
スポーツファーマシストは、アスリートやスポーツを楽しむ人々に対して、薬の正しい使い方の指導や薬に関する教育などを行う薬剤師です。
最新のアンチ・ドーピングに関する知識を持ち、スポーツに関わる人々の健康をサポートしています。
本記事では、スポーツファーマシストの仕事内容や資格取得要件について、詳しく解説します。
目次
スポーツファーマシストとは
スポーツファーマシストとは、アスリートやスポーツを楽しむすべての人に、服薬の指導や薬に関する教育などを行う薬剤師のことです。
公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構から公認スポーツファーマシストとして認定されており、最新のアンチ・ドーピングに関する専門知識を持っています。
公認スポーツファーマシストの認定対象は、薬剤師の資格を持つ人です。
アンチ・ドーピング規則だけでなく、スポーツ界の構成、各種国際基準などに関する講習を修了し、確認試験に合格、認定を申請することで公認スポーツファーマシストになれます。
スポーツファーマシストの仕事内容
スポーツファーマシストの主な仕事内容は、医薬品の適正な使用とアンチ・ドーピングに関する情報提供によって、アスリートのドーピングを未然に防ぐことです。
アスリートがケガをした場合などに使用する薬や、筋肉をつけるなどの目的で摂取するサプリメントに禁止薬物が含まれていないかどうかといった相談にも応じます。
また、医療チームの一員として医師と連携し、処方の内容や情報を検討することも仕事の一つです。
禁止表国際基準の改定に合わせて情報のアップデートを行うことや、医師の専門外である薬品に関して情報提供することで、さらに綿密なアンチ・ドーピングにつなげています。
公認スポーツファーマシストの資格取得要件
公認スポーツファーマシストとして活動するためには、高度な薬学の知識が必要になります。
そのため、薬剤師の資格があることが前提条件です。
そのうえで基礎講習会と実務講習を受講し、知識到達度確認試験に合格しなければなりません。
年齢は不問であり、薬剤師免許を持っていれば、何歳からでも申し込みが可能です。
スポーツファーマシストになるためには、まず薬剤師の資格を取得しておきましょう。
公認スポーツファーマシストの資格を取得する流れ
公認スポーツファーマシストの資格を取得する流れは、以下のとおりです。
- 4〜5月頃:公認スポーツファーマシストのホームページより、受講料の7,700円(税込)を支払い、受講を申し込む
- 7~8月頃:基礎講習会を受講する
- 11月〜12月頃:実務講習に申し込む
- 12月〜翌1月頃:認定料22,000円(税込)にてe-ラーニングで実務講習を受講し、知識到達度確認試験を受け、認定申請する
基礎講習の内容は、スポーツ界の構成、薬剤師倫理、世界アンチ・ドーピング規程などです。
実務講習では主に、毎年改定される禁止表国際基準についての情報を受講者に提供しています。
また公認スポーツファーマシストの資格を維持するためには、e-ラーニングの実務講習を毎年受けることが必要です。
公認スポーツファーマシストの資格は更新が必要
公認スポーツファーマシストの資格には有効期限があり、有資格者でいるためには更新をしなければなりません。
更新したい場合は、資格取得後の4年目に、基礎講習(e-ラーニング)、実務講習(e-ラーニング)、知識到達度確認試験を再度受け、有効期限日までに手続きをしましょう。
更新の費用は、初回認定と同じように受講料7,700円と認定料22,000円です。
スポーツファーマシストの仕事内容や資格取得要件を知ってチャレンジしよう
スポーツファーマシストはアスリートやスポーツを楽しむ人々に、正しい服薬法の指導や薬に関する教育を行っています。
またアスリートのドーピングを未然に防ぐことも主な仕事内容で、陰ながらスポーツ選手を支える魅力ある認定薬剤師資格です。
スポーツファーマシストになるためには、まず薬剤師の資格を取得しなければなりません。
また基礎講習会と実務講習、知識到達度確認試験の合格のためには、1年弱の期間が必要です。
アスリートの健康をサポートしたい薬剤師の方、薬剤師をめざしている方は、ぜひスポーツファーマシストの資格取得を視野に入れ、計画的にチャレンジしてみてください。