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管理薬剤師がもらえる手当とは?種類と相場について徹底解説!

この記事の監修者
藤野紗衣
【資格】
薬剤師

【プロフィール】
ライター。東北大学薬学部卒業後、おもに病院薬剤師として勤務。現在は医療関連のコラムや取材記事の制作に関わる。専門知識を一般の方にわかりやすく伝える記事や働く人を支える記事を書いている。

管理薬剤師という重要な役割を担う方々にとって、手当は収入の重要な部分を占めています。
しかし、その種類や相場については意外と知られていないのが現状です。

本記事では、管理薬剤師がもらえる手当の種類や相場について詳しく解説します。
さらに、手当を通じて収入をアップさせる方法についても触れていきます。

管理薬剤師はもちろん、将来管理薬剤師をめざす方々にとっても、参考になる情報です。

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管理薬剤師がもらえる手当の種類

管理薬剤師がもらえる手当の種類

管理薬剤師にとって、手当は給与を構成する重要な要素の一つです。
では、具体的にどのような種類の手当があるのでしょうか。

ここでは、管理薬剤師が受け取ることの多い主な4種類の手当について、詳しく見ていきましょう。
それぞれの特徴や支給条件、相場などを理解することで、自身の処遇を客観的に評価する一助となるはずです。

資格手当

管理薬剤師がもらえる手当として、薬剤師関連の資格手当があります。

薬剤師資格手当

資格手当は、薬剤師として働く人に支給される手当の一つです。
この手当は、薬剤師という専門的な資格を持っていることに対する評価として支給されます。
対象となるのは、調剤併設型ドラッグストアや調剤薬局で働く薬剤師、病院や企業のDI業務を担当する薬剤師、さらには医薬品卸の管理薬剤師などです。

手当の相場は、一般的に3万円から6万円程度とされています。
ただし、この金額は勤務先や地域、経験年数などによって変動することがあります。
資格手当は、薬剤師としての専門性を認められた証でもあるため、モチベーション向上にもつながる重要な手当といえるでしょう。

認定薬剤師手当

認定薬剤師手当は、特定の認定資格を持つ薬剤師に対して支給される手当です。
この手当はすべての職場で支給されるわけではなく、会社の方針によって支払われている場合があるという種類のものです。

「認定薬剤師」とは、日本薬剤師研修センターなどが認定する資格のことを指します。
この資格は、最新の医療や薬学の知識と技術を持つ薬剤師であることを客観的に証明するものです。

認定薬剤師手当の相場は、一般的に2万円から5万円と言われています。
この手当は、継続的な学習と専門性の向上を評価するものであり、キャリアアップの動機付けにもなります。
認定薬剤師資格の取得は、自己研鑽の証であると同時に、収入アップの機会にもなり得るのです。

管理職手当(役職手当)

管理職手当、または役職手当は、管理薬剤師や会社の管理職になった場合にもらえる手当です。
この手当は、管理業務や責任の増加に対する報酬として支給されますが、注意すべき点もあります。

というのは、管理職手当をもらっている場合、残業手当が出ない職場もあるからです。
これは、管理職は労働時間管理の対象外とされることがあるためで、残業が多い職場では、昇進することで給料が下がる可能性も出てきます。

管理職手当を受け取る際は、総合的な待遇を考慮することが重要です。

残業手当

残業手当は、勤務時間外に勤務したときに支払われる手当です。
労働基準法では、1日8時間を超える時間外労働には、通常の賃金の25%以上の割増率で残業手当を支払うことが定められています。

残業手当の計算方法は以下のとおりです。
(時給 × 1.25) × 残業時間数

ただし、計算の手間を省くために「固定残業代」としている会社もあり、この場合、一定時間分の残業代があらかじめ給与に含まれています。

残業手当は、管理薬剤師の収入を大きく左右する可能性があります。
しかし、過度の残業は健康面での懸念もあるため、ワークライフバランスを考慮しつつ適切に管理することが重要です。

