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理学療法士の志望動機の書き方を例文付きで紹介

理学療法士は、「理学療法士及び作業療法士法」に基づく国家資格で、リハビリテーションの専門職です。
要介護状態や疾患による身体的な障害を持つ人を対象に、運動療法や物理療法を行います。

理学療法士の活躍の場は病院や老人介護福祉施設、クリニックなどさまざまです。
履歴書の志望動機欄には何を書けば良いのか迷う方も多いでしょう。
当記事では、理学療法士の志望動機の書き方を、具体的な例文を示しながらご紹介します。

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理学療法士の志望動機で外せない3つのポイント

理学療法士の志望動機で外せない3つのポイント

新卒であれ、転職であれ、採用時には志望動機を聞かれます。
履歴書を提出した段階で応募先に良い印象を持ってもらうためにも、対策は欠かせません。

理学療法士が志望動機を書くうえで外せないポイントを、一つひとつ詳しく解説していきます。

応募先で理学療法士としてどう活躍する予定なのか

病院や施設は、対象としている疾患や患者さん、理念、求めている理学療法士像がそれぞれ異なります。

応募先の特徴をしっかりと把握したうえで、

  • 自分がどのような人物で、どのような経験や強みを持っているか
  • 自分を採用した場合、応募先が得られるメリット
  • 応募先が求めている理学療法士像と、自分のキャリアプランがマッチしていること

以上のポイントに焦点を当てて、自分が応募先で理学療法士としてどう活躍できるのかを、面接官が具体的にイメージできるようにアピールしていきましょう。

具体的な例文をご紹介します。

理学療法士がキャリアプランを聞かれたときの例文

前職の総合病院では、さまざまな疾患・病期の患者さんにひろく関わりました。
仕事をしていくなかで、患者さん一人ひとりの生活に即した、より個別性の高い支援を行いたいと強く思うようになりました。
回復期リハビリテーションに注力されている貴院でスキルを磨き、患者さんの生活の質を向上させることができる理学療法士をめざしたいと思っています。

キャリアプランを聞かれたときのNG例

私の将来の目標は県内に住宅を購入することです。
そのためにはキャリアアップを進め、いずれは貴院のリハビリテーション部における管理職になりたいと思っています。
管理職になるために、業務や研修に真摯に取り組んでいくつもりです。

応募先の病院を志望した理由

履歴書を書く際や面接を受ける前に、応募先の病院が専門にしている分野、主に対象としている患者さん、治療・支援方針などを、しっかりと把握しておく必要があります。
それをベースに、志望動機では、数多くの病院・施設のなかからそこを選んだ理由と動機を明確に伝えましょう。

志望動機を通して、病院の特徴をしっかり理解したうえで応募していること、ほかでもないこの病院で働きたいという熱意を持っていることが伝われば、面接官にプラスの印象を与えることができます。

この病院を選んだ理由を聞かれたときの例文

私が貴院を志望したのは、回復期リハビリテーションに注力されている点に魅力を感じたためです。
患者さんが機能を回復し元の生活へ戻ることをめざすために、理学療法士は患者さんに寄り添い、一人ひとりに合わせたケアを行わなければならないと考えますが、貴院の設備や体制であれば可能であると感じています。
理学療法士として貴院に貢献したいと思い、応募いたしました。

この病院を選んだ理由を聞かれたときのNG例

前職の総合病院では担当する患者さんが多く多忙で記録に時間がかかり、残業が多くありました。
貴院では残業は週3時間以下と伺っており、ワークライフバランスを整えながら働くことができると考えております。
また、教育・研修体制が整っており、自身の理学療法士としてのスキルアップをめざせる点も魅力だと感じ、応募いたしました。

新卒|理学療法士になりたい理由

新卒で理学療法士として施設や病院への就職をめざす際には、理学療法士になることを選んだ理由を述べると良いでしょう。

面接官はそこから、理学療法士という仕事への思いの強さや適性を見ています。
数ある職種・医療職のなかからなぜ理学療法士を志望するのに至ったか、これまでの経験や将来理学療法士として成し遂げたいことについて触れ、自分だけの具体的なエピソードを交えて語ると、より熱意が伝わりやすくなります。

理学療法士を選んだ理由を聞かれた場合の例文

陸上競技部に所属していた高校一年生のとき、大会直前に膝に大ケガをし手術を経験しました。
大会に出られず術後の痛みもあり、心身ともに辛い時期を支えてくれたのが担当の理学療法士さんでした。
専門的な知識から効率的なリハビリを指導してもらい、リハビリを頑張れば良くなるという希望も持たせてくれ、結果的に高校2年生のときには競技に復帰できました。

