
栄養士や管理栄養士の資格を取得したい場合、どうやって取得すればよいかご存知でしょうか?
特に管理栄養士は、受験資格がなければ試験を受けることすらできません。
今回は、栄養士や管理栄養士の資格を取得する方法についてご紹介します。
社会人や主婦の方で資格取得を目指している人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
栄養士の資格は通信講座や通信大学で取れるの?
栄養士や管理栄養士の資格は、通信講座や通信大学でも取れるのでしょうか?
結論からいうと、通信講座や通信大学などでは資格を取得できません。
具体的に解説しましょう。
通信や独学で栄養士の資格は取れない
栄養士と管理栄養士の資格は、通信制や夜間部の学校、通信教育では取得できません。
なぜなら、栄養士の資格を取得するには、厚生労働大臣から指定・認可を受けた栄養士養成施設を卒業しなければならず、これらはすべて通学の必要な昼間部の学校だからです。
管理栄養士の資格は、管理栄養士養成施設を卒業するか、栄養士養成施設を卒業後一定の実務経験がなければ、資格取得に必要な国家試験を受験できません。
栄養士養成施設または管理栄養士養成施設の卒業が資格取得には必須なので、当然独学では取得できません。
栄養士の資格取得について、詳しく知りたい方は以下の記事も合わせてご覧ください。
>>栄養士資格は独学では取れない?社会人や主婦におすすめの栄養関連資格
管理栄養士の通信講座とは?
資格取得をサポートする通信講座のなかには、管理栄養士の講座もあります。
これを見ると、通信講座で管理栄養士の資格が取得できるのでは?と思うかもしれません。
しかし、基本的にこういった講座は、栄養士免許を既に取得していることが前提となります。
あくまで、栄養士の資格を持つ方が、管理栄養士の国家試験を受験するための試験対策講座なのです。
誰でも受講できるわけではないので注意してください。
社会人や主婦が栄養士になる方法
では、社会人や主婦が栄養士や管理栄養士になるにはどうすればよいのでしょうか?
管理栄養士は栄養士資格を取得したうえで、国家試験に合格しなければ取得できません。
そのため、まずは栄養士の資格を取得することがスタートです。
栄養士の資格を取る方法
社会人や主婦が栄養士になるには、栄養士養成施設、あるいは管理栄養士養成施設として指定された大学・短大・専門学校を卒業しなければなりません。
養成施設で所定の課程を修了し、卒業後に申請すると都道府県知事から栄養士の免許証が交付されます。
栄養士資格に関しては、学校を卒業すると同時に取得できるのが特徴です。
管理栄養士養成施設を卒業した場合は、すぐに管理栄養士国家試験を受験できますが、栄養士養成施設を卒業した場合、卒業後に栄養士として働き、実務経験を積む必要があります。
必要な実務経験年数は、卒業した学校の修業年数によって1〜3年間と異なります。
<管理栄養士国家試験の受験資格を得るために必要な実務経験年数>
・4年制管理栄養士養成施設卒業……実務経験不要
・4年制栄養士養成施設卒業……1年
・3年制栄養士養成施設卒業……2年
・2年制栄養士養成施設卒業……3年
はじめから管理栄養士を目指すのであれば、管理栄養士養成施設に入学するのが最短ルートです。
栄養士の資格取得については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
>>栄養士になるには資格が必要?資格の取り方をわかりやすく解説
社会人や主婦におすすめの方法は?
栄養士の資格がない場合、まずは栄養士の資格を取得しなければなりません。
管理栄養士を目指すのであれば、管理栄養士養成施設に入学するのが最短ルートです。
しかし、管理栄養士養成施設は4年制の学校であり、その間は仕事との両立が難しくなります。
お金の面を考えると、2年制の栄養士養成施設(短大や専門学校)を卒業し、栄養士として働きながら管理栄養士を目指すのが現実的な方法でしょう。
短大では、栄養士に必要な知識や技能だけでなく、一般教養科目も学べます。
専門学校は実践的な内容が中心なので、専門知識だけを学びたいなら専門学校がおすすめです。
学費は短大で190万円~285万円、専門学校で240万円~300万円が目安となっています。
ただ学費に関しては、通う学校によって違いがあるので、事前に確認が必要です。
参考:ほけんROOM
資格取得後の就職先
栄養士は人が生きていくのに不可欠な食や栄養に関わる仕事を行うため、需要は多く、さまざまな場所で活躍できます。
例えば、以下のような就職先があります。
- 病院・介護福祉施設
- 保育園・幼稚園
- 学校
- 社員食堂
- 行政機関
- 食品関連企業
- 大学・研究施設
- 教育機関
スポーツ業界やエステ・美容業界などのほか、薬局・ドラッグストアでも活躍しています。
自分が興味のある分野はもちろん、将来性のある業界に飛び込むことも可能です。
就職先の選択肢が広く、幅広い場所で活躍できるのは栄養士のメリットといえるでしょう。
通信講座で取得できる食の資格
食に関する資格は、栄養士や管理栄養士だけではありません。
次のような資格もあり、通信講座で取得できます。
・食育アドバイザー
仕事はもちろん、プライベートでも役立つ食関連の知識が身につきます。
・幼児食インストラクター
子どもの成長に合わせた適切な幼児食について学べます。
・介護食アドバイザー
介護関連の仕事に役立つ介護食について学べます。
・ダイエットインストラクター
痩せやすい体を作るコツやダイエットに関する正しい知識が身につきます。
・カフェオーナー経営士認定試験
カフェオーナーとしての知識や技能が身につきます。
栄養士になりたいならまずは学校へ
栄養士・管理栄養士になるには、栄養士養成施設、または管理栄養士養成施設の指定を受けた大学・短大・専門学校に通わなければなりません。
独学ではどちらの資格も取得できません。
栄養士資格の取得には時間とお金がかかるため、自分のライフプランやキャリアプランについてよく考え、適切な方法を選ぶことが大切です。
栄養士も管理栄養士も、人が生きていくうえで欠かせない食や栄養に関わる仕事であり、多方面から需要のある仕事です。
やりがいが感じられる場面も多く、活躍できる場所も豊富です。
資格取得は容易ではありませんが、将来性を考えると、取得する価値が高いといえます。
社会人や主婦でも取得を目指せる資格なので、自分にあった方法でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。