管理薬剤師が得られる手当の相場

管理薬剤師が得る手当の全国平均を考えるために、年収の比較から見ていきましょう。

令和3年に実施された医療経済実態調査によれば、管理薬剤師の年収は721万円、通常の薬剤師の年収は472万円でした。

中央社会保険医療協議会|第23回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告

この差額にはさまざまな要素が影響していますが、そのうち、管理薬剤師の役職手当の相場は、一般的に月3~5万円といわれています。

ただし、この金額は勤務先や地域、個人の経験や能力によって大きく変動する可能性があります。
また、役職手当以外にも、先ほど述べた資格手当や残業手当なども合わせて支給されているので。総合的な収入を考える際は、基本給と各種手当を合わせて評価することが重要です。

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管理薬剤師が手当で収入をアップさせる方法

管理薬剤師が手当で収入をアップさせる方法

管理薬剤師として働くなかで、収入をアップさせたいと考えている方も多いでしょう。
手当を活用して収入を増やす方法はいくつかあります。
ここでは、資格取得、経験の蓄積、転職という3つの観点から、収入アップの方策を探っていきます。
これらの方法を適切に組み合わせることで、より効果的に収入を増やすことができるでしょう。

資格を取得する

資格取得は、管理薬剤師が収入をアップさせる有効な方法の一つです。
取得した資格に対し資格手当が支給されれば、直接的な収入増加につながります。

資格を持っていることは、現在の職場での評価を上げるだけでなく、転職時にも大きな強みとなります。
例えば、認定薬剤師や専門薬剤師などの資格は、専門性の高さを証明するものとなります。

ただし、資格取得には費用がかかることも考慮しなければなりません。
なかには勤務先が費用を負担してくれる場合もあるので、経営陣に相談してみるのも良いでしょう。

資格取得は、短期的な収入アップだけでなく、長期的なキャリア形成にも役立ちます。
自己研鑽の姿勢を示すことで、さらなる昇進や責任ある立場への登用につながる可能性もあります。

経験を積む

管理薬剤師として経験を積むことは、収入アップの重要な要素です。
特にマネジメント経験は高く評価され、収入アップにつながります。

経験を積むことで、より高度な業務を任されるようになり、それに応じて手当や給与が増加する可能性が高まります。
また、多様な経験は、将来的な転職や昇進の際にも大きな武器となるでしょう。

経験を積むための具体的な方法としては、以下のようなものがあります。
まず、エリアマネージャーや本部スタッフ、社内のイベントスタッフなどを公募している場合、自信のある分野で名乗りを上げてみるのも良いでしょう。
これらの経験は、管理能力や組織運営能力の向上につながります。

また、地域の薬剤師会の委員やボランティア活動に参加することも有効です。
これにより、業界内でのネットワークを広げることができ、さらなるキャリアアップの機会につながる可能性があります。

<3>転職する

転職は、管理薬剤師が収入をアップさせる直接的な方法の一つです。
管理薬剤師としての経験を生かして、より条件の良い職場に移ることで、収入アップにつなげることができます。

ただし、転職を考える際には、収入以外の条件も十分に吟味することが重要です。
勤務時間、福利厚生、職場環境、キャリアアップの機会など、総合的に判断しなければなりません。

転職は大きな決断ですが、適切に行えば収入アップだけでなく、キャリアの飛躍的な成長にもつながります。
自身のスキルや経験、市場価値を客観的に評価し、慎重に検討することが成功の鍵となります。

管理薬剤師も手当をもらって収入を増やそう

本記事では、資格手当、管理職手当、残業手当、認定薬剤師手当など、手当について解説しました。
これらの手当の相場は地域や勤務先によって異なりますが、適切に活用することで収入アップにつながります。

収入を増やすためには、新たな資格の取得や経験を積むこと、さらには転職を検討することも有効です。
ただし、単に収入だけでなく、キャリアの成長やワークライフバランスなども考慮することが大切です。

管理薬剤師の皆さんには、自身の価値を正当に評価し、適切な待遇を受けることをおすすめします。
手当を含めた総合的な処遇を理解し、必要に応じて交渉や転職を検討することで、より充実したキャリアを築くことができるでしょう。

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