この経験から、理学療法士の仕事に憧れを持ち、理学療法士を志すようになりました。

理学療法士を選んだ理由を聞かれたときのNG例

私が理学療法士をめざしたのは、ケガや障害で日常生活に支障をきたしている方を支える仕事をしたいと思ったからです。
また、国家資格で医療職である点からも、採用や給与も安定しており、理学療法士の仕事に魅力を感じています。
貴院で理学療法士として患者さんの健康に貢献するためにも、日々自己研鑽に励んでいきたいと思っています。

転職・既卒|前の職場を辞めた理由

転職または既卒の場合には、前の職場を辞めて転職活動をしている理由は必ず聞かれると思っておいたほうが良いでしょう。
面接官は、応募者が前の職場を辞めたのと同じ理由で、今回の採用後もすぐに辞めてしまわないか見極めたいと思っています。

前の職場の不満や愚痴を言うのではなく、自分の理想とする理学療法士像やキャリアプランの実現をめざすために転職するといった、前向きな姿勢を示すことが大切だと考えてください。
給与や休みなどの待遇面、人間関係でのトラブルに言及するのはマイナスな印象を与える可能性が高いため、避けましょう。

前の職場を辞めた理由を聞かれた場合の例文

前職の総合病院では、さまざまな疾患の患者さんに多く関わらせていただきました。
しかし急性期病院のため自宅退院ではなく転院していかれる患者さんが多く、元の生活に戻るまでのリハビリに携わる機会がなかなかありませんでした。
患者さん一人ひとりと信頼関係を築き、生活に即したより個別性の高い支援を行いたい思いが強くありましたが、前職では実現が難しいと考え、転職を考えるようになりました。

前の職場を辞めた理由を聞かれたときのNG例

前職の病院では理学療法士内でチーム体制をとっており、同じ患者さんを担当する同僚や上司とぶつかることが多くありました。
仕事がスムーズに進まずストレスが多かったこと、残業時間が長かったこと、残業代もつけられなかったことが退職を決意した理由です。

理学療法士が履歴書に志望動機を書くときの基本マナー

理学療法士が履歴書に志望動機を書くときの基本マナー

理学療法士の志望動機で外せないポイントをご紹介しました。
続いて、履歴書に志望動機を記載する際の基本的なマナーをおさえていきましょう。

履歴書の志望動機は結論から先に書く

志望動機は、結論から簡潔に記載することが重要です。
まずは前項でご紹介したポイントに沿って自分の志望動機を整理し、別の用紙に箇条書きで良いので下書きをしてみましょう。
自分が面接官にアピールしたいことがピックアップできるはずです。

そこから文章を組み立てていくわけですが、最初に一番伝えたいこと、結論を記載します。
続いてその理由や具体的なエピソードを述べていくと、読みやすく意図が伝わりやすい志望動機になります。

実体験やエピソードはしっかり盛り込む

志望動機のなかに実体験や具体的なエピソードを盛り込むことは、面接官に理学療法士になりたい、ぜひそこで働きたいという熱意を伝えるためにとても有効です。
応募者の人物像や大切にしていること、今回の応募に至った経緯がわかれば、面接官も採用後にどう活躍してもらうか想像しやすくなります。

前項の理学療法士を選んだ理由を聞かれた場合、次項の家族や自分の実体験をもとに作った志望動機でも例文を紹介しているので参考にしてください。

800文字など制限がある場合はボリュームに気をつける

志望動機欄には文字制限が設けられている場合があります。
以下は800文字の制限がある場合の構成例です。

  1. まずは100文字程度で結論を述べる
  2. 続いて結論に至る理由(具体例や実体験+自分の思い)を250文字+250文字で記載
  3. 最後に自分が応募先の病院でどう活躍する予定なのかを200文字でまとめる

オーバーしても、逆に少なすぎてもNGで、指定文字数ぎりぎりまで書くのがマナーです。
ボリュームには注意して構成を考えましょう。

挨拶文や締めの言葉は書かない

志望動機欄には、

  • 自己紹介などを含めた挨拶文
  • 「読んでいただきありがとうございます」などの締めの言葉

これらを記載する必要はありません。
送付状を同封する場合、そちらに記載するようにしましょう。

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理学療法士の志望動機に使える例文を3つ紹介

理学療法士の志望動機に使える例文を3つ紹介

ここからはテーマ別に、理学療法士の志望動機に使える例文をご紹介します。
熱意が伝わりやすく、説得力が高くなるような例文を意図して作成しているので、参考にしてください。

