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【言語聴覚士】国家試験の難易度は?合格率や受験資格を解説

言語聴覚士は、文部科学省や都道府県知事が指定する養成機関を修了することによって受験資格が得られる国家資格です。
言語障害、嚥下障害、その他認知機能の障害などをサポートする専門職として、一度は耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか。

今回は、言語聴覚士の国家試験合格率や難易度、勉強方法などを紹介します。
ぜひ、最後まで読んでみてください。

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言語聴覚士の国家試験の合格率から読み解く難易度

作業療法士・理学療法士と並び、リハビリ系専門職として知られる言語聴覚士ですが、めざす人にとって気になるのは資格難易度ではないでしょうか。
以下では、言語聴覚士国家試験の合格率推移や新卒者・既卒者の合格率などを紹介します。

言語聴覚士国家試験の合格率

第20回(2018年) 第21回(2019年) 第22回(2020年) 第23回(2021年) 第24回(2022年)
合格率 79.3% 68.9% 65.4% 69.4% 75.0%
受験者数 2,531人 2,367人 2,486人 2,546人 2,593人
合格者数 2,008人 1,630人 1,626人 1,766人 1,945人

言語聴覚士国家試験の合格率

言語聴覚士の試験難易度は、理学療法士・作業療法士などリハビリ系の専門職のなかでは比較的高めです。

上記のグラフが示すように、言語聴覚士の近年の合格率は上がりつつあるものの6割から7割程度が平均です。
一方、作業療法士・理学療法士ともに、例年の総合格率は8割程度となっています。

また、作業療法士・理学療法士とも新卒での倍率は8割から9割程度となっており、養成機関を卒業してすぐに受験をした場合、ほとんどの受験者が合格していることがわかります。

リハビリ系専門職のなかでも言語聴覚士をめざす人は、しっかりと学習しておく必要があるでしょう。

言語聴覚士 新卒の合格率

他のリハビリ系専門職よりも国家試験の合格率が低い言語聴覚士ですが、しっかりと学習しておけば多くの方は試験をクリアできるでしょう。

言語聴覚士の新卒合格率は他の職種と同様に高い傾向にあります。
実際、2022年に行われた言語聴覚士の国家試験では、総合格率が75%であったのに対して新卒の合格率は87.3%です。
新卒者と既卒者の合格率には10%以上の開きがあり、新卒で合格をめざすほうが有利であることがわかります。
試験勉強を十分に行っていれば、着実に合格をめざせるでしょう。

言語聴覚士 既卒者の合格率

新卒では国家試験合格率が8割を超える言語聴覚士ですが、適切な学習がなければ合格は困難でしょう。
実際、養成機関を卒業後にブランクがあると、合格率が大きく下がることがわかっています。

先に述べたとおり、2022年に行われた第24回言語聴覚士国家試験の総合格率は比較的高く、75%です。
しかし、このうち既卒者の合格率はわずか40.5%に止まっており、新卒者と既卒者の合格率には大きな差があることがわかります。

既卒者の合格率が低い理由として、新卒者のように養成機関で試験に備えた対策を受けられず、適切な準備がしづらいこと、モチベーションの維持が難しいことなどが考えられます。

社会人経験を経て言語聴覚士をめざされる方は、下記を参考にしてみてください。

言語聴覚士国家試験の合格点・合格基準

言語聴覚士の試験は全200問(1問1点)あり、このうち6割である120点が合格のボーダーラインとなります。
試験はすべてマークシート形式で出題されるため、難題で止まってしまうことやマークミス、時間配分のミスがないように試験形式に慣れておくことをおすすめします。
独学で試験に臨む既卒者の方は、過去問や模擬試験などの対策を通して十分に学習する時間を確保しておきましょう。

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言語聴覚士の勉強は難しい?

既卒者の合格率が低い言語聴覚士ですが、独学で合格をめざすのであれば十分な学習時間と過去問を使った出題傾向の分析が必要です。
以下で具体的に解説します。

独学の場合は早めに勉強を

養成機関の既卒者がブランクを経て言語聴覚士の試験に挑む場合、早めの対策が功を奏します。

いくら養成学校を卒業しているとはいえ、広範囲にわたる科目を復習したうえで試験対策をすることは困難です。
実際、先に述べたように新卒者と既卒者の合格率には大きな差が生じています。

養成機関では、最高学年になると合格に向けて国家試験の難易度を想定した試験対策が行われます。
このことを踏まえると、独学する人は復習と試験対策を十分に行うために、少なくとも1年は学習期間を設けたほうがいいでしょう。

言語聴覚士の勉強方法

言語聴覚士の試験勉強を独学で行ううえで、出題の傾向や時間の配分、自らの得意不得意などを分析しておくことが重要です。
そして、これらの分析に欠かせないのが過去問による学習になります。

過去問では、科目ごとの問題数の割合や出題率の高いキーワード、出題率の低い分野などを知ることができます。
200問ある問題がそれぞれどの科目に該当するかを把握しておくと、時間配分を考えやすくなるでしょう。

各年の出題傾向をつかめたら、科目ごとに順序立てて学習を進めましょう。
科目によっては他科目と共通した内容が出ることもあるため、効率よくキーワードを関連づけながら学習を進めることがおすすめです。

また、時事問題が出題されることもあるため、医療関連の記事やニュースに触れる習慣をつけましょう。

言語聴覚士は学校での学習をいかに身につけるかが重要

ここまで言語聴覚士の合格率や難易度、学習の進め方などをお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
新卒者の合格率が高いことを踏まえると、言語聴覚士の試験は学校で学んだ知識を活かして臨んだほうが有利であるとわかります。

きちんと学習を進められれば、多くの方は試験をクリアできるでしょう。
言語障害、嚥下障害、その他認知機能の障害などのサポートに興味がある方は、ぜひ言語聴覚士をめざしてみてはいかがでしょうか。

言語聴覚士への向き不向きや資格取得までの道のりを知りたい方は下記をご覧ください。

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