるテキストとなります。
調剤報酬実務必携 2020年4月版
「調剤報酬実務必携 2020年4月版」は、2020年度に変更された調剤報酬の改定内容をわかりやすくまとめたテキストです。
2019年からアップデートされた内容に加えて、実務に必要な情報や知識をわかりやすくまとめたもので、要点部分はカラーで見やすくなっています。
ポケットサイズの大きさのため、持ち運びも便利で、隙間時間を使って勉強したい人にもピッタリです。
厚生労働省から発出された情報をすぐ追記できるようなメモ部分もあり、実務関連の情報を要点でまとめています。
薬の副作用についても記載されているので、知りたい情報を簡単に確認できるのが特徴です。
内容に関しては初心者から経験者まで幅広く活用できますが、調剤事務管理士の資格取得よりもその後の実務に関わってくるものが多いです。
調剤事務管理士テキストを探してみよう!
調剤事務関連の資格のなかでも古くから知名度の高い調剤事務管理士は、薬局で働く際に取得しておきたいものです。
また調剤事務管理士は受検資格もなく、年間6回のチャンスがあるので挑戦しやすい資格でもあります。
薬剤師のいる薬局で事務作業をサポートするには、専門的な知識が必要です。
そこで、初心者でも経験者でも取得できるのが調剤事務管理士となります。
上記で紹介したようなレセプト業務や調剤報酬業務が学べて、問題演習があるテキストなら効率よく学べます。
実用的で人気の高い調剤事務管理士のテキストを探して、資格取得を目指してみましょう。