志望先の業務内容や方針に興味があることを全面に出した例文

私が貴院を志望する理由は、「地域社会に貢献する」という経営理念のもと、地域社会に根ざした医療を提供されている点に深く共感したからです。
回復期・維持期リハビリテーションのための設備やサポート体制が充実している点も魅力に感じました。
私も貴院で理学療法士として、患者さんが元の地域生活に戻っていけるような支援を行いたいと思い、志望いたしました。

理学療法士としての目標をメインに作った志望動機例文

私が貴院を志望する理由は、身体の障害と大きな精神的ショックに直面している患者さんを支えられる理学療法士になりたいからです。
急性期の患者さんの受け入れや早期のリハビリ介入に尽力されている貴院であれば、私の理想とする理学療法士像をめざしながら、患者さんに寄り添い機能回復のためのリハビリに貢献できると思い、志望いたしました。

家族や自分の実体験をもとに作った志望動機の例文

私が高校生のとき、祖母が自宅で転倒し足の骨を折るケガをしたことがあります。
安静のために入院が長くなり、祖母も私たち家族も自宅退院できるのか心配していました。しかし、担当の理学療法士の方が全身の筋力トレーニングを取り入れてくださり、足も良くなって元どおり元気に退院できました。
祖母が回復していく姿を見て、理学療法士の専門的な知識・技術に感激したことを覚えています。
それ以来、自分も理学療法士になりたいと思うようになりました。

理学療法士の志望先別の例文を紹介

理学療法士の志望先別の例文を紹介

理学療法士が支援の対象とする患者さんの年齢や疾患は幅広く、活躍できる職場も数多くあります。
ここでは、職場・施設別の志望動機の例文をご紹介します。

老健の志望動機で使える例文

私が貴施設を志望した理由は、多職種間で連携してご高齢者の生活を支えている方針に深く共感したからです。
介護老人保健施設では、ご高齢者が在宅復帰をめざしますが、リハビリの専門職として理学療法士が果たす役割は非常に大きいと考えています。
他職種のスタッフの方とも協力して、ご高齢者の貴施設の生活と、その先の自宅での生活を支えるために貢献していく所存です。

デイサービスの志望動機で使える例文

私の祖母はデイサービスを利用しています。
毎日通うことが楽しみになっているだけでなく、リハビリテーションによって通い始める前より立ち上がりや歩行状態が安定し、自宅での生活の困りごとも減ってきていると言います。
私も利用者様の機能回復やそれにともなう希望の手助けができるような理学療法士になりたいと思い、貴施設を志望いたしました。

クリニックの志望動機で使える例文

貴院はスポーツによる外傷や機能障害を専門としてリハビリテーションに力を入れられており、私もぜひその一助となりたく、貴院を志望します。
学生時代サッカー部に所属していた私自身、数多くのケガを経験しスポーツ整形外科にお世話になることが多々ありました。
理学療法士としての知識・技術に加え自身がケガから競技復帰を果たした経験からも、患者さんの力になりたいと思っています。

総合病院の志望動機に使える例文

私が貴院を志望した理由は、総合病院として数多くの診療科を有し、幅広い疾患・年代の患者さんへのリハビリテーションを行っている点に惹かれたからです。
私は前職では回復期リハビリテーションに携わっていたので、患者さんが自宅復帰をめざす経過をとらえ、支えることを得意としています。
これまでの経験をさまざまな病期の患者さんとの関わりに活かし、貴院でより個別的なリハビリテーションを行えるよう貢献したいと考えています。

急性期のリハビリテーションを希望する場合の例文

急性期から早期に集中的なリハビリテーション介入を行うことで機能回復に大きな実績を挙げられている貴院で、私も一理学療法士として患者さんのために働きたいと考え、志望いたしました。
急性期でのリハビリテーションは状態変化などリスクもともなうため、高度な知識・技術、臨機応変に対応する力が求められると思いますが、研修や自己学習などを活用してスキルアップを積極的に進めていきたいと考えています。

回復期のリハビリテーションを希望する場合の例文

前職の総合病院では理学療法士として急性期の患者さんを担当し、回復期病院や自宅へ退院される患者さんを数多く見送ってきましたが、私は患者さんにとってのゴールはリハビリテーション自体ではなく、元の生活に戻っていくことだと考えております。
患者さんのより近くで理学療法士として在宅復帰を支援したいと思い、貴施設を志望いたしました。

志望動機は自分オリジナルのものを作れば差別化になる

記事内でご紹介したポイントや例文は参考になったでしょうか。
志望動機は、自分だけのエピソードや、施設や職業へ抱く思いなどを織り込めば、説得力が増し、差別化されて面接官の印象に残りやすくなります。
採用を勝ち取るために、工夫して作成していきましょう。

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執筆者